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徒然なるアナログ生活〜今日の1枚〜VOL.33 テーマ別名盤探訪プログレ編⑤ 22.07.10

疲れていて休業し、
先日のあまりに悲しい事件により日が開いてしまいました。

しかし、日常は続く。

今日から心機一転続きを認めていこうと思う次第。


さてさて、シリーズでお送りしてきた名盤探訪プログレ編もあと2作。
今回お送りするのは、この作品

筆者所有 国内盤帯付き

キング・クリムゾン/太陽と戦慄

第2期キング・クリムゾン、その1作目。

ロバート・フリップと他のメンバーとの軋轢は日に日に増していき、ライブ盤である『アースバウンド』を以て解散するはずだったクリムゾン。

しかし、ロバート・フリップの音楽に対する熱は冷めることは無かった。
そして当時YESのドラマーだったビル・ブルーフォードを引き抜き、旧友ジョン・ウェットンを引連れ新たな体制でキング・クリムゾンをリスタートする。
そして生まれたのが本作。

前回『暗黒の世界』のエントリーでも触れたが、第2期クリムゾンは3作のリリースしかしていない。その内でも評価が高いのが本作であり、全キャリア通しても最高傑作であると挙げる人が多い。

原題『Larks' Tongues in Aspic
直訳すると"雲雀の舌のゼリー寄せ"

まるで意味がわからんぞ…?

そしてそれを太陽と戦慄と訳した我が国の翻訳部隊も色々ヤバい。
ジャケットのインスピレーションだけよね?
戦慄どっから出てきた?w

まぁ、カッコイイし、細かいことは置いておこう。

内容は充実の一言。

言語がするのはとても困難なのだが、新体制となりその音楽のディテールが変わったことで、より幅のある新たなプログレ像が打ち出されている。

本作からの3作の特徴はとにかくヘヴィなサウンドである。
いや今までも十分にヘヴィだったのだけども。

方向性としてはメタルハードロックのそれに近いサウンドになった。というのが近しい表現かもしれない。
しかしそれでいて、キング・クリムゾンらしさ、プログレの軸はブレることなく大作的で芸術的である。

表題曲はパート1と2になっているのだが、はっきりと【】、【】が明確にされ、メリハリがあり、13分という大作ながら聴き疲れしない。
開幕の1曲としてこれほど適した曲もないだろう。
中盤からの展開は天才的すぎる。ずっとギターソロのようw

パート2の方はライブでの定番曲になっており、人気も高い。
パート1の半分の時間でありながら、密度は高く、またゴリゴリに歪んだギターを中心にしたど迫力なサウンドスケープは1のそれを凌ぐほどだ。
キング・クリムゾンらしさがふんだんに盛り込まれており、最終曲にしてアルバムのハイライトだ。

表題曲から始まり、表題曲に終わる。

プログレらしい様式を各曲兼ね備えており、変拍子美メロインプロ
そこに「ロックテイストな」歪みや、「ロックテイストな」フレーズを実に効果的に埋め込んでいる。

最高傑作と言われる所以はそう言った点にあるのだろうと推察できる。

プログレ大好きで有名な俳優の髙嶋政宏(別名 スターレス髙嶋)さんいわく
バカテク、変拍子に次ぐ変拍子、苦痛の中の

筆者個人としてもまた今作はとてもお気に入りで、週の半ばにテンションを上げるために聴いたりするw

クリムゾンは残念ながらサブスクにないのでフィジカルでの再生だが、アナログのプログレを聴きながらの一杯は格別である。

その他の楽曲ももちろん良いのだが、この作品に至っては「太陽と戦慄」組曲とでも言おうか、表題曲に挟まれた各曲は大きな組曲の一部としての機能が高いと考えている。

もっと言うなれば、今作はアルバム1枚で1曲を構成しているかのような作りになっている。

この感覚、ぜひ通して聴いていくことで実感してほしい。

プログレにおける一大傑作、43分の音の洪水を堪能してほしい。


といったところで今日はここまで。

盤の購入はユニオン国内盤セール
いろいろあったけど店舗には人がたくさんいて、安心した。
ただユニオンにいるデカい態度のジジイ共は本当にうざい。
ズカズカ気遣いなく歩く、スタッフさんにタメ語、単語でしか喋れない。

害悪。

おっと、そんなことを書いても仕方ない。
盤はとても良質。帯付き。ジャケットも綺麗で良き。
価格は破格だった記憶。
やはりユニオンには夢がある


選挙報道に辟易するし、繰り返し放送されるかの事件の映像も、何もかもが嫌になる日々が続きますが、日常は続く


本シリーズもあと1回。
締めはあの大作をお送りしよう。


それでは。

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