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【素的視点から#059】目に映るものは


もう十一月も終盤、紅葉の鮮やかさがむしろ胸を刺すような、そんな気分になります。

それでも行楽地の紅葉は、それでも我々の心を和ませることが本分というのか、変わらぬ笑顔を魅せてくれ、多くの人がその下に集い明るい気持ちを取り戻す。

庭先の楓や街路樹、校庭のあれらの赤黄の葉々には静かに心に響きます。愛でる、というよりも、あれらの影がすっと心に入ってくるような。

これは子どもの頃から、晩秋になるといつも感じていたことで、今ほど自覚的ではないものの、紅葉や日の明るさの中に銀色の陰りを観るというのか、急に内省的になります。

目にする言葉や文字、遭遇する出来事や事象が、人生の教えのようであったり、これまでの答え合わせであったり、諦めのような寂しさも込み上げてきます。

晩秋のこの気候や目に映る自然、身を置くこの環境は、私のココロ-人生そのものなのだと。

そして、私はそっとずっと見守られているのだと、改めて思いました。

<今日の美>

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