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ドルトムント 21-22シーズン総括

はじめに

どうも僕です。
いやーまた2位でしたね。定位置へただいまみたいな。
色々な思いが混ざり合う中完走した21-22シーズンですが、皆さんはどんなシーズンだったと言えるでしょうか。
そんな21-22シーズン総括を、監督評価と合わせて簡単にやっていきます。

マルコ・ローゼ政権

ローゼは、4-3-1-2、4-2-3-1、4-3-3、3-4-2-1、3-5-2、3-4-3と、非常に多くのフォーメーションを今シーズン採用しました。
それは後に表れるであろう攻撃的なサッカーへの伏線だったのか、あるいは迷走だったのか。
真実は既に闇の中ですが、筆者はこれをポジティブな方向に解釈していました。
都合の良い解釈の仕方だと言われればそれまでですが、そう思わせるに足る足跡を残してくれたのかなと。

シーズン序盤に採用された4-3-1-2は、後の3-4-2-1、3-4-3に大きな影響を与えました。
3バックの経験こそあるものの、4-3-1-2採用のお陰もあり、3-4-2-1や3-4-3時の中盤の動きは幅を増し、試合の中で形を変える柔軟性をもたらしました。

この記事でも紹介していますが、サッカーIQのそこまで高くないドルトムントの選手たちにとって、この一旦予行練習を挟む様な形で、徐々に出来ることを広げさせるアプローチは理にかなっていると言えるでしょう。
そういう過程を踏んで来たからこそ、ブログのようなフォーメーションへの順応が出来たと思っています。

しかしポジティブな部分ばかりが目立つ様なシーズンでもありませんでした。
コーベルを迎えた磐石の守備陣が崩壊、プレッシングへの耐性の低さ、逆に自分たちのプレッシングのクオリティ不足。
攻撃的なサッカーを行うにあたっての必要な項目がここまで抜け落ちていると、中々気持ちの良いサッカーは出来ないものです。
システムの順応を促せば、エラーが起こりDFラインは今まで以上に危険にさらされます。
そしてプレッシングに関しては、現状誰もが改善を目指し、その途中で向上の兆しを見せなくなるというのも、もはやドルトムントの恒例行事となりました。
しかし、ここまでデータを使わずとも分かる様に、無意味な崩壊はしておらず、変革を進める過程で起こる重要なタイミングだったのでは無いかと感じました。
欧州コンペティションでの成績は散々なものでしたが、現状維持で勝ち進んだ先に、将来的な勝利が約束されているのでしょうか?
そんな事を考えさせられる様なシーズンとなりました。

結論を言うと、筆者は非常に満足のいく1年目だったなと言うのが感想です。
新しい事に挑戦する気持ちを、画面越しからでも感じ取ることが出来るくらいローゼが狂っていたからとでも言いましょうか。
補強は結局何の成果も無く、怪我人は信じられない程出てしまった中でリーグ戦2位という結果は、上出来過ぎるほどだなと。
その後退任という結果になってしまったのは、正直非常に苦しく受け入れ難いものですが、チームの決定なのでしょうがないと受け入れるだけです。
しかし、彼の探究心はどこかでまた必要されると思いますし、その時は彼の姿勢が報われて欲しいです。

チーム総括

結果を見ればリーグ2位以外は目立った所もなく、就任初年度っぽくボロボロでしたし、なんなら怪我人も出まくって、よくこの結果になったなと思うばかりです。
全体的に失点が多いのも、怪我人の影響は少なからずあるとは思いますが、GKが変わっただけでこれなので、来シーズンDFライン総とっかえみたいな事になれば、どこまでいくのかと考えると恐ろしいですね。
プレッシングに関しても、試合ごとにムラが多いので、どこまで手が加えられているのかが見えにくいことが、このチームの悪い所なんですよね。
どの監督でも見る現象なので慣れたんですが、選手側ももっと考えて出来んのか?と言うのが本音です。
逆にビルドアップ諸々の課題は、DFラインの交換とテルジッチ就任でマシになるのではという感じでしょうか。
モレイが鍵になりそうですが、ムニエもヴォルフもどんどん成長しているので、CBのアップデートもあり、安定感は増すのではと睨んでいます。(ローゼでも見てみたかった。)

選手個人で見ていくと、コーベルは失点数に見合わずkicker採点がリーグでもかなり高い水準でした。
実際陸でも空中でも穴がなく、序盤はほぼノーチャンスゴール以外は防ぎまくったイメージでした。
シュツットガルト以上に理不尽に襲われたと思いますし、来シーズンの彼は更に強くなるのではと期待させられますね。
DFラインはみんな同じ様に良くなかったですが、目に見えて評価が上がったのはムニエでしょう。
テルジッチ時代の課題を克服させたのがローゼという、何とも皮肉の効いた展開ですが、どんどんエリアに関わらずボールを預けられる選手になったなと。
クロスの精度がもっと上がれば、来シーズンは個人的MVP候補にまで上がる可能性も...?
中盤ではベリンガムが圧倒的でしたね。
出場試合数もそうですが、SHも経験した彼は更に攻守にわたって自身の幅を広げました。
18歳にしてまさに欠かせない選手となったわけですが、来シーズンはどんなクラックに育っているのか楽しみです。
後はブラントが成績を大きく伸ばしましたね。
この活躍は完全に予想外でした。
本人は持ってるものを出しただけっぽいのは90分追いかけると分かりますが。

さいごに

やー色々あった今シーズンですが、皆さんはどんな気持ちで毎試合見ていましたか?
見ていて面白いサッカーだと思って貰えるなって試合が少なかったのも、ローゼ解任派が結構な数居た要因でしょうか。
僕は面白かったというか、言うほど悪いとこばっかじゃないやんって試合が多かったです。
何基準で皆さんが普段試合を観ているのかは分からないですが、皆さんの観る眼を改造するようなアプローチを来シーズン筆者は頑張ってみたいなと思ってます。(思ってるだけ)
みんな筆者の様な人間になれば、寛容になってイライラする事も減り、マリアナ海溝よりも深い懐でドルトムントを観る事が出来るからです。
これは私自身にも言えますが、批判するなら根拠立てを明確にして、感情論を混ぜない事です。
こいつは面白くない!で終わらず、なぜ面白くないかを考えてみるという事ですね。
戦術や戦略を語るのは自由だと思いますが、それは当人たちを知ろうと思う人だけが行えるものだとも感じる訳です。
チームの評価を下げるのって結構簡単なんですよ。
結果が出てない時に一言「戦術が無い」って言うだけなので。
最近は日本でも今まで以上にマニアックな部分がメディア露出を強くしてきていますが、戦術や戦略もその例に漏れずに露出してきている分野です。
誰もが手を出しやすくなる一方で、どんどん監督の存在が過小評価されていきます。
今一度ドルトムントサポーターだけでも、リスペクトと理解ある歩み寄りを行って欲しいなと思います。

ちなみにリーグ順位はボロボロに外しまくったので不言及です。

                                   ~完~

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