2019ベルリン観劇記録(14)『Amphitryon』
10月18日
Amphitryon アンフィトリオン
劇場 Schaubühne シャウビューネ
作 Molière モリエール
翻訳 Arthur Luther
舞台美術 Herbert Fritsch
音楽 Ingo Günther
ドラマトゥルギー Bettina Ehrlich
フリッチュ演出の舞台では、美しくフォトジェニックな美術と照明の中、キャラクター達が結構な運動量を費やして悪ふざけをし続ける。最初に観たフリッチュ作品はVolksbühne フォルクスビューネ でder die mann だった。
シャウビューネに移籍してからも、「一体どういうことなんだろう?」「この演出家は何をしたいんだろう?」と、観ては退屈し、観ては疲れを繰り返すのに、次の作品がどうなっているのかは気になった。気になり続けているうちに、結局全作品を制覇してしまっている状態だ。好みかと問われれば全く好みではないし、観劇体験が優れているかと言えば、私にとってはそうでもない。高度な俳優術には感心するし、不可思議な所作や大げさな身振り、ふざけた声音は面白いこともある。色々なことが起こるのに楽しめず、早く終わってくれと思うことも多々あった。それでも私は観に行ってしまう。フリッチュの才能が恐ろしい。
個人的に以下のZeppelin が比較的面白く観られた作品だ。原作は Ödön von Horváthである。
さて、今回の上演『アンフィトリオン』はモリエールによる喜劇だ。ヘラクレス誕生にまつわるすったもんだが軽妙に描かれる。まだトレイラーはないが、以下から稽古風景を確認できる。フリッチュ作品については何か語る気にはなれないのだが、それでも一度は体験して欲しいと思う。
来期20/21シーズンもシャウビューネに在籍するかはわからないが、彼がベルリンに居る限り、きっとまた観に行ってしまうのだ、私は......
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