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徒然なるアナログ生活〜今日の1枚〜VOL.22"RSD編最終回" 22.06.22

朝から滝汗。毎日通勤時がサウナのよう…
マスクが朝の数時間でビシャってくるのはゲンナリするね。
これだけ汗かいてるんだから、多少痩せてくれてもいいと思うの…←

暑さがすこーし和らぐ本日、皆さんごきげんよう。
昨日の晩御飯がカレーだったのに、ランチもカレーを食ったダメ人間のnoteへようこそ笑

さてさて、本日はRSD編最終回。購入品の中で最後にご紹介するのは、

こいつだ… (ワンツースリー…)

筆者所有 ハーフスピードリマスター Color Vinyl盤

THE WHO/IT'S HARD

82年作。解散前最後のアルバムが本作だ。

最初にお断りを。
本日はかーなーり、熱く書いてしまうので、ボリュームだったり、読みにくさだったり、色々マシマシになります…。ご了承の上、読み進めていただければ…

キース・ムーンの死後、新たなドラマーに元Facesのケニー・ジョーンズを迎えた後の2作目。
ジョン・エントウィッスルが参加した最後のアルバムであり、解散前最後のアルバム。

色々ないきさつはあれど、キース・ムーンの死後、ソロワーク中心になりつつあったピート・タウンゼントにジョーンズが反発。他のメンバーとも軋轢が生まれ始め、バンドの空気は最悪だったとされている。

解散待ったナシ!な状態ながら、ワーナーミュージックとの契約でTHE WHO名義でアルバムをあと1枚リリースしなければならなかった。
ツェッペリンの時と同じでバンドはいつもレコード会社の契約がネックになっている。今も昔も変わらぬ悪習。

そこで生まれたのが本作というわけだ。

ハッキリと言えば、


駄作である。


ピート・タウンゼントは自画自賛気味に「悪くない出来だ」とコメントしているが、ロジャー・ダルトリーは「こんなクソみたいな作品は世に出すべきじゃない」とまで言い放った。
筆者所感としてはロジャー・ダルトリー寄りではある。

バンドとしての集中力は皆無な状態で良くまとめあげた、という点では評価に値するが、THE WHOのファンとしては到底傑作とは呼べない1枚だ。

中にはいい楽曲もある。
しかしながら、残念な曲が目立ってしまっている。
作品トータルとしては駄作と呼ばざるを得ない。

しかしながら決して聴きどころが無いわけではない。
タイトル曲「IT'S HARD」は「Who's next」の頃を想起させる出来。ギターはじめ各種サウンドも良い。
Dangerous」も悪くない。シンセとギターが上手く噛み合っているし、冗長さがない。
Eminence Front」はぐどく聞こえがちかもしれないが、THE WHO的プログレ感があってこれもコレで悪くない。
One At a Time」はハードロック然としたボーカルが光るし、「Cry If You Want」はLIVE版が収録されているが、ラストに向かっていく確かな盛り上がりは心地よい。

しかし、しかしながら、スタートからの3曲が大いに問題。

他の楽曲もイマイチ記憶に留まらない

その理由はシンセにあると筆者は考えている。

本エントリーを書くにあたって複数回本作を繰り返し聴き続けたが、印象が変わることはなかった。

薄味に感じて、散漫な印象を受ける曲には総じてシンセが前に出てきている。そして音色に変わり映えもなく、他の楽器とのマッチングが悪い。

言い方は非常に雑になるが、こんな出来ならシンセなぞいらん!!

そうした曲が大半を占めているもんだから、アルバム通しての完成度が低くなってしまっている。
あれほど作り込みに作り込んだ傑作達を世に送って来たバンドとは到底思えない。

好きだからこそやはり気になるし、目についてしまうし、辛口にもなる。

駄作ではある。それは今までに傑作が多すぎた故。
けども全く切って捨てる程では決してなく、言うなれば愛すべき駄作、かもしれない。


そして勿論だが、決して買って損をしたとは言わない。
全て分かった上で買っているからだ。

ハーフスピードリマスターのシリーズで再販された本作。音は抜群によく、粒立ちがいい
安いヘッドホンでもわかるミックスの良さ
このシリーズは一貫して音がまろやかで聴き疲れない。
The Who Sell Out」「Tommy」の発売が待ち遠しい。

さて、今回はいつもと違い褒めるエントリーでは無かったが、いかがだろうか。

どんな名バンドにも駄作と呼ばれるものがある。
ストーンズの「サタニックマジェスティーズ」なんて世の中的には酷い言われようであったし、DOORSの「THE SOFT PARADE」もこき下ろされている。
でも私は両者とも嫌いじゃないし、聴くことも多々ある。

駄作だからと斬り捨てるのではなく、良さを探してみると意外な発見があるものだ。

駄作と呼ばれるものほど、愛してみるのも一興である。

愛すべき駄作を聴きながら、皆さんに新たな発見があることを願って今日はここまで。

全4回でお届けしてきたRSD編も本日で終了

明日からは再び日常を少し彩る名盤を。

変わらずお付き合い下さい。

それでは!

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