読書感想文:世界一速く結果を出す人はなぜ、メールを使わないのか
仕事が遅い。
経験が浅いからある意味当たり前でもあるが、自分でも引くくらい仕事が遅い。
思ってたのの40%くらいしか仕事ができていない。
仕事をしている時間は人生の中でもかなり生産性のある時間のはずだが、こんなことならスタバで本でも読んでいた方が幸せな気がしている。
そんな闇を抱えながらこの本をスタバで読んでみた。
この著書を読んで一番驚いたのは、Google社で唱えられている仕事の効率を毎年10倍にする「10x(テンエックス)」の考え方である。インフレにも程がある。
しかし、従来の仕事のやり方を自動化し、自分でやっていた仕事を極限まで自動化、削減し、できた時間で新しい分野の仕事にチャレンジし、将来的にそれも自動化する。
指数関数的な仕事の効率化には、自身のタスク処理の仕方にブレイクスルーを起こすこと、自動化すること、他人を巻き込んで瞬間的に解決することなどの合理的な手段があった。
また、理性や論理ではなく、ひらめきや思いつきが仕事の鍵となるという点も意外に感じた。
仕事といえば定量的な議論を重ね、「そう断言できる根拠は?」と指摘された時の引き出しの多さがものを言う印象があった。
しかし、会議の際、例えばコンビニで売る清涼飲料水の企画会議をする際には、売上のデータを分析するなどではなく、実際にコンビニで今売られている製品、それも清涼飲料水だけでなく、弁当、お菓子、雑誌、歯ブラシ、あらゆるものを一箇所に集めて実物を触りながら議論をする。
そして、立場関係なく各々の知見や得意分野から新しいアイデアを出す。
人を楽しませるコンテンツを制作する場合、ロジカルシンキングは絶対ではない。むしろ、過去を踏襲することは二番煎じを量産することになる弊害を生む。
ひらめきやアイデアをもとにプロトタイプを量産し、トライアンドエラーを重ねるしかないという。
ひらめきを源泉としたプロトタイプの制作に、大人数を抱える組織がゴーサインを出すことは余裕が必要だと思っている。
「それが良い」という定量的な根拠がないから、限られたリソースでやりくりしている組織としては、作ってみないとわからない部分が大きすぎる。
しかし、せめて自分個人の人格形成の生路においてはさまざまなプロトタイプを生み出す余裕を持ちたいと思っている。
機械で自動化できないひらめきにこそ、私らしさが現れると思う。
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