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【麻雀うんちく】麻雀の点数計算の本質にこだわった恥ずかしい話。あと、点数表を自作した話。

麻雀を覚え始めた人にとって、最初に直面する壁がで、その次が点数だろう。

ここでは麻雀の点数計算の本質に触れる話をしようと思う。はじめに断っておくと、この記事を読んだからといってプロ雀士のようにスラスラと点数申告ができるようにはならない。

彼らはアガりと同時に「1300、2600」などとかっこよく言っているが、実は計算などしていない。あれをできるようになりたい人は、「麻雀点数表 覚え方」などで検索していただきたい。

ここでは「麻雀蘊蓄(うんちく)」言い換えれば雑学、豆知識を話すつもりだ。知っていたからといって麻雀が強くなるわけでも、偉いわけでもない。ただ日々の麻雀の楽しみ方に一味加える薬味のような話をする。皆様のよき麻雀ライフの一助になればと思う。



さて、麻雀において点数計算点数申告は別物である。アガリと同時にぱっと点数申告ができる人は、頭の中に点数表が入っているのだ。

九九の表をイメージしてもらえばわかりやすいと思う。縦の数字と横の数字が交わるところにかけ算の答えがある。同じように手牌(符)と役(飜)がわかれば点数が出せる表がある。検索すればたくさん見つかるだろう。

符は20、25、30、40……だいたい120くらいまで、飜は1~13まである。

これらの組み合わせに加えて、アガった人が親なのか子なのか、ツモあがりなのかロンあがりなのかの4パターンが存在する。

ややこしい。これを覚えるのは大変だ。九九とはわけがちがう。そういえば以前、Twitterでこんな話をした。

満貫以上(だいたい5飜以上)は符に関わらず飜だけで点数が決まる、という話だ。九九にたとえると「5の段より上は答えが1つずつしかありません。」みたいに簡易化する。覚える量は半分ほどでいい。
とはいえ、やっぱり面倒だ。本質が知りたい。統一の法則式1つだけを覚えたい。これさえ使えば後は導出できるみたいなやつをくれ。

では紹介しよう。こちらの式だ。

麻雀の点数計算式

かっこいい数式や物理法則は記号やギリシャ文字を多用するものだが、わかりやすく日本語にしておいた。
特に言及しない場合、日本で「麻雀」は日本ルールのリーチ麻雀を指す(世界にはアジアを中心に多種多様な麻雀文化が広がっているが、今回はその話はしない)。

思いのほかシンプルな式ではなかろうか。拍子抜けした人もいるかもしれない。
厄介なのはここからだ。

先ず「符(ふ)」は4つの要素で決まる。

  • 雀頭の種類

  • 面子(めんつ)の種類

  • 待ちの形の種類

  • アガり方の種類

この4要素それぞれに何種類かあり、しっかり書き始めると文章量が倍になってしまうので、符計算については次の記事に譲ろうと思う。

次に「飜(はん・ふぁん)」はによって決まる。知らない人は、どこかで「麻雀  役  一覧」を見てきてほしい。

そして「和了係数(ホーラ けいすう)」は、アガり方(ツモ・ロン)アガった人(子・親)で決まる。つまり4パターンある。
表にまとめると次のようになる。

和了係数の一覧表

ツモあがりでは、点数を折半して支払う。子のツモあがりのとき、他の子2人が支払う点数の和了係数は1だ。これを基準にして考えよう。

  • 子ツモ……他の子が1、親が2倍支払う

  • 親ツモ……3人の子が2倍ずつ支払う

  • 子ロン……アガり牌を出した人が4倍支払う

  • 親ロン……アガり牌を出した人が6倍支払う

これを見ると、親のロンの恐ろしさが一目でわかる。気をつけよう。
ちなみに、「和了」は中国語でアガりという意味だ。「和了係数」は今考えた言葉だから、一般には使われていない。

最後に、以上の計算をした後、100点未満の端数は切り上げる。これは点棒(麻雀内での貨幣)の最小単位が100点だからだ。



どうだろう。
それぞれはさして難しい計算ではない。しかし、アガりの瞬間に符と飜が確定し、即座に計算結果を口に出せる人は一体どれほどいるだろうか。試しに70符2飜、子のツモあがりで計算してみてほしい。

子のツモに対して他の子が支払うとき、和了係数は1だから、次のようになる。

親の支払いは子の2倍だから次のようになる。

点数申告は「1200、2300」と言う。すぐに言えただろうか。

確かに、テンパイしてからアガりまでの時間で先に答えを用意しておくことはできるかもしれない。待ち牌やツモ・ロン、裏ドラの枚数などの不確定要素を場合分けして、それぞれ計算しておけばいい。だが、いつもそんな余裕があるとは限らない。計算にかまけてアガり牌を見逃してしまっては目もあてられない。

結局、九九と同じで覚えてしまうのが一番だ。統一理論で式さえ覚えればいいなんて考えは、3×6を見て3+3+3+3+3+3を順に足し算しようとする小学生くらいあまっちょろいということに気付いていただけただろうか。

賢明なる読者諸兄は、そんなこと言われなくても先刻ご承知であろう。私はそうではなかった。この式を知ったとき、これでいけると踏み、卓につき、対局してみるまで麻雀の目まぐるしさに思い至らなかった。東1局で、こんな計算をしている暇なんてないと悟った。いや正直に言うと、そもそもそんな暗算能力がなかった。

さらに恥ずかしい話が、気づいた上でまだ足掻こうとしたことだ。携帯のExcelに数式を入れておけばいいのでは!?……もちろん使える代物にはならなかった。画像認識で自動計算してくれるアプリがあれば解決するのでは!?……実際にあったが暗記している人のスピードには遠く及ばなかった(役や符計算が苦手な人だけで卓を囲むときは便利だと思う)。

だが、この諦めの悪さが恥の功名となった。
Excelに数式を入れてあれこれしている間に、自分で見やすい点数表を作ればいいのではと思いついたのだった。そう、麻雀の点数表を見たことのある人ならご存じだろう。あれはたいてい見づらいのだ。親のとき、子のときで表がわかれていたり、簡単に覚えられる満貫以上の点数に無駄な紙幅を費やしていたりする。

自分なりにまとめた、シンプルでエッセンシャルな点数表を作ろう!私ならできる。なぜなら点数計算の本質に触れたからだ!
大袈裟である。要は、ツモ・ロン・子・親の4パターン、4つの数字を1つのマスに押し込めばいいだけだ。こんなふうに。

30符2飜のときの点数

例として、30符2飜のときに見る4つの数字を抜き出してみた。上の段にツモあがり、下の段にロンあがり、左は子右は親に関わる数字が並んでいる。
順に見ていこう。

  • 子のツモあがり……上の段を見て「1000 / 2000」と申告する。他の子は1000点ずつ払い、親は2000点支払う。アガった人は4000点の収入だ。

  • 親のツモあがり……右上を見て「2000オール」と申告する。子が2000点ずつ払う。アガった親は6000点の収入。

  • 子のロンあがり……左下を見て「3900」と申告する。アガり牌を出してしまった人は3900点を支払う。

  • 親のロンあがり……右下を見て「5800」と申告する。アガり牌を出してしまった人は親に5800点を支払う。

これを20~120符、1~4飜まで敷き詰めれば、見やすく覚えやすい点数表のできあがりだ。せっかくだから携帯のケースなんかに印刷したいなと思って、Suzuriでいろいろとグッズにした。よかったらのぞいてみてほしい。


点数表がプリントされたiPhoneケース

アピールポイントとしては、極限まで無駄を省いたことだ。省きすぎて、符や飜の数字まで除いてしまった。使うときは、縦の列は1~4飜、横の段は20・25・30~120符だと思って見てほしい。

ケースじゃなくて待ち受けにしたいから画像でくれ、という方もいるかもしれない。実際私も携帯の待ち受けにしていた(SuzuriにはiPhone以外の携帯ケースは取り扱いが無かったからだ)。
きっかけは自分のためであっても、誰かの役に立つのならとっても嬉しい。

もし、画像をダウンロードしたいという方がいたときのために、この先に点数表の画像をいくつか置いておいた。Suzuriとの兼ね合いで少しだけ有料とさせてもらう。
画像は、黒字、白字、それからフォント違いもある。目的に応じて使い分けてほしい。
それでは、よき麻雀人生を。

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