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Prime Video作品『仮面ライダーアマゾンズSeasonⅠ&Ⅱ、劇場版アマゾンズ3部作「覚醒、輪廻、最後ノ審判」』視聴完了:「そして生きるっていうのは、他の誰かの命を喰らうってことだ。直接だろうと間接だろうとな」:ところで焼き肉っておいしいよね

 鎧武からのVシネをはじめとした平成仮面ライダー劇場版作品を見終えたことで、ついにこの作品を見る日がやってきました。
 アマゾンズを見るためにアマゾンプライム会員になりました。

 仮面ライダーアマゾンズは、昭和のTV番組の仮面ライダーアマゾンをモチーフにした作品ですが、世界観もキャラクター設定もすべてが一新されており、昭和のアマゾンで印象が強かったオカルト色は全くなくなっている斬新なリメイクというよりも”オマージュ”作品となっています。
 他作品で例えるなら、ゴジラとシン・ゴジラほどの違いがあります。わかりづらいかな?


 アマゾンズをすべて見終えた印象としては、「アマゾンという人工的に作られた生き物がどのような経験をして、その経験によってどのように生きるのか結論を出す物語」というものでした。
 話の系統としては真やZOに通じるものを感じます。石ノ森章太郎先生の原作萬画版仮面ライダー、萬画版仮面ライダーBlackなみに残酷描写が多いです。


 あ、仮面ライダー初心者にはお勧めできません。もし見るにしても、せめて平成仮面ライダー初期作品の「クウガ、アギト、龍騎、ファイズ」、そして平成ライダー1期の後半に作られた映画「仮面ライダーTHE FIRST、THE NEXT」を見てからのほうがいいと思います。
 もしくは、平成仮面ライダーを一通り見終えてから、刺激が強すぎる仮面ライダーを見たいと思ってから見たほうが良いと思います。


🔴シーズンⅠ「人間かどうかなんか知るか。あるのは生きてるかどうか、それだけだよ」
「そして生きるっていうのは、他の誰かの命を喰らうってことだ。直接だろうと間接だろうとな」

 アマゾンズのシーズン1は、アマゾンという存在について描かれており、また主人公である水澤悠(みずさわ はるか:仮面ライダーアマゾンオメガ)がなんのために戦い、どのように生きていくのかが描かれております。

 シーズン1はテレビで放送していた時に序盤だけ見て、話題になっているほどグロくはないなと当時思っていました。実際にプライムビデオで見ても、その感想はあまり変わりませんでした。
 ですが…。
 ドラマを見進めていくうちに、ジワジワずっしりと胃とメンタルにくる重さとシリアスさがとても辛かったです。

 いやー、さすが脚本が小林靖子さんなだけある!仮面ライダーや実写作品だと龍騎、電王、オーズ、映画刀剣乱舞、アニメだと灼眼のシャナ、劇場版ハヤテのごとく、進撃の巨人、ジョジョ、どろろなどを手掛けてるだけあります!
 趣味が悪いな~♡この話考えた人、残酷すぎるでしょ!♡と思いながら見てました。


 アマゾンという存在の悲哀、血みどろで過激な戦闘描写のどれも良かったです。戦闘シーン、アクションがすごく泥臭くて仮面ライダーでもなかなか珍しいスタイリッシュではない闘い方で、それがまためちゃくちゃ良かった!

 平成仮面ライダー初期の重さと、邦画というドラマの見せ方がとても良かった。仮面ライダーでありながら一般的なドラマのような間の取り方や情緒を大切にしているような部分もあり、それが新鮮で「こういうものを見たかった」というものを詰め込んで見せてくれたのがとても良かったです。

 最後は、そういう形で終わるのか~!という終わり方。すっごく切ない!めっちゃよかった!


 あと平成仮面ライダーに重要な役どころなどでよく出演している弓削智久(ゆげ ともひさ)さんがアマゾンズに出演していて驚きました。
 『仮面ライダー龍騎』ではゾルダに変身するスーパー弁護士北岡先生の秘書兼ボディガードの由良吾郎を演じ、『仮面ライダーカブト』では仮面ライダーザビーに変身した三島、『仮面ライダー鎧武』ではフルーツパーラー「ドルーパーズ」のマスターにしておやっさんポジションの阪東清治郎を演じていました。
 アマゾンズの後にネット配信された仮面ライダージオウの外伝『ライダータイム仮面ライダー龍騎』では何と…といった役どころで再び仮面ライダーに出演していましたね。
 だいたい、5年くらいのスパンで仮面ライダーに出演しているんじゃないかな?弓削さんが出演する仮面ライダーは神作品になる印象がとても強いですね。

 いやしかし、まさか今回はそういう役どころで出てくるとは…。彼がかつて出演していたライダー作品の登場人物のライバルと似たようなキャラで…おぞましかったですねw

 そして主題歌のタイトル「Armour Zone」がアーマーゾーン(昭和のアマゾンの変身の掛け声)という言葉遊びでとても面白くて良い。


🔵シーズンⅡ「この世に生まれたことが消えない罪と言うなら、生きることが そう背負いし罰だろう」

 シーズンⅠの事件から時がたち…。

 物語はさらに凄惨な事態へと発展します。

 シーズンⅠでは残酷描写が思ったよりも残酷ではなくて少し残念に思ったのですが…。今作では、かなり過激で残酷なスプラッターに!人間の死に方だけじゃない、アマゾンの死に方もなかなか。スプラッターとは全く違う、嫌な気持ちになる凄惨な殺人事件の描写やその現場…。
 そして、誰がそこまでやれと!と思うくらいに残酷なストーリー。

 シーズンⅠは「シリアスだな~。胃に来る辛さがあるな~。そこがいっぱいちゅき♡🤭」なんて思って見てたからこそ、シーズンⅡは「う゛う゛っ…つらい…誰がここまでやれと…😨(ジワジワとゆっくり涙を一粒こぼす)」という感想、言葉にできない辛さがありました。

 残酷描写がとても残酷…。被害者がかわいそう…。つらい…。

 シーズンⅠが導入だとすると、シーズンⅡこそがアマゾンズの真価といったところでしょうか。
 靖子にゃん…おもちゃの販促がなく自由にやれるとなると、ここまで残酷な話が作るれるんですね…。こういうところがとても好き!!!!!!!!!

 狂気に駆られた仁さんが見ていてとても辛かった…。
 シーズンⅠの時のトラロック開始時に外出たのは驚きましたが、今思えばトラロックの影響で苦しんで暴れ出したアマゾン達を狩るためだったのかもなと。そしてあわよくばアマゾン達と共に自分が死ぬことも想定してたのか。
 で、シーズンⅡで仁さんが正気を失ってたのは、トラロックの肉体的なダメージだけではなく(シーズンⅠ最後の場面で精神的なダメージがあるようには見えなかったため。最後に浜辺の電柱?で七羽さんと会って泣きそうになってはいたけども)、それ以上にアマゾンを狩り続けることで精神的に摩耗してしまったことが直接的な原因だったのではないかと。

 そして福さん…。私の家族も色々大変なのでめちゃくちゃ感情移入できてしまってとても辛い…。

 この作品に関して「同情するし心の底から可哀そうだと思うけど、それでも頼むから死んでくれ」と言っている人たちの気持ちがわかりました…。
 何というかエヴァのシンジ君を彷彿とさせる人間関係…。


 ちなみにシーズンⅡの主題歌は「DIE SET DOWN」。読みは昭和のアマゾンの必殺技「大切断」からですね。

 挿入歌の「やがて星がふる」の昭和歌謡というか、朝ドラのあまちゃんの潮騒のメモリーのような古き良き歌という感じがまた切なくてとても良い…。


俺は連れて行かないとか…。キツイのも相変わらずだなぁ…。


無情のこの世界は 護り斬れなかったものばかりさ…


⭕️仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE

最後ノ審判

「全てを守りたい。全てを殺したい。真の仮面ライダーを生きる覚悟はあるか」

 劇場版シーズンⅠ覚醒、シーズンⅡ輪廻は、シーズンⅠとⅡそれぞれの総集編なので割愛します。どちらも見せ場の美味しいとこどりといった感じですが、ドラマを見たほうがより分かりやすく感情移入しやすいですね。
 「それぞれ1時間半でわかる仮面ライダーアマゾンズ」でした。

 舞台はシーズンⅡのその後…。

 正直、見ていて吐き気を催しました。

 これが屠殺される動物たちの気持ちか…。

 えぐすぎる…。

 食べられるために飼育されて、食べられるために屠殺される将来が当たり前として”納得して、それが幸せだと受け入れて生きている家畜たち”が、もし価値観が変わって”殺されたくない”と涙を流して訴えてきたら、あなたはどう思いますか?

 牛肉、豚肉、鶏肉を食べるごとに、このお肉も”命だったもの”なんだよなぁ…と思うようになってしまって…。


 アマゾンネオアルファがめっちゃカッコよくてめっちゃ好き…。好きだけど…。えぐすぎる…。

 正直、この最後ノ審判はもう2度と見たくはないかな…。

 アマゾン達の泥臭い戦闘シーンめっちゃかっこいいし、シーズンⅠとⅡを踏まえての駆除班の元メンバーたちのアマゾンに対する思いがとても良かった…。

 だけど…だけど…🤮


 最後ノ審判の主題歌のタイトルは「EAT , KILL ALL」と書いて『生きろぉ!』と読みます。
 主題歌の「EAT,KILL ALL!(生きろぉ!生ぃきぃろぉー!生きろぉおおおおおおおおお!!!!!!)」というシャウトがめっちゃ良い…。
 この曲のイントロの最初の一瞬を聞いてZOの主題歌「愛が止まらない」を思い出しました。



 改めてアマゾンズは名作。名作だけど…といわれる所以がわかりました。

 アマゾンズは良いぞ…。

 なぜ人間は動物の肉を食べてもいいのに、アマゾンは人間を食べてはいけないのか。
 また、アマゾンは駆除の対象ですがそのアマゾンを現実の動物、例えば野生のクマなどに当てはめて考えることもできますよね。

 アマゾンズを見た人たちの感想でも人間側の視点、駆除される生き物(アマゾン)側の視点、2つの視点で見ることができ、ゆえにそれぞれ価値観や考え方が変わってくるのがまた面白い作品です。

 シーズンⅠでは仁さんの野性味に惹かれ、シーズンⅡでは悠のスタンスに共感を覚えました。
 仁さんというのは、一貫して人間を守るためにアマゾンを狩る存在で、「人間の自由を守るために戦う仮面ライダー」という存在とはまた少し違うんですが、それでも”人間を守る仮面ライダー”なんですよね。
 だからこそ、仁さんは仮面ライダーという存在を体現しているんですね。

 そして悠は、相手が人間だろうとアマゾンだろうと”守りたい者(存在)は守って、殺したい者(存在)は殺す”。ある種のダークヒーローという存在になってしまった(※まあ、人間を殺した描写はないんですけどね…)。
 この理念は、様々なヒーローに当てはまる「ヒーローのエゴ」をとことん描いているのが良い…。

 あまりにもよかったのでシーズンⅡとⅠの主題歌が入ってるアルバムを買いました。英語版もめっちゃかっこいい。劇場版の主題歌と「やがて星がふる」のボーカル版とインスト版も買いました。


 しかしまあ、私は何もかもがイヤになった時、心の底からうんざりした時に限って、メッセージ性が強くて重いテーマで心の底から落ち込む鬱くしい作品を見る機会が来るみたいですね(笑っていない死んだ目で満面の笑顔を浮かべる)。
 昔は映画版ウォッチメンだった…。


 amazonさん。アマゾンズ路線でプライムビデオ配信の新しい仮面ライダーを井上敏樹さん脚本でお願いします。



 アマゾンズを視聴した影響か最近ご飯食べてもすぐに空腹になることが多くてですね。肉を食べてるときの「あー、今日も食ってるなぁ!」という感覚が…。
 だって皆も焼き肉好きですよね?フライドチキンやハンバーガーを食べたいって思いますよね?肉ってめちゃくちゃおいしいですもんね。

 そういや、我が家もウォーターサーバー使ってるんですよね…。いやまさか…(※実話)。


 やーがてー星がふるー♬ 星がふるーころー♬




赤い人の姿をした化け物「お前ら全部殺さないと、俺もゆっくり死ねないんだよ…」

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 ヒャハハハハハハハハハハハハハハ!!!!

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