デザインは勝ち負けだ。
どうも、こんにちは。『勝てるデザイン』の著者の前田高志です。
なんと「読者が選ぶビジネス書グランプリ2022」にエントリーされています。しかも幻冬舎からエントリーされているのは2冊だけ(もうひとつはプロセスエコノミー)なんです。光栄でうれしくて、なんとしても期待に応えたい一心です。
『勝てるデザイン』を出版してもうすぐまる一年。デザイナーではない人にも広がっていきました。読んでくださったみなさん本当にありがとうございます。このグランプリを機にあらためて応援や本の感想をいただき、あらためて『勝てるデザイン』を出版して本当に良かったなと感じております。
今回ちょっとだけ、今の気持ちを書き綴られせてください。書籍の最後に「おわりに」を書きましたが、その続きとして書きます。
「おわりに」の続き
『勝てるデザイン』を出版した際、こんな声をTwitterでみつけました。
「デザインは勝ち負けじゃない」
じゃあ、なんなのか。こういう意見をもらうのは予想していたし、話題にしてくれるからありがたいのですが、「デザインは勝ち負けじゃない」の続きを聞いたことがない。ぼくはデザインは勝ち負けだと思っています。もちろん、負けることもあります。しかし、お金もらってプロとしてやっている以上、勝ちにはこだわりたい。
勝ちにもいろいろある。売り上げ、認知度の向上、方向性の明確化、採用活動の向上、ファンメイク……。そういった勝ちを見極め設定するところから仕事は始まります。
『勝てるデザイン』の帯に推薦文をくれた佐渡島庸平さんが言ってくれた。
「前田さんは、ヒアリングを結構長く取るじゃないですか?その時に勝てるか何かなのかを決めてるんですよね」
ひとことで言うと、勝てるデザイン=「心を掴む」なんです。
・一撃でわかるデザイン
・ポリシーがあるデザイン
・ならではのデザイン
・興味を奪うデザイン
・捨てられないデザイン
これが心を掴むデザインと書いた。まさかスクーデリア・フェラーリの心を掴めるとは思ってませんでしたが……。ぼくはこれをやっている。20代のころ、大学時代の同期の友人と「プロと素人の違いは?」と議論していたのだがぼくの答えは「良いものを確実にすること」。確実に心を掴むためにやれることをやる。
ダウンタウンの松本人志さんがお笑いとは格闘技の白黒はっきりつく明快さがうらやましいと何かで書いていた。お笑いもデザインも受け手の人によってリアクションが変わるから同じだと思った。ただ、20代のぼくはずっと頭の中に残っていた。闘っていたのかもしれない。
「デザインはそんなに難しいものじゃない」
この言葉はぼくの師匠にあたる人がよく言っていた言葉だ。その真意を聞いたことではないのですが、難解な複雑な理論でできるものではない。というのがぼくの解釈だ。今、ぼくが前田デザイン室という仕事とは違う活動や、『勝てるデザイン』の出版はその言葉を受け継いでのことかもしれない。良いデザインは誰がみても良いのだ。
ある仕事で「わかってくれてない、伝わらなかった…」と師匠に報告したら「それは、そのデザインが微妙だっただけなんじゃない?」とサラッと言われ目が覚めた。この考えでいくと、格闘技のように白黒はっきりついているのである。思えば、師匠にデザインを見てもらう時、デザインのフィードバックより素の反応を気にしていた。
デザインを見てもらいに席の近くに歩いていく。歩きながら、思考を働かせる。デザインは自分の手から離れる瞬間に、最も客観的に自分のデザインを見られる。師匠の近くに行っては戻り、デザインを直す。それを繰り返し、ようやく見てもらう。反応が微妙だった。その時は敗北だ。フィードバックをもらう前に自分で改善点、反省点を話した。プレゼンで説得しようなんてことはない。良い時はあきらかに良いとわかるリアクションになる。その時も、懸念点を話しより詰めていく。そんなやりとりだった。
デザインはそんなに難しいものじゃない。
デザインは見た瞬間に勝負が決まる。
1秒で勝負が決まる格闘技だ。
『勝てるデザイン』著者 前田高志
『勝てるデザイン』は勝ちたい。
冒頭にも書いたとおり、『勝てるデザイン』は、光栄にも「読者が選ぶビジネス書グランプリ2022」のリベラルアーツ部門にノミネートされています。ノミネートされただけでも勝ちと言えば、勝ち。
しかし、ここでいう勝ちは「リベラルアーツ部門」1位です。正直に言います。勝ちたいです。幻冬舎さんも、NASUの仲間も、前田デザイン室の仲間も応援してくれて勝たせてくれようとしています。
まだ勝ちたい理由はあります。
師匠の「デザインはそんなに難しいものじゃない」から派生した「デザインを広げたいという活動からです。
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