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ある意味音楽のライブ


お寺での読経は音楽のライブに似ている

9月上旬。
法要のため長距離の移動。車内はエアコン無しではきっと蒸し風呂状態になるような暑い日。

お寺にて。
お年を召した住職の聴き心地の良い読経とリズミカルに叩かれる木魚の温かみのある音。そしてたまに鳴らされる特大のりんと、小さなりんのアクセント。

4台の扇風機の稼働音が一定音で低く響く中、何となくな漢字を頭に思い浮かべながら、意味の全く分からない読経に亡き人を偲ぶ。

天井にはシャンデリアのような煌びやかな金色の豪華な飾りが吊るされており、外から入ってくる風に時折揺れる。
そしてその後ろに、笙を吹く菩薩と蓮の花を持つ菩薩が彫ってある欄間がうかがえる。
更にその奥には豪華絢爛で厳かに装飾された仏壇とお供えの数々。

一匹のミンミンゼミが読経の伴奏に入る。テンポが少し遅いか。
ちなみに8月に盆供養のために伺うお寺では、クマゼミやアブラゼミの合唱が常にやかましく絡んでくる。

焼香が終わり読経も終わり、住職が立ち上がり汗を拭う。流石にこんな暑い中の法衣姿は辛いだろう。
厳かな雰囲気がなかなか途切れない中、ありがとうございますと頭の中で呟いた。


不謹慎かもしれないのですが、法要とはある意味お坊さんのライブだよなぁと思ってしまう自分がいます。
家でおこなわれるものしか知らなかったのが、年を重ねるにつれて葬儀場やお寺でおこなわれるものも知り、その違いを感じられるようになったのもありますが、特にお寺での読経はどこか特別感があり、その独特な雰囲気に毎回浸るような感覚になります。
宗派によって使う道具や音を鳴らす道具が異なったりしますし、読経の感じもだいぶ変わって興味深いです。
とある法要では、木魚の音が硬めで甲高く、脳髄を突き抜けていきますし、また違う法要では読経の途中で怒鳴るような奇声?が発せられ首をすくめてしまいました。
儀式のための作法も見ていて興味が湧きますね。
そして本堂という空間がまるでステージ上のセットのようで、キョキョロと見渡してしまいます。

読経はある意味ライブ。
お寺での読経は特別な雰囲気のあるライブ。
そんな感覚、あなたにはありませんか?


音楽と読経

最後に読経に関連した音楽を挙げていきたいと思います。

まずはゲーム音楽から。
なかなか珍しい曲だと思いますし、かなりカッコいい曲調だと思っています。

魔剣爻

(まけんシャオ)

曲に読経を使うというその奇抜な発想が新感覚であり癖になる1曲です。
(曲は約15分間ループされますので注意)


実際に読経を音楽のライブのようにしている方もいらっしゃいます。

キッサコ

読経は世界最古のラップだと思っている、みたいなコメントもあり、なるほどなと思ってしまいました。

ジョン・レノンのあの有名な曲も読経と一緒になっています。


読経とビートボックス。
ループの感じや音の重なりで見事な音楽になっています。

赤坂陽月

なんというか、聴いてみていいなぁと思えるものをどんどん増やしていきたいなぁと。
ジャンルで分けられないような音楽も、[音楽]ですもの。
音を楽しめれば、それで満足。

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