6/27 非・日常な日

出張中。

今日の出張先の町(街、というより町)は、のどかだ。片側2車線の広い道路。歩行者用の信号なんてあんまり意味ないくらいの車通りの少なさ。高い建物が少なくて、遠くまで見通せる視界。ぐるり見渡せば、新幹線の高架が見つけられる。アスファルトを突き破って伸びている草花。最寄りのコンビニやカフェまで、歩いて10分。歩いている人もあまりいなくて、外では普通にマスクをはずすし、周りに人がいないことを確認しつつ、鼻歌も歌い放題。

東京での日常は、自分でも意識していなかったけれど、窮屈に過ごしているのかもしれない、と思った。今さらわざわざ意識もしないレベルで、人の目を気にしている。

今日の出張先現場の町から、明日の現場の街(こちらは「街」だ)へ、移動。電車だと乗り換え含む1時間超、新幹線だと10分ちょっとの移動時間、悩んだ末、新幹線移動をとった。新幹線に乗り込んで、席に落ち着いて、ちょっとぼんやりした次の瞬間、目的の駅に到着した。時間が10分とんだ。タイムワープ。

明日の現場の街の駅は、以前、同僚2人といっしょに訪れたことのある場所で。前回は3人でわいわい楽しかったのに、今日はひとりで、なんだか無性にさびしくなってしまった。

そんな自分のご機嫌を取ろうと、ネットで調べて、夜ごはんに隠れ家的なトラットリアに行ってきた。入るときに、「1人で、お酒も飲めないんですけど、パスタ1皿とかでも大丈夫ですか?」と聞いたら、「大丈夫ですよ」と迎え入れてくれた。サービスの方の、ちょっと不器用そうで朴訥な雰囲気が、わたしのさびしさや緊張を溶かしてくれた。オーダーしたニョッキもおいしかった。行ってよかった。

ひとりでトラットリアで夜ごはんを食べるなんて、ちょっと素敵な大人になったみたいだ。自分の中で「かっこいい大人がやっていそう」なことを、やってみて、やれて。レベルアップしたファンファーレが鳴ったような気分だ。うれしい。

おなかも満たされて、すっかりご機嫌になって、帰り道の通りすがりで文房具屋さんに寄った。色彩雫というインクの花筏という色が気になった。ボトルに入った状態で、向こうが透けて見えるくらいの明るいオレンジがかったピンク色。悩んだけれど、買わなかった。今日は買わなかったけれど、多分、色彩雫シリーズで欲しい色が3色揃ったら、ミニボトルで買うだろうな、と思っている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?