7/31 幼い頃のわだかまりの解消法

人が、幼少期のわだかまりを、親に吐き出しているのを、横で見ていた。

言おうと準備して言ったわけではなく、会話の中で、過去の記憶が呼び起こされるようなきっかけがあって、今まで堰き止めていたものが決壊して溢れたものが止めたいのに止められない、そんなふうに見えた。吐き出しながら、つらそうに見えた。

積年の感情をぶつけられた側も、負担だったんじゃないかと思う。ぶつけた側も、終わったあと、熱が解けてから一旦落ちて、しばらくぼーっとしていた。

言わずにはいれなかったのだろうと推測するけれど、それでも、言ったらお互いがしんどい思いをすることがわかった上で、「こんなふうに感じていた、嫌だった」と伝えられたのが、その人はすごいなと思ったし、自分にはできないことたと思った。わたしには、その勇気や覚悟はない。

幼い頃に抱えてしまったまわりの大人に対するわだかまりのいくつかが、今の自分がいろいろを拗らせている原因にもなっていると思う。けれども、そのわだかまりを解消する手段が自分の中にはなくて、あきらめて、そのまま抱えている。相手に「当時こうだった、悲しかった」とぶつけても、1番のわだかまりの相手には、「伝わらなかった」とがっかりするだけ、もしかしたらそれ以上のダメージを負う可能性がある、と思っている。聞く耳を持つ相手には、自分の気持ちを伝えることで、お互いにショックを受けることになるだろうけれど、そこまでするくらいならもう自分が抱えておいた方が平和、という気持ちがある。もう原因の相手がいなくなってしまった、というものもある。

誰しも、幼い頃に抱えたわだかまりやトラウマって少なからずあるものだと思うのだけれど。みんな、どうやって解消しているのだろうか。それとも、抱えたままどうにかやってるんだろうか。普段はあまり気にしていないけれど、ときどきふっと思い出して、くらい感情におちる。

引き摺られてちょっとだけ落ちた週末。でも、わだかまりを吐き出した本人が、数時間経って少し落ち着いたように見えるのが救い。

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