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ビジネス傭兵の心得 〜其の壱〜

2022年はnoteを書く、と決めたものの、仕事ではあんまり表に出せるようなネタもないので、とりあえず私の仕事の流儀みたいなことについて書いておくこうかという思いつきで筆を執ってみた。

思いつき100%であることを勘案の上ご笑覧いただければ幸いである。

「ビジネス傭兵」とは何か?

「ビジネス傭兵」は私の造語だ。
フリーランスとして仕事をする中で、自身が重視していることを突き詰めて考えていく過程で、「傭兵」という単語がしっくりきたので、2022年はこのワードを全面に押し出していきたいと思っている。

ちなみに、そのきっかけは、自身のポートフォリオとなるWebサイト制作の中で生まれたものだ。

もしかすると、他でも標榜している人もいるかもしれないと思いググってみると、傭兵ビジネス(民間軍事会社、つまり私設の武装組織)を除くと私のTwitterが検索最上位に出てきたので、今のところ国内にライバルはいないようだ。

「ビジネス傭兵」での検索結果

具体的に掘り下げていくと、傭兵とは、Wikipediaの言葉を借りれば「金銭などの利益により雇われ、直接に利害関係の無い戦争に参加するまたはその集団である」という存在だ。

「ビジネス」というのは、言うまでもなく私が軍事のプロではなく、ビジネスのプロということだ。

今の私はまさにこういった立場で、フリーランスとしていくつかのクライアントから契約をもらいながら、平日は県庁の医療調整本部で、新型コロナウイルスという見えない敵と戦う最前線に立っている。

それも、コンサルとして後方支援をするのではなく、本部員の一人として実際に手を動かすという実務を任せてもらっている。

フリーランスでありながら、地方自治体とある程度の期間にわたり契約を結んでいるというのは全国的にも珍しいケースではないだろうか。

再整理すると、
大きな組織と「金銭が伴う契約を結び」ながら
ビジネス」という分野において
使命を受け、任務を遂行」する
これを日々の糧とする、それが私が標榜する「ビジネス傭兵」だ。

前置きが長くなった。
そんな毎日の中で、自身が重要視していることをつらつら書いてみようかと思う。けっこう適当。

契約に忠実に任務をこなすべし

当たり前の話だが、契約というのは、「(ビジネスパーソンとしての)命をかけた約束」だ。

そして、一度契約を結んだら、どんなトラブルがあろうともその契約を履行するのがプロの傭兵として最低限クリアすべき要素、つまり任務であると考えている。

単発契約であれ継続契約であれ、契約元に忠義を尽くし任務を遂行し結果を残す
必要なら小細工や言い訳なども使うかもしれないが、最終的には必ず契約元に満足してもらう結果を出す。

逆に言えば、契約が伴わない仕事というのは単なる趣味に等しい。
ただし、契約がないから全くやらないということはない。仕事ではなく、趣味として取り組めばよい。

契約の重要性を上げればキリがないのだが、複数案件が重なってしまった時に、何を基準に優先順位を決めるかを考えるという具体的なケースを頭に浮かべると分かりやすい。

①契約の有無
②契約金額の多寡
③契約内容の記載事項

この3つを冷静に比較してはじめて優先順位をつけることができる。

困難な戦場こそ傭兵の居場所と心得るべし

なぜ傭兵に依頼が来るのか、それは、依頼元の抱える課題が困難であるからだ。

一見して無理だと思えること
前例がないこと
価値が定まらないこと

これらは全て、傭兵としての価値を試すのに絶好の機会であると心得るべきだ。

困難であるからという理由で戦闘を躊躇うようでは傭兵として失格だし、一度逃げてしまえばそれ以降は二度と最前線に戻ることはできない。

冷静に状況を分析し
戦うべき敵=解決すべき課題を同定し
適切な戦術を立案、使用すべき武器を吟味する
そして、適切なタイミングを見極め、躊躇なく戦場に飛び込む

常にそのような場面を頭に入れて行動すべきだ。

また、一寸先も分からないような深い闇の中でこそ、主体的に行動することも必要だ。
未知のものに対する興味関心を持ち続けること、いわば索敵を怠らないことが傭兵にとっては重要な心得である。

武器は常に手入れすべし

この場合の武器とはいうまでもなく「ビジネススキル」のことだ。
ただし、必要とされる状況に応じた臨機応変な対応が求められる傭兵が身につけるべきスキルは、通常のビジネスマンに求められる分野と比べると広く深い。

それは、文章力であり、ITスキルであり、教養であり、デザイン思考であり、経営力であり、必要に応じて可変していくべきものだ。
さらに、それらは常に磨き上げられ、使用可能な状態で適切な方法で格納されている必要がある。

また、任務遂行に必要な武器であれば取得の対価を惜しむべきではない。

常に情報を収集し、整理整頓を心がけるべし

古来より、軍事における情報の多寡は重要なファクターであったし、現代における情報の重要性については改めて述べるまでもないだろう。

およそ人間が思いつく限りにおいて、先例のない課題というものは存在しない。
もちろんシチュエーションも含めて全く同じということはないだろうが、同じような壁にぶつかり、解決した先達は必ずいる。
一人で悩む前に、Google先生に教えを請う方がはるかに賢明と言えるだろう。

また、情報を体系的に蓄積し、整理しておくことで、最初に現れる微かな兆しに気づくことができ、迅速に行動できるようになる。

この「整理」が苦手な人は存外多く、仕事における重要性も十分に理解されていないことが往々にしてあるのだが、整理ができればおのずと自らのやるべきことが見えてくるものだ。

空き時間があれば、進んで整理整頓しておくべきである。

再現性のある記録を残すべし

戦場における自身の働きこそが傭兵の本分だが、それを記録に付けておくのも重要なポイントだ。

記録を付けるにあたっては、第三者が見た時になぜそのような状況に陥り、そこで自身がどのような判断をし、どういう結果が出たかが分かるようにせねばならない。

仮に、自身が志なかばで倒れた時も、後続の兵が次の矢が放てるよう先鞭をつけておくこと、つまり再現性を備えた記録であることが肝要である。
具体的には、私が公務員時代に企画し実行した公務員向けのプログラム、「OMO Niigata」が表に出せる戦績だ。

もちろん企画書だけでなく報告書も作成し、振り返りを行うところまでがセットである。

https://drive.google.com/file/d/1PTQnSbsmZzP7POdPPoAebeUgcwz8njdc/view?usp=sharing

これを徹底的にやったことで、自身が退職した後も参加した職員たちが次のステップを踏む礎を作ることができたのではないかと考えている。

また、事象全体を客観的に見ることで新たな気づきや学びを得ることができるという副次的効果もある。

まとめ

つらつら書いていたらかなり長くなってしまったので、続きは次回に回したいと思うが、

契約に忠実に
困難な戦場に自ら出向き
武器の手入れを怠らず
情報を収集し整理整頓し
記録を惜しまず残す

こういう存在であるため常に自己研鑽を怠らないようにしたいと思うし、それを評価してもらえるクライアントと出会えた時にこそ、傭兵としての喜びがある。

ご相談はお気軽に。

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