見出し画像

Anchor Brewery:ローカルブルワリー

July 30, 2023 
Anchor Brewing Companyの閉鎖

すでにニュースになっているが、地元のブリューワリーが127年の歴史に幕を閉じた。

建物の写真を撮りにくるファンも結構いた。
7月を持って閉鎖だが、営業は日曜日の30日までとあった。

Anchor Brewery。

2016年にサッポロに買収されていたようで、とはいえ多くの消費がレストラン、かつ昔ながらのコストがかかる醸造法を採用していたとかで、最近のコロナだったり、インフラの影響をモロに受けて、毎年かなりの赤字を計上し、ついに閉鎖になったらしい。

ニュースで見てから、一度週末に訪れてみるとものすごい行列であったため断念。結局営業最終日の7/30にいくことに。

あまりに並んでいるので、諦めて缶のビールを買って家で飲もうかと思っていたが、缶ビールおよびお土産というほとんど並んでいない列で缶ビールを買おうとしたら、結局、ここのロゴの入ったグラスを買うのにドラフトビールの注文が必須で、結果的にタップからのドラフトビールを飲むことができた。

できるだけ現金化したいのか、ドラフトのタップや醸造の部品なんかもグッズとして売り出されていた(そして買っているひと多数!)

Steam Beerに加え、クリスマスエールという期間限定ビールが人気らしく、ツリーもその名残かとか考えていた。

Anchor BreweryのシグニチャービールはこのSteam Beer。
アンバーエールに近いかなと思ったけど、旦那は飲みやすいとごくごく笑(←珍しい)。

最終日もたくさんのファンが来ており、私たちの前に並んでいた男性は、なぜか敬礼したり、Fritz Maytag(フリッツ・メイタグ)というアメリカのクラフトビールのパイオニアに写真に投げキッスしたりと、ちょっと怖かった。

私たちも缶ビールを購入し、お土産のグラスにSteam Beerを注いでもらい、晴天の下最後のAnchor Beerを楽しんだ(もしかしたら同じブランド、同じ製法が引き継がれる可能性もあるようだが)。

そして事件は起こる。

家に着いた瞬間、このグラスが倒れて、1つが割れた!

結果、再度Anchor Beerへ笑

缶ビールを購入するラインに再度並び(とにかく人がいない)、もう1ケース(とはいえ6缶で10ドルという破格なので)買い、次はTropical Hazy IPAを注文。同じグラスと違うデザインのグラスをゲット。

さらに、もっと持ってけ泥棒という状態となっており、ブリューワリーのピンバッチやらポストカードやらステッカーなどがフリーで貰えた。

グラスを割ってよかったね、と。

よくよく考えたらスーパーで売っているどのビールより安かった。

もっと買ってもよかったのかも。。

もう、Anchorのブランドや同じ製法でのビールは飲むことができないのかと思ったが、今朝のニュースを見る限り、全ての資産をオークションにかけ、最も高い値をつけた買い手にその製法やブランド名は買い取られる。もしかしたら、バラバラになってしまい同じブランドで同じ味は無くなってしまうかもしれないが、伝統の味が残ればいいと思う。

私が働いている世界でも、倒産した会社はその特許などを資産としてオークションにかけていた。残念ながら買い手の興味も異なれば、複数いるため、おそらく同じ会社として復活することはないだろう。

Anchor Beerについては、ブランド名も製造方法もできれば従業員もごっそり同じ買い手に引き取られ、伝統が引き継がれればいいとは思うが。。買収という選択肢ではないためどれくらいの可能性があるのか疑問。従業員たちや地元のファンによる投資によって買い取るという選択肢をギリギリまで検討したようだが、その期限はもう過ぎていたとか。オークションでしか買い取れないのだろう。

コロナや異常なインフラ、キャッシュが回らないという影響が顕著だと感じたこの数週間。そして、これが、サンフランシスコの治安の悪化の原因の一つでもあると思うと、世知辛い。。

(終わり)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?