二次創作ウルトラマン「Begins」設定と構想


 この記事で触れた最初期の二次創作のウルトラマンビギンズですが、ピクシブに投稿して未完のSS「Begins」の設定をつい最近再び想像していまして…。
 もともとこういうストーリーと設定を考えてました、というのを書いていきます。


↓構想その2

二次創作ウルトラマン「Begins Rebirth」その後の構想「Begins Origin」|白髪好きのタコス (note.com)


三つの光の伝説

 本来、その世界のウルトラマンは三位一体の存在でした。しかし、何らかの原因で「始まり(創造)」、「調和」、「終焉(破壊)」の”3つの光”に分かれてしまいました。
 それが後に「始まりの巨人-ビギンズ-」、「調和の巨人-カイ-」、「終わりの巨人-ドゥーム-」と呼ばれる存在になりました。
 ビギンズとカイはドゥームを止めるために戦い勝利します。その時の戦いでビギンズは力を消費して眠りにつきます。
 そしてカイは、今でも調和の巨人として宇宙の平和を守り続けているのです…。

Begins構想。カイとの出会いから最終回まで

 この話(伝説)の調和の巨人カイは、SSに登場予定だったカイとは別で、いわゆる先代に相当するウルトラマンです。調和の巨人には名前がなかったので、当代の変身者の名前で呼ばれている。

 SSで主人公たちと関わってくるカイ(※)は、”調和の光”を受け継いだ存在です。心優しく、怪獣は必ずしも倒すべき存在ではないと考えています。
 しかしウルトラマンとなったばかりのビギンズの変身者アキラ(SSの主人公)は、怪獣や宇宙人を必ず倒すべき敵だと考えており、カイと対立をしてしまう…。
 ビギンズ(アキラ)が宇宙人を敵だと捉えているのは、「Begins -2- 線香花火 Ultraman」で描かれている出来事がきっかけです。また、怪獣は出現するたびに暴れまわるので、カイと出会うまでは倒す以外に方法がないとも考えていました。
 また彼は、正統派ヒーローよりもそのライバルといってもいいような性格の持ち主なので、なぜ自分が光を得てしまったのかという苦悩も抱えてしまっています。

 ビギンズとカイは、戦いの中で戦友であり心を許せる仲間となります。
 自分を拾ってくれたハルカやマヒル少年、カイたちと暮らしていく中で”ウルトラマンとしての意思”が芽生えていきました。

(※カイ:
 自然を愛する海に覆われた青い星出身の宇宙人。推定年齢は1800歳。
 科学力が非常に発達した惑星の住人であるため性別がない中性なのだが、それはつまり女性だけでも子孫を残せるようになってしまったために男性の出生率が低くなりいつしか男性という存在がなくなった。
 性別を必要としなくなったがゆえに遺伝子上には男性の情報が残っているけども、見た目は女性的な存在となっている。
 カイは男の娘といわれても納得がいくかもしれない容姿をしている。
 彼らの星にファミリーネームというものがあるかは不明だが、地球上の流儀にのっとってフルネームを名乗るとしたらアオイ・カイとなるだろう。

ウルトラマンカイ:
 カイが変身したセブンタイプの青い巨人。頭にはセブンやマックスのように攻撃できる武器があるが本人は使いたがらないため退化している。
 先代の調和の巨人が”調和の光”そのものなのか、調和の光に選ばれた人間だったのか不明だが、その光を受け継いでウルトラマンカイとなった。
 アキラが変身するビギンズは倒すために戦っているが、カイは守るために戦っている)

最終回構想

 そんな中、「Begins -2- 線香花火 Ultraman」にて地球を狙っていたサイボーグ宇宙人(※)は、力を失い漂っていた”終わりの光”を回収し、侵略巨人ウルトロイド(遠隔操作の人型巨大ロボット)の核に取り込んで動力源とします。
 (※サイボーグ宇宙人:肉体を改造し続けた結果、本来の肉体を失い完全な機械生命体となった宇宙人。自然を愛するがゆえに肉体を捨てなかったカイの種族とは異なるルーツをたどっている。もしかしたら、カイたちの惑星に住む種族とは遠縁にあたるのかもしれない)

 これまでのウルトラマンの戦闘データと”終わりの光(ウルトラマンの光)”を併せ持つ最強の兵器を作り出したサイボーグ宇宙人は、ついに地球へウルトロイドを送り侵略を開始します。
 ビギンズとカイは、ウルトロイドと交戦しますが強力な侵略兵器であるために苦戦を強いられます。
 そして、ビギンズとカイの光線を吸収し続けたウルトロイドは…。

 突然、サイボーグ宇宙人の母艦を強襲、破壊しました。
 ウルトラマン2人の光線を吸収したウルトロイドは、『終わりの巨人ウルトラマンドゥーム』として目覚めてしまったのです。
 ウルトラマンとして復活してしまったドゥームの光線を前にビギンズはカイをかばって力をすべて使い果たして消滅、そしてカイもその圧倒的な力の前に敗れてしまいます。

 ビギンズの光を失ったアキラ、満身創痍のカイ。終焉の光の名に違わない圧倒的な光の前に、希望はついえたかに思いました。
 しかし、彼らを見守っていたハルカ、彼らを信じてきたマヒル少年やその町の人々の心の光が、夜明けの光とともに彼らを包み込みます。
 ハルカがアキラを支えるように肩を貸すと、ハルカ、アキラ、カイの3人が三位一体となり体に金色と青が含まれた新たな巨人『暁の巨人ビギンズ アカツキ』へと姿を変えます。

 ウルトラマンドゥームに勝利したビギンズ アカツキは、その長き旅路から救い出すように”終わりの光”を自身へ受け入れることでもう二度とその力が悪用されないように、またその力が暴走することないように取り込まれました。

 それ以降、町に怪獣や宇宙人の騒動、怪奇現象が起こることはなくなりカイは本来の使命である宇宙を見守る旅に、アキラは諦めではなく前向きに居場所を作るためにその街を去るのでした…。

 という構想でした。


 ちなみに3つの光に分離した時、それぞれ”「始まりの光」は体”、”「調和の光」心”、”「終わりの光」は技”に分かれたともいわれています。
 永い眠りから覚めた”始まりの光”は、歪みながらも奥底に眠る光の心を持つアキラにその光という名の器(体)を託したのでしょう。
 心もなく体もなく、技のみを体現する”終わりの光”ドゥームは、心も体も持たないからこそ、自身の技を制御できずに破壊の権化となってしまったのでしょう。
 伝説でビギンズとカイに敗れたドゥームは、不安定で消えかけの状態でありながら様々な星に悪影響を与えながら宇宙を漂っていると伝えられています。

 ビギンズ アカツキを生み出した希望の光は、彼らのこれまでの行動すべてが生み出した必然であるため、奇跡が引き起こしたわけではありません。
 ウルトラマンたちが信頼できる行動をとってきたために、人々が彼らが負けるはずないという強い思いを生み出しました。
 つまり彼らを信じられていない人間からは希望の光は生まれていないということになります。

ウルトラマンビギンズ:
 ”始まりの光”、”始まりの巨人”と呼ばれる光の巨人。
 山から転落しそうになった少年をかばって命を落としたヒナタ・アキラという名の青年がその光を授かりウルトラマンビギンズとなった。
 初期は必殺光線を持たない格闘がメインの不完全態である銀色に黒いラインが入った姿。その後、マヒル少年を守るために本来の赤い姿へと変化し、必殺光線を放てるようになった。

ヒナタ・アキラ:
 流星町の山にふらりと訪れた青年。お世辞にも好青年とは言えない性格だが、山から転落しそうになった少年を身を挺して救うなど誰かのためにとっさに体が動く強さを持つ。
 しかしその性格が災いして他人を心から信じることができなくなってしまったようだ。
 前向きに生きることを諦めており、流星町の山には自暴自棄になってやってきたらしい。
 人間不信の気はあるが、”居場所”を提供してくれたソラノ家には感謝している義理堅い面もある。


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続編構想「Begins Reverse」

 ウルトラマンたちが去ってから時が経ち、怪奇現象に対応するために政府が怪奇現象捜査組織を起ち上げた時代。
 成長したマヒルは、その組織の隊員として活動していた。


 約10年ぶりに怪獣が現れたその時、光の巨人ビギンズが帰ってきた。 
 しかしその姿は後期の赤い完全な姿ではなく初期の不完全な銀色の姿であり、辛くも怪獣を退けたビギンズは消滅してしまう。

 マヒルは怪獣の被害により崩れた瓦礫から一般人をかばって重傷を負った。消えゆく意識の中、なつかしい青年の声が聞こえた。


???「悪かったな少年。俺の力が及ばない限りでお前らを守ることができなかった。だが光をお前に託すことで、お前は一命をとりとめることができるんだが。お前はどうする?」

マヒル「兄ちゃん…。今までどこに行ってたんだ? それに一命をとりとめるって…。そっか。わかったよ兄ちゃん。今度は俺の番なんだね」

ビギンズ「決まりだな。(弟に苦労かけるのは)居心地は悪いがこの力を貸そう。その代償として俺はしばらく眠りにつくことになる」
 ※アキラとマヒルは兄弟ではないが、かつて一緒に過ごした中で家族としての愛情が芽生えた。家族を嫌っていたアキラにとって、マヒルもハルカも彼らの父親もかけがえのない存在である。

マヒル「ちょっと!居心地が悪いってどういうことだよ!」


 意識が目覚めたマヒルの懐には、かつてアキラが使っていた変身アイテムが収められていた。
 そして再び怪獣が現れた時、マヒルはウルトラマンビギンズ リバースへと変身しみごと怪獣を退治した。

ビギンズ不完全態:
 弱体化した姿であり省エネモードでもある銀色の姿。宇宙を旅する時は基本的にこの姿で活動し、ここぞというときに赤い姿へとタイプチェンジする。
 しかし地球では、省エネでいる必要はないので赤い姿がデフォルトである。

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