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「オンラインサロンをやってください」なんて言われたことは一度もない。

「前田さん、オンラインサロンやってください」

なんて言われたことは一度もない。結局どう考えても、ぼくがただやりたかっただけの自己満足の塊なのです。ぼくが箕輪編集室に参加し、デザインをしていたら気づいた。「怠惰なぼくは人がありき。人がいてようやく動ける。」と。若かったころのぼくは仕事以外でもクリエイティブなことを追求できるという淡い期待があった。夜までゲームをやってしまって日曜の夜に自己嫌悪に襲われる。ぼくは誰かのリアクションがないと動けない人間だとわかった。

それがわかったぼくは前田デザイン室を作ろうと思った。昔からずっと「クリエイターストレス」をひきずって生きてきた。「もっとこうだったらいいのに」「もっとこうしたい」とずっと悶々としてきた。それを若いころはデザイン系のセミナーや副業、書籍にぶつけてきた。しかし、を解消できなかった。

ぼくの「クリエイターストレス」はこうだった。

・思いついたアイデアを形にしたい
・熱い仲間とデザインの議論がしたい
・気軽に相談できるデザイナーの先輩が欲しい
・早くアートディレクションを経験したい
・自分の名前で勝負したい
・いろんなデザインがしたい
・デザインを商売にしたい ……など

独立後、いろんなクリエイターを見てきたがどうやらぼくみたいな「クリエイターストレス」を抱えている人は少なくないとわかった。前田デザイン室が20年前あればよかったのに。そう思える場所を作ったつもりだ。ぼくはなにかと20代のころの自分を救いにく行動をしている。

本日、2022年3月1日で「前田デザイン室」は4周年を迎えた。誰からも必要とされていない。ぼくが必要でやりたかっただけ。なのに1,200人以上の人が参加してくれた。これまで一度でも前デに関わってくれたみんなには感謝しかない。一生モノの楽しい日々をたくさんありがとう。こんなこと言うと終わるみたいだけど、前田デザイン室はまだまだ続きます。

設立当初は20人から始まりました。誰が入ってくれるだろうか。数名入ってくれたらうれしいというくらいだった。公開後、即に満席になった。箕輪編集室で活動していたからだと思うのでその恩はずっと忘れない。箕輪厚介の編集室。前田高志のデザイン室。サロン名を前田デザイン室にしたのはそれをずっと忘れないためだ。

Twitterを振り返って衝撃だったのですが、一週間でキャラクターができいた。当時から支えてくれている1期メンバーは今でも数名います。一生感謝します。

前田デザイン室のビジュアルは創立当初から「粗ドット」です。4周年の手前に粗ドット素材ダウンロードサイト「DOTOWN(ドッタウン)」が世間を賑わせてくれたのはジーンとくるものがあった。

「クリエイターストレスの発散」というミッションを掲げているからか、デフォルトからものづくりの熱量が高い。勘違いされやすいのだが、スキルではなくものづくりが好きかどうか。今も設立当初からもずっと変わらず保てているのは胸を張ってもいいとことだ。来る2022年3月12日(土)20:30〜13日(日)20:30に開催される『24時間マエダテレビ』を企画制作中。もちろん、みんな本職の仕事しながらやっている。うんざりするほどしんどい。しかし、これは相当価値がある。筋トレのようにクリエイターの経験値は絶対裏切らない。絶対的な成長だ。

みなさん、人生を振り返って「イキイキしていた時代」はいつですか?美大の浪人時代、新入社員時代、ゴルフ時代、ドラクエ10時代など。ぼくは、何か夢中になっている時。この前田デザイン室もそうだ。この4年間ずっと夢中だ。夢中を継続できている。

30半ばくらいにもうこれ以上作り手として伸びないのかも、管理職になっていくし、若くないからみたいなのがうっすら脳にあった。でも、44歳になったぼくからするとそんなの関係なかった。今でもずっと新人の気持ちで新しいことに夢中になれている。これは完全に前田デザイン室があったからだと思う。

人と人が接することで影響され、自分が知らず知らずのうちに変化していく。仲のいい友達同士の服が似るというのは「思考」のおいても似てくる。これは悪いことではなく、人が変わるのって人からの影響しかないから。これでいいのだ。

コミュニティというのは、若い人にとっては自分の未来の姿がリアルにみえるだろう。少しずつ階段状に存在する人間の姿に自分を投影できる。自分はこんな大人になりたいって。逆に44歳のぼくにとってみんなはほとんど年下だけど、若い人に対してこんな自分になりたいと思える年下とたくさん出会えた。年齢は関係ない。

前田デザイン室のある高校生の子から「前田さんみたいな大人にであったことない。ずっと好奇心溢れて大人ぶらない。そんな大人になりたい。」と言われたことがあって、とてもうれしい気持ちになった。服を選ぶのも年相応みたいなのあるけど、ぼくは全く気にしない。「年相応」なんて1番嫌いな言葉だわ。やるこたなすこと年齢不詳がいい。

もうひとつ。覚悟の中の決心を繰り返すことで人は成長する。ものを決められるようになると人生加速する。決める機会を作ればいい。それが死ぬほどあるのが前田デザイン室だ。

前田デザイン室は必要のないものではじまりましたし、これからもそうでありたい。仕事とは真逆の必要を求めない。求められてないけどおもろいからやる。そんなスタンスです。結果いろいろついてくるけど、理由はただそれだけ。


夜遅くまで仕事して寝落ちして起きたら、3月になっていた。瞬間に前田デザイン室4周年だと思った。3月1日はぼくにとって大事な日として認識されている。Twitterに前田デザイン室について振り返り羅列していった。とりまとめもない羅列。結局伝えたいことはこの一文に集約される。

これまで前田デザイン室に関わってくれた皆さん、心よりありがとう。


前田デザイン室・室長 前田高志

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