8/14 数年前のオケージョン服

日付が今日にかわって少し経った深夜に、夫が寝室のかたづけを始めた。
私が前に結婚式に招かれたときに着たオケージョン服一式が押し入れに入っているのだけれども、その押し入れの前に夫の服が山積みになっていて、開かずの押し入れになっていた。私が、近々結婚式に呼ばれていて、そのときのオケージョン服がまだ着れるかどうか確認したいので、8月中、遅くても9月前半には押し入れを開けたいので押し入れの前に積んであるものを一旦かたづけてほしいと以前から伝えてあった。そのかたづけスイッチが唐突に入ったのが、なぜか平日ど真ん中な今日の深夜だったらしい。
明日も仕事があるだろうし、まだ伝えてある期限までは少し時間もあるのだから今日じゃなくてもいいのに、とか。これから寝る部屋で服をバサバサしたら埃が舞って鼻炎がひどくなるぞ、とか(実際夫は途中からくしゃみをしたり鼻水を啜ったりしていた)。言いたいことは山盛りあったけれど、そもそも私がお願いしたことだし、やり始めたら止まらないし、止めても機嫌が悪くなることも知っている。全部夫の服だし、手を出せるところもないか、と、私は作業している横で寝た。

起きたら、押し入れはちゃんと開くようになっており、押し入れの前にあった服の山は別の部屋で服の壁となっていた。とりあえず、私の希望だった「押し入れを開ける」はできるようになったし、目標達成、ということでいい、のか? 服の壁をこれからどうするのか、という新たな問題が発生しはしたけれども。

そんな深夜の夫のてんやわんやを経て、もう何年前に来ていたかもわからないオケージョン服の発掘に成功した。
試しに一式、身につけてみる。
ひさしぶりにヒールのある靴を履いてみた。足を靴に差し入れるときに、ちょっとだけ「シンデレラの気分……!」などと思ったりした。けれども、そんな気分はすぐに打ち砕かれた。
ひさしぶりのヒール高いの、怖い! こけて足首ぐねってやりそう! あとちょっときつい気がする。足って今更大きくなる? でも、かろうじて、履けなくはない。靴は買わなくても大丈夫、かも。
ただ、ひさしぶりにヒール靴を履いて、「足首がない!」とびっくりした。昔からそんなに足首がキュッとしている方の体型ではないけれど、今日、鏡に映った自分の足元は、下から順に、足の次に足首がなくて突然膝下が始まるみたいな、ずどーんとメリハリがない脚だった。足首を、発掘したい。早急に。

服も着てみた。10年は経っていない、5年は経ったかな? それくらい前のパンツスタイルオールインワン。
最近は、パンツは太めが流行っている(と思っている)。のだけれど、私の持っているオールインワンは、ヒップまわりはゆとりがあり、ふくらはぎにかけてシュッと細くなっている形で。「最近の流行りとはちょっと違う感じがするな〜……。ギリギリありなのか、ナシか、どうだろう」という。自分ひとりでは判断に迷う。
背中がファスナーで、上げるときには苦労せずに上げたのだけれど、いざ脱ごうとしたら下げられなくて焦った。左右の手を入れ替えてみたり生地を引っ張ったりと工夫を凝らしてやっと脱げた。私、これ、前回の結婚式のとき、トイレどうしたんだろ、行かなかったのかな……。その頃はまだ体が柔らかくてファスナーの上げ下げにも何も苦労しなかったんだっけ?

バッグは、バッチリだった。今も素敵と思えるデザイン。バッグの中に帛紗までしまっていて、昔の私、グッジョブ! と思った。

そんなわけで、結婚式お呼ばれ服問題、解決まではいかなかったけれど、現状の把握ができて、一歩前進。当日までにはどうにかできそうな気がしてきたぞ。よかった。ちょっと安心。

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