【素的視点から#010】新しい視点から
新しい視点というのか、このところつくづく実感するのは、真に自身に大事な事柄・概念・事象は実に穏やかに立ち現われる、ということ。
その最たるものが、言葉。
本当に大切な、必要な言葉は、柔和な微笑みのように温かく優しく包んでくれるものであると気づいた、少なくとも私にとっては。
幼い頃から律することや厳しさが生きる指針だったきらいがあるし、周囲にはそんな言葉が溢れていた。
成長するにつれて、鼓舞と激励がその裏にある卑下と自虐とともに、いつでもまとわりつくようになった。
そして少し前には、共感や称賛ですらそんな仲間に入ったようにも見えた。
今は、本当に大切な、必要な言葉、そして、それらをもたらす人々や書籍と文章は、いつも私に対してとても親切で柔和で温かいものだと分かった。
ひたすらそれらに浸っていられるほどに、私自身が自然な姿、素の心でいることが分かる、もはや「私」すらないかのように。
ふと、とある方が座右の銘として「運・鈍・根」という言葉をあげていたことを思い出した。
(以下の解釈は、ご本人の意図するものとは全く異なるのだが)
運:運命ー己の途
鈍:"にぶい"ではなく"角度がゆるい"ー曲がり曲がり
根:根付くー着実につくられる
その三文字を聞いたのは、社会人なり立ての頃でもう随分と前のことであるし、(こちらは知っているが)面識がない方が発したものでもあるのに、今ふと思い出すとは、“柔和な微笑み”をきっかけとして再来したのかもしれない。
<今日の美>
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