蜂のように勇敢に

稲の稲架干しの準備をしていた時だった
背中に突然チクッと激しい痛みが
背中に手を伸ばすと今度は手の甲に
顔を上げると数メートル前方の空中で一匹のアシナガバチが俺を睨みつけている
目を逸らせず じっと彼の姿を見つめながら 泣きそうになった
痛かったからではない
彼の勇ましさに感動していた
その勇敢さが俺にも欲しいと心の底から思った
仲間を守るため 自分を握りつぶすことも出来るほど巨大な相手に立ち向かうのだ

進撃の巨人で1番好きなシーンは エルヴィン団長が 片腕を巨人に食われながら「進め!」とみんなに指示を出すシーン
迷いは無い

キューバのフィデル・カストロは捕らえられて裁判にかけられた時言った「自分を処刑する事は大したことでは無い。思想は死なない。誰かがやる。革命は続く」と
重要なのは自分では無いのだ

ロード・オブ・ザ・リングでは 呪われた指輪を火山の火口に持って行って溶かすという旅に出るホビットを守る為 仲間たちは命をなげうって戦う
世界を救う為に
そして その指輪の呪いは持った者や近付いた者のエゴを掻き立てる
ロード・オブ・ザ・リングはエゴと戦い 仲間を守る物語だ

誰かや世界の為 迷わず自分の命を使える そんな生き方に憧れている 子供の頃からずっと

でも たくさんの人がそんな物語に夢中になる
本当はみんなそんな風に生き 死にたいと思っているのではないだろうか
それはもう群れで生きる動物の本能的に



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