【ココロの旅#70】"ぐるぐる"-素的視点から
こんにちは、小寒の今日から立春頃までは寒い日が続きますが、皆さんお身体大切に。
さて、カバー写真の南天、とあるお宅の庭に植わっていたものなのですが紅白が年始にふさわしいと思い撮影したのですが、こうしてみると陰陽の形状にも似ているような...(強引ですかね?)
この陰陽、皆さんご存知のように、「陰」と「陽」は互いの特徴は相反しているものの調和することでこの世界が成立するというもの。この図を眺めていると、「ぐるぐる」と永遠に世界が「循環」するような感覚も覚えます。
実は、この年末年始、「ぐるぐる・循環」ということを思い起こさせる事柄が色々とあり、その象徴というのか、何気なく撮影した南天にその姿を見た次第です。
その「ぐるぐる・循環」の発端は…
~「どこかでウチの子も親切にされているだろうから」~
●この言葉は…?
年末のんびりラジオを聞いていたら、丁度、レポーターが北海道の漁師さん宅を寒空の下うろうろとアポなし訪問するという番組をやっていました。
やっとこさ見つけたお宅で応対したおかみさんはレポーターの話を聞きながら、ものの数分で「ハイどうぞ!」と温かいお味噌汁と地元名物のお惣菜を出したのでした。
そのとても自然な様子に、レポーターが思わず
「あ、あの、どうしてこんなに親切にしてくれるんですか?」と。
お分かりのように、これは理由を尋ねているわけではなくて
「見ず知らずの自分に会ったばかりでこんな親切にしてくれるおかみさんに大々感謝なんだが普通はそんなことしないでしょ?」
という嬉しさと感謝と不安から出てきた台詞ですね。
そうしたら、おかみさんの一言がこれだったのです。
「どこかでウチの子も親切にされているだろうから」
この言葉にぼんやり脳が一瞬「え。」となった私、随分前に母から聞いたことを思い出しました。母は(自ら赤の他人にお節介はしないが)なぜかよく道を訊かれたり、見ず知らずの人に話しかけられて、結果、加勢したりすることになる人なんですが、ある時その場にいた私が、つい、
「もう、あの人の手伝いはいいんじゃない?そんな、親切過ぎるよ。」
と言ったのですが、その時に母が件の言葉を。
咄嗟に「アチコチと一人旅している私への当てつけか?なんだか恩着せがましいな。」としか思わなかった当時の若い私でした(すまん、母)。
全く知らないおかみさんが同じ言葉を発したことをきっかけに、改めてその意味を考えてみました。「親心」や「情けは人の為ならず」と言ってしまえば、まあ、それまでなのですが…
はて、はて、一体何なんでしょうか?
●素的視点から
この言葉、ちょっと善悪や人情などはわきにどけて、素で見てみると・・・「循環」の文字が透けて見えませんか(またまた強引?)。
ヒトの行為は何であれ、何らかの形で他者(ヒトとは限らない)へ移行或いはリバースするのでは?
なぜなら、
・自立的に無意識に行っている呼吸だって、空中に放たれれば自然の一つに組み込まれて植物の生長に役立っているのだろうし、
・己自身のみが唯一絶対的に所有できる睡眠時の夢だって、その成り立ちは日々の行為や見聞によるものや自身以外の要素も多いだろうし、(しかも夢判断というものまである!)
で、「どこかでウチの子も~」ですが、おかみさんとレポーターも、ある日の母とその時の見ず知らずの方も、そして誰かさんとあの街とこの私も、ぐるぐると「何か」を回していた。または、「何か」を受け取り次に渡していたのではないか(その昔、クリスマス会などで輪になって歌いながらプレゼントをぐるぐる回すというお楽しみがあったのですが、あの光景に近い)。
では、「何か」は…何でしょう?各々の解釈で良いと思いますが、私は「ヒトとして存在していること」そのものだと思います。その場面にそのヒトが居なければ発生しなかった事象であることは間違いないので。
ただ、この手のお話、私の独断と偏見でこのまま突っ走るのは危険ですし、読者の皆さまも退屈なさると思うので、年末年始に出合った「ぐるぐる・循環」の事例をいくつかご紹介します。
・ウェビナーでのとある参加者のメッセージ:
「苦や困難も良縁となす」ー苦・困難も巡りくる日々の一つの「出来事」として冷静に受け止める
・年明けのニュース:
この警官の人道的且つ人間味溢れる姿を賞賛するためのニュースなのでしょうが、私には「あの現場にこのヒトが居てそのような行為を行ったこと」に「循環」を見ました。(彼自身も「まさか自分が( I can't imagine having to make the decision~)」と述べている)
・俳優イーサン・ホークのビデオメッセージ:
テーマは創造性なのですが、04:11からの言葉("みんな繋がっているということが見えてくるんです”)にピンときました(Transcriptで日本語を選べます)。
・箱根駅伝:
まさに「循環」!順位やタイムが最重要なのでしょうが、選手の方は「襷をつなぐ」ことそのものに全力を注いでいるのではないでしょうか。
・・・このような様々な「ぐるぐる・循環」に出合ったこと自体、私自身がこの世の「循環」の渦の真っ只中にいるということだと気づきました...
ヒト・モノ・情報がぐるぐるぐるぐる…字面だけでも、もう眩暈がしそうですが(笑)。
(ちょっと余談にはなりますが)この「ぐるぐる🧿」ですが、古来より魔除け(魔物が入り込む隙がない)や永遠のパワーという意味があるとも...
実は、もう少しこの続きを考えているのですが、長くなりましたので、また次回に。
<今日の美>
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