人類の起源ざっくり解説
いつ、どこで誕生したのか
約400〜250万年前
南アフリカで発見された化石が人類最古とされるもので、
猿人と呼ばれています。
化石を発見した解剖学者がアウストラロピテクス(南の猿)と
名付けました。
猿人の特徴
彼らは、直立二足歩行と礫石器を使用するといった特徴を
持っていましたが、猿人と名付けられただけあってまだ
言語も火も使用されていませんでした。
ちなみに人と猿が決定的に異なるのは、
日常的に直立二足歩行をしている点とされており、
猿人を人類最古の祖先と位置付ける基準になっています。
約240万年前
この時期に猿人から進化した原人が登場します。
原人の特徴
彼らは石器を鋭利にすることで使用用途を増やしたり、
洞穴に暮らすといった環境適応力の向上によって
アフリカ大陸の外へ進出しました。
その証拠として中国やインドネシアで化石が発掘されています。
(北京原人、ジャワ原人)
また、原人の段階で超絶簡易的な言語の使用が始まった
とされています。
さらに、北京原人至っては火の使用も行われたそうです。
約23万年前
この時期にさらに進化した旧人が登場します。
代表として挙げられるのがネアンデルタール人で、
約23〜13万年に出現し、3万年前に絶滅したとされていますが、
原因は解明されていないそうです。
旧人の特徴
彼らは、ヨーロッパを中心に西アジア〜中央アジアまで
広く分布しており、遺跡には、死者を鼻で囲んで埋葬したという
死者を悼む精神的な文化があったことが確認されています。
また、カッターナイフのような非常に鋭利な石器を
作成する技法を有し、火の使用も積極的にされていました。
ネアンデルタール人とホモ・サピエンス(現生人類)
世界史の教科書では、「旧人」「新人」という表現が
使用されていますが、今の私達を意味する
ホモ・サピエンス(現生人類)は、旧人であるネアンデルタール人が
直接の祖先ではないことが確認されていることから、
現在では「旧人」「新人」といった表現は
ほとんど使われないそうです。
※本記事では便宜上、「旧人」「新人」として書いてます。
約20〜10万年前
私達の直接の祖先である新人(ホモ・サピエンス)が登場します。
新人の特徴
現在の人類と体つき、脳の容積はほぼ同じです。
代表とされるのが、ヨーロッパのクロマニョン人で、
彼らは高度な石器製造技術を有し、用途によって
使い分けていました。
また、彼らはアーティスト性も兼ね備えており、
フランスのラスコー、スペインのアルタミラ等の洞窟に
リアルな動物の絵を描いた「洞穴美術」を作成していました。
約1万年前
全体的に寒冷だった地球全体が徐々に温暖化したことで、
現在の私達が作り上げるライフスタイルの出発点となりました。
温暖化によって動物が増えたことによって獲得経済を
確立していくことになります。
また、安定した気候を利用することで
自分達が食料を作って食べるという生産経済のライフスタイルも
始まりました。
生産経済が始まると、定住して作物を育てるといった
ライフスタイルに移行したため、獲物を追い求めて移動する生活に
比べて人口も増加していくことになります。
また、石器の用途も狩猟・採集のために進化した打製石器
だけでなく、穀物をすり潰して粉にする道具や、
畑を耕す目的で使われる鍬の刃先を鋭利にするために
磨製石器もこの時期に登場しました。
終わりに
猿人〜新人までざっくり解説しましたが、人類の誕生は
数百万年前というのが改めて驚きですね。
普通滅びん?って思いますが、長い時間をかけて着実に進歩する
人類という種の適応力には驚かされます。
ようやく世界史関連を書き始めることができました。
ここからとりあえず遡っていきたいと思います。
次回からは古代ヨーロッパを紹介していく予定です。