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徒然なるアナログ生活〜今日の1枚〜VOL.34 テーマ別名盤探訪プログレ編⑥ 22.07.11

猛暑ではありませんが…

最近の天気予報の冠詞として使われるこの言葉

いや暑いわ!!!!舐めてんのか!!!!

と怒りを毎日覚えておる昨今です笑
34度は猛暑だよ!!汗びちゃだよ!!笑

気が狂いそうになるぜ…

ってなわけでシリーズ最終はこの1枚!

筆者所有 2016リマスター重量盤

PINK FLOYD/The Dark Side of the Moon(邦題 『狂気』)

73年作。プログレ史に燦然と輝く大傑作。

PINK FLOYD史上の最高傑作に挙げられることが最も多い本作。
ひいては70年代名盤ランキングでもトップを争う大名盤。
本年のレコードコレクターズ 「70年代のロック・アルバム200」では堂々の第2位。(1位はスティーリー・ダン彩〜Aja〜』)

それほどまでに高評価の怪物アルバム。それが『狂気』
リリースから今に至るまで全世界で5000万枚売ったとさえ言われる。

有名すぎるジャケット。一度は誰しもが目にしたことがあろう。
強烈なインパクトを残すアートワークだ。

70年『原子心母』71年『おせっかい』を経てプログレバンドとしての地位を高めていった彼ら。
そんな彼らが名実ともに世界最高の「プログレッシヴバンド」として降臨せしめたのが本作。

テーマになったのはバンドの創始者であり中心であったシド・バレットその人であり、薬物によって変わり果ててしまった彼の孤独な姿、狂っていく様に加え、精神疾患そのものや、資本主義社会への批判なども盛り込まれている。

まさしく邦題のごとく《狂気》が本題である。

通底するのは人を狂わせていくもの。

本作はライブで演奏された組曲を元に創り上げられ、アルバムという形になった。彼らの作品作りはセッションなどで創り上げたものを、ライブでブラッシュアップしていくというやり方だった。
ツアーバンドならではのやり方だが、実に理にかなっている。

「アルバム1枚で一つの作品」を強く意識して作られ、
言うなれば組曲「狂気」とでも言おうか、全ての楽曲が相互に作用し合い、大作を構築しているのである。

中心楽曲は「Time」「Money」「Eclipse」であろう。

特に「Money」は多くのアーティストにカバーもされた、ピンクフロイドといえば、の楽曲でもある。

10分超の大作はないものの、全ての楽曲が「ひとつなぎ」になっているので、聴き応えは超大作だ。

シド・バレット脱退後、試行錯誤を続けてきたバンドが放った覚醒の1枚は、演奏面のエネルギーも凄まじい。

デイビッド・ギルモア
ロジャー・ウォーターズ
リチャード・ライト
ニック・メイスン

全員のただならぬ集中力が結集している。
まさにバンドとしての絶頂期

悲劇の天才 シドを乗り越えようともがきにもがいたバンドがたどり着いた極致。それが本作である。

ゆえにいつものように楽曲にフォーカスして感想を述べることが非常に難しい。
コンセプトアルバムであり、ひとつなぎの超大作。
瞬間瞬間を切り取ってしまうことで、本質が薄まってしまう。

「Time」に向かってジワリと加速するA面
「Money」を中心に狂気の渦に飲み込まれていくB面

あまりに完成され尽くしている。

無駄な修飾は不要なのかもしれない。

10曲43分
するりと聴き終えてしまう。そしてまた再生したくなる。

このシリーズ通して言及していることだが、とにかくプログレは通して聴いてほしい。
最初から最後まで聴き終えた時、プログレッシヴロックの真髄を体験してほしい。

100の美辞麗句より、1回の体験。
経験に勝るものはない。

このシリーズで取り上げた名盤たちに触れていただけたらば、見えてくるものがきっとあると信じている。


と言ったところで今日はここまで。

なんとか完結。

シリーズ テーマ別名盤探訪、いかがだったでしょうか。
今後も折を見てシリーズをお送りしていこうと思う。

ロックには無限のテーマがあるので、日々私もまた勉強である。

明日からはまたランダムに、その日その日の筆者の気分によって、
徒然に紹介していこうと思うので、引き続きお付き合いいただければ幸いだ。

レコードを整理しないと…
部屋が埋め尽くされてどこに何があるか探すのに一苦労w


夜更けになる前に筆を置こう。

それでは!!


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