見出し画像

個別の"World"、"Community"がつながっていく魅力 (Multi Chain)

この記事では、Astar Network の魅力として以下のページで上げていた「個別の"World"、"Community"がつながっていく魅力 (Multi Chain)」についてお伝えしていきます。

現在、記事の 題材である "Astar Network"他、Bitcoin をはじめとし多くのブロックチェーンが存在しています。この界隈に長い識者からは、「ブロックチェーン」という技術は、今の”インターネット”の在り方にも刺激を与え、2021年末頃から web3 という言葉と共にゲームチェンジが巻き起こる、というようなコメントされているのをよく聞きます。

としたとき、現在はまだその序章、あるいは途中であるのではと私はとらえました。「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2022年」においても、注目・期待のさなかとなっています。

この「様々なブロックチェーンが躍動する」領域に対して、今後どのような未来が想像や期待がされるでしょうか。これを、”これまでのインターネット”はどうだったか?という点から振り返って見ていくと想像しやすく、また、本記事のテーマである Astar Network の魅力の理解にもつながりやすいと思いましたので、そこから書いてみます。

技術に興味ない方でも、流し読みくらいができる程度にしておきます。

インターネットの誕生(要約)

インターネットが生まれてそんなに時間はたっていないものの、かなり生活の中での馴染み方、携わり方、感じ方には変化や違いがあるため、これを読んでいる年代によってもそのとらえ方、認識は様々かもしれません。

いわゆる”Z世代”の方々はもはや、インターネットは生活インフラ(ガス・水道・電気など)と同じくらいの感覚ではないでしょうか。実生活の中で「インターネットがあるからこんなことやあんなことができている、だからありがたい、うれしい、すごい、革新的・・・」というような感覚は”Y世代”以前の人たちと比べて薄いかもしれません。

なので、特にZ世代以降の方々には、「インターネットというものが爆誕し、はじめから今の形のようにできたんではないんだよ」、という事は知っておいても損はないと思いましたのでまずそこからエクストリームに書きたいと思います。

最初に”パケット通信”したのがARPANET

はじまりは米国、国防総省の資金提供により研究が開始されたプロジェクト「ARPAnet」です。これが世界初のパケット通信のネットワークです。この”ネットワーク”が表す範囲でいうと、この時は米国内の4つの大学・研究機関を接続するという、今のインターネットと比べてもだいぶ”狭い”ものでした。

1958年2月ARPA (Advanced Research Projects Agency, 高等研究計画局、のちにDARPA (国防高等研究計画局; Defense Advanced Research Projects Agency))が発足

https://en.wikipedia.org/wiki/DARPA

この拠点間のコンピュータを相互に「これこれ、こういうルールで通信しましょう、データのやり取りしましょう(=こういったものを”プロトコル”と呼ぶ)」というのを決める必要があり、この時は、NCP(Network Control Program)というのが使われていました。

他にも、パケット通信する独自ネットワークがでてきた

パケット通信の考えを取り入れた、独自のネットワークが ARPAnet 以外でも
運用されていきました。日本では、1984年に開始されたJUNET(Japan University/Unix NETwork)というのがあり、これは東京大学、東京工業大学、慶應義塾大学間で構築された研究用ネットワークでした。

そして、つながった

というように、パケット通信当初は、大学や研究機関などで特定の目的により使われていた個々のネットワークが存在していた、というのがミソです。これらの”相互接続”が自然に求められるようになり、そして「開かれたネットワーク」という概念が  DARPA の Robert E. Kahn氏 により提唱され、その概念に基づき、TCP/IP というプロトコルが開発され、広まりました。

TCP/IP
 Transmission Control Protocol / Internet Protocol
 平易な言葉で表現するならば「コンピュータ同士が通信をするために決ま
 ったルールで行われる仕組み」の事

「広まった」というのは、国際標準となったという事にもつながります。この TCP/IP国際標準化機構(ISO)により、誰もが利用できるようになっています。

そして、この TCP/IP により相互につながったネットワークがいわゆる「インターネット」となり、商用利用の解禁、商業化も開始され今のような形になっているということになります。

Astar Network が着目した点

ここまで、インターネットが今の姿に至る成長について話をしてきました。
少しポイントと流れをまとめます。

1,はじめてのパケット通信は、ARPAnet で立ち上がった
2,大学内、研究所間など拠点毎に独自のネットワークが形成された
3,独自のネットワークが相互接続しはじめた
4,誰でが利用できるような標準的なプロトコルが生まれ広がった

ここで、伝えたかった事は、これと同じ事が(歴史は繰り返されるではないですが)ブロックチェーン(のネットワーク)においても起こるだろうという点であり、ここに着目しているのが、Astar Network です。

少しブロックチェーンの知識がおありの方は勘づかれたかもしれませんが、上記の流れであてはめると、1が Bitcoin、2がそれに次ぐ Ethereum などのブロックチェーン誕生といえるでしょう。そして現在は2~3にであり、その先の4、の未来を想像し作り上げようとしているのが Astar Network のとても大きな魅力だと感じています。

それでは、そのような世界観を Astar Network としてはどうとらえて、実現しようとしているかをここからもう少し書いていきます。

Astar Network のマルチチェーンのビジョン

前述したように、現在の複数あるブロックチェーンは相互につながっていない状態です。

Astar Network のトップページのイメージ成し遂げたいビジョンを表しています。

https://astar.network/

左上の英訳の意図を変えずに私なりに表現すると、

Astar Network が次世代のいろんなアプリケーションがのってくるブロックチェーン同士を、信頼性をしっかり保ちつつ接続するプラットフォームとなっていく

この実現のため、Astar Network は異なるブロックチェーンをシームレスに接続できる「Polkadot」と呼ばれるブロックチェーンに接続しています。これにより、真の相互運用性を実現できます。

Polkadot(ポルカドット):
 Web3の実現を目指すブロックチェーンプロジェクト。
 使用する通貨はWeb3 Foundationが開発したDOT。異なるブロックチェー
 ン同士をつないだ相互運用(インターオペラビリティ)の実現を目指す。

https://wired.jp/article/web3-glossary/

この世界観が実現できたあかつきには、先のインターネットが生まれたときとと同じように、ユーザーとしては各々のチェーンそのものを気にすることなくアプリケーションの利用やサービスを受ける事でき、価値が得られるという状態になってくるかと考えてます。
現時点で一般の人が『〇〇〇プロトコルがどうだこうだはもとより、それほどインターネットそのものも何だかを意識していない』のと同じように・・・

そして、このビジョンの実現はまだ発展途上です。

今後様々な開発・実装が Astar Network に行われ、並行して dApp 、ユースケースが誕生してくることで、より開発者やユーザーにとっては更に具体的に実感できるようになってくるかと考えています。

以下の記事で、最後ちょこっと書いた「XVM」や、関係する技術として「XCM」、「XCMP」などがあります。(記事後部、参考)

このあたりは、自分ももう少しチェックし腹落ちさせた後、ユースケース等を用いるなど伝え方を考えて、記事を載せれればと思います。

おわりに

ビジョンを語る上では、少し抽象度の高い話も交えて展開してきました。

Astar Network のビジョンが「現在誰しもが恩恵を受けている情報技術基盤の1つであるインターネットが生まれたプロセス」の再来であり、この大きなイノベーションが今まさに起ころうとしている、そこに着目している事こそが一番大きな魅力である、と私は考えております。

個々の価値交換がブロックチェーンにより直接できるようになりってきました。更に広い範囲でシームレスにそれができるようになる事を期待しながら応援していきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

参考




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?