テーブルトピックスの位置
トーストマスターズの例会は、基本的には準備スピーチ(Prepared speech: Pre)、論評(Evaluation: Ev)、テーブルトピックス(Table Topics: TT) の3つのセッションで構成されることが多いが、実はかなり自由度が高い。この3つのセッションの順番もしかりである。特殊な例(逆順例会)を除けば、スピーチに対する論評が準備スピーチの前に来ることはないので、セッションの順番を考える時に重要なのは、「例会のどの位置にテーブルトピックスをもってくるか?」だろう。
(1) TT-Pre-Ev
テーブルトピックスが一番始めに来る順番。私の個人的な経験からすると、英語を母国語とする国のトーストマスターズで、この順番をかなり経験した。この場合のテーブルトピックスは、例会始めの warming up 的な要素が強い。日本でも、例会の始めに1分間スピーチを大勢の人が行うセッションを導入しているクラブもあった、まさに warming up として効果的であろう。一方、TT はセッションを取り仕切る Topicsmaster によって speaker の数を制限するなど例会全体の時間調整にも使えるが、TT が 一番始めに来ると例会の時間調整には使えない。また、Pre & Ev で役割にあたっている人が相対的には TT に集中できない (詳しくは後述)、と言う難点もある。
(2) Pre-TT-Ev
テーブルトピックスが真ん中に来る順番。利点は、Ev にあたっている人の準備時間を確保できることと、Pre の時間が予定よりも押した時(短かった時)に時間調整が可能なこと。一方で、難点は、Ev の準備に勤しんでいる人達は TT には集中できない点である。これにはもちろん個人差があって、Ev や Pre に当たっていようが、TT を常に楽しめる人もいるであろう。ただ、私の経験では特に英語が母国語でない場合…そのような方は少数かな、とも思う。
(3) Pre-Ev-TT
テーブルトピックスが最後に来る順番。利点は、Pre や Ev に当たっていた人も役割から解放されているので割と皆リラックスしていて、急に当てられても余裕があるし、何よりメンバーのトピックスも聞く余裕ができる。また、平日の夜に例会を行っているクラブなどでは、例会に遅刻してきたメンバーでも最後に参加できる(スピーチを行える可能性がある)セッションが残されているのは利点とも言える。難点は…と言うと、例会の流れが複雑になること。Ev を General Evaluator が仕切って、その後に TT を行って、そのあとに各役割からの報告や総合論評(General evaluation) があるので、結果的には Ev が分断されてしまうことである。
Think about it
もちろん、それぞれの位置に利点と難点があるため、どの順番が【正しいか】?と言う議論に意味はない。上記のまとめですら不十分で、もっと他に利点や難点などもあるかと思う。しかしながら、大事なことは「何のためにテーブルトピックスをその位置にしてますか?」「それがクラブの方向性や意図とあっていますか?」と言う問いに答えを持っているか?である。
「皆さんのクラブの TT の位置はどこですか?」
そして 「なぜ、その位置なのでしょうか?」
Think about it.
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