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【やっぱり苦手だ】ネットワークビジネス(MLM)の勧誘を受けて思うこと

先日10年以上ぶりくらいにネットワークビジネスの勧誘を受けたので
思ったことを書き留めておこうと思います。

過去に親も親戚も親友も
それぞれ違う会社のネットワークビジネスをやっていたことがあるため
ネットワークビジネスはぼくにとってかなり身近でした。

ぼくが初めて”ネットワーク(MLM)”の存在を知ったのは大学生のころでした。
※以下ネットワーク=MLMと表記します。

当時の自分には「権利収入」「不労所得」「人脈」など刺激的なワードが多く、
コンパを楽しんでいる同世代の友達では知ることができない情報を手に入れてしまった。
「社会人になる前に成功してしまう!!」と本当に思っていました。

しかも、そこで関わる人たちはいつもモチベーションが高く、夢があり、
「若いのにすごいね。運がいいね。」とぼくの自己肯定感を満たしてくれ、
すごく心地が良い場所でした。

大人とのつながり、勉強会での学校では教わらない内容、
自分を褒めてもらえる気持ちよさからある種の中毒になっていた気がします。

その結果バイト代のほとんどは
お茶会、ランチ会、飲み会、セミナーなどに消えていき、
参加できるイベントにはすべて参加していました。

なぜあの時あれほど、輝かしく思えたのか分析してみたい。
冷静な判断と情報収集ができれば膨大な時間とお金を投下する必要なかったのに…
(もっと若いときに海外旅行に行けてたはず…)

書いてて腹立ってきた…

MLMが苦手な理由

■どの会社もやってることが昔から同じ

勧誘する謳い文句というか、伝え方が昔と変わっていない。
久々に勧誘を受けたが10年以上の前の営業トークとさほど変わらなかった。
いや、少し毛が生えた程度には進化していたかもしれない。。。

営業の教科書に載っているスキルばかり…

・「欲しいものを聞き出し、そのためにお金が必要と結びつけ副業を勧めてくる」
 トークの始め方は絶対にこれやん?
 漫才でいう"つかみ”のパターンが一個しかもってない。
 人の夢を利用すな。

・「創設者が大成功していて、自分以外にも分け与えるためにやっている」
 じゃあなおさら、口コミでビズネスやる必要ないやん。
 その成功者の考え方をセミナーとか本とかで広めたり、いまなら動画コンテンツがあるやん。
 本気で広めたいやつの行動ではない。
 
・「大手企業への協賛をアピール」
 それが安心材料になると思ってるのか?
 「〇〇の企業にも協賛してるのすごくない?」…だからなんやねん。しかない。

・「このチャンスを逃すと損するよ。今が始める良いタイミング!!」という
 期限切迫感を醸し出し相手にプレッシャーをかける。

・「周りの人の質が良い」と言いまくるが、
 それはお前の主観で質の判断はこっちが決めるからほっとけ!!

・「他のネットワークの悪い点を言って違いを強調する」が
 システムの差とか商品の差とかその辺の違いじゃなくて、
 口コミだけのシステムの気持ち悪さで詰まっとんねん。
 
・「〇〇だったら良いと思いますよね?とやたらYESと取ってくる」けど
 しぶしぶ「はい」って付き合うのか恥ずかしいからやめてくれ。
 いろんな営業の本に書いてるからだいたいの人知ってるぞ。

・「自分の紹介者がすごい人」なんだ。一度会ってみてよ。
 いろいろ権威性を出そうして、肩書きを言ってるけど
 なんで知らんおっさんに時間割くと思った?

・「もともとMLMアンチの人もやっている」
・「普通の主婦もやっている」
 日本人に最も効果的な「みんなもやっている」と安心感をもたせ、
 参入障壁を低くしてハードルを下げるように話す。

・「とにかく商品は良いと言ってくる割に報酬システムの話の割合の方が多い」
 報酬システムに食いつかなければ、商談者はだんだんと元気がなくってくる。

■コスパが悪い

毎月の経費はどれくらいなんだろう。
これは入会前に考えておくべきことだと思う。

勧誘するときのカフェ代、交通費、勉強するためのセミナー代、
自分の下の人が辞めないようにするための飲み会(退会防止)、
入会者であり続けるための会費(商品を買うとか etc)

お金にならないうちは出費は続く…。
焦ると勧誘が雑になり、モチベは激下がりになる。

初めは友達、家族を誘うだろう。
その人たちが入会したとしても、断られたとしても
きっと自分一人から出る紹介には限界があり、
その人数だけでは副収入と呼べるような収入にはならない。
(成功しても3、4人が限界な気がする)

そのレベルに到達するまでに
多くの友達から断られ、
良くない噂が回り始める。

勧誘を断った人に割く時間がもったいなくなり、
疎遠になっていくだろう。

でもすぐにでも次に誘う人を見つけなければならない。

となると、
「新しい出会いの場」に行かざるを得ない。
イベント飲み会や今ならマッチングアプリとか?

どの道、勧誘する一人当たりの時間のコストがかさんでいく。
(時間のコスト=信用を得るまでに投下する時間)

仮に収入が増えたとしても
自分の下のついてくれた人にやめられないように
見栄を張り成功してる風に見せないといけないだろう。

辞めたいと言われれば、やめないでくれと必死に説得するだろう。
別れたいと言ってる彼女を無理やり引き留める男にだけはなりたくない性格のぼくにはかなりきつい。

「不労所得」謳いながら、いつまでたっても上層部の人たちは
モチベーションを維持するためにセミナーを打ち続けている。
これは不安の表れとも捉えられる。
(建前上、もうリタイアしたが善意でセミナーを開いてくれるとか伝えられるが…真相は違う)

いくらもう働かなくていいところまで来ているとはいえ、
下につく人たちが紹介に繋がらない稼げない人ばかりなら間違いなく収入は減る。
結局いつまでも働くしかないことになんで気づかないのだろう。。。

で、やめた人とは会わなくなる。
仲間でもなんでもないやん…

どう考えてもコスパが悪すぎる。

なぜ、自分はMLMが苦手なのか分析してみた

■お金が絡むコミュニケーションが苦手だ

人見知りはしない性格なので、
旅先で人に話かけたり、話しかけられても抵抗感はゼロに等しい。
しかし、何かを売りつけるために人とコミュニケーションを取ることが苦手だ。

人はなにかを売りつけられると思った瞬間から顔がこわばり、緊張が走る。
これは僕自身もそうだし、
だいたいの人がお金を奪われないようにと
頭をフル回転させるためこうなると思う。
一種の防衛本能だろう。

ぼくはHPSの繊細さんということもあり、
相手の表情や心境を深く汲み取ってしまうので、
お誘いし、顔が曇った瞬間に信用を失ったことを確信してしまう。

「こいつこれを売りつけるためにさっきまでおれと楽しく話しとったんか」
「親身になってくれてたのはこの話がしたかったからか」と
悟られることで戦意喪失してしまうだろう。

実際、営業職だったころ似たような状況になることが多く、
何かを売る行為は自分の性格と合わないと分析した。

MLMや営業が向いている人は
ある意味空気が読めない、
相手の気持ちに鈍感な人が向いていると思う。

つまり、嫌われることへの抵抗感、信頼を失うことへの恐怖感から
この仕事に嫌悪感を抱いてしまうと分析した。

さらにMLM自体が信頼がなく、毛嫌いされる手法なので、
信用がマイナススタートかつ
一人ずつ価値観をひっくり返さなければならないのが面倒くさすぎる。

一度ついたイメージを簡単に払拭できるなら
良くない言動や行動で干された芸能人はすぐに帰ってくるはずだ。

■なぜMLMに手を出してしまうのか…

心の穴を狙われているから魅力的に見えるのは当たり前だ。
誰だってお金がほしい、仲間がほしい、自己肯定感を満たしてほしい。
レベルの差はあれど誰しも持っている願望に訴えかけているから
いつまでたっても無くならないのだろう。

なぜ大学生のころにMLMが魅力的に思えたのかについても考えてみた。

当時の心境は
「やりたいことが見つらない」
「褒められる居場所が心地が良かった」
「セミナーに参加することで"自分でもできる”と錯覚していた」

おそらく、夢を追いかける自分に酔いしれ、
セミナーでモチベを上げられ、
たくさん褒められる…
脳内ではドーパミンが大量に分泌され、盲目になり
MLMの手法の矛盾に気づくことができないのだろう。

■自分の周りにMLMに興味がない人しかいない想定をさせない

何十年も経営されていて、
信用もくそもない、手垢べっとりの口コミ手法は
興味がない人しかいない確率の方が高いに決まっている。

世の中はすでに興味がない人で埋め尽くされていて、
ピラミッドの最下層から抜け出せず稼げないというのが実情。
うまくいく確率が極めて低いのに、
稼げると誘うのはうそをついていることになる。

費やした大切な自分のお金と時間は…
傷つかないための理由はおそらく決まっている。

・商品は良いから問題ない
 →代替え商品は絶対にある。
・一緒にいる仲間、環境が良いから問題ない
 →退会すると疎遠になる。お金で繋がる関係はお金で切れる。
・学べることがあったから成長できたから後悔はない
→捉え方は正しいが、友達を失ってまでする経験ではない。

いまとなっては情弱な人が入会している印象しかない。

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