【図解あり】BMWの入社問題？鶏の仕入れ、販売の問題の答えが間違っている記事が多すぎる件
ネットでの回答には-2ドルという間違っているものが多すぎる気がするので個人的な考えをまとめておく。
BMWの入社問題（？）
ある人が8ドルで仕入れた鶏を9ドルで売り、10ドルで買い戻して11ドルで売った場合、この人の儲けはいくらか？
※ドル以外にも元などの通貨単位でもネットには記事が出ているようです。
考えられる2つの回答例
①一般的に考えると+2ドル
計算式：-8+9-10+11=2
②機会損失を考えると -1ドル
計算式：(-8+9-10+11)-(-8+11)=2-3=-1
※機会損失の場合、本当は8ドルで仕入れて11ドルで売れば3ドルの儲けだったにも関わらず、9ドルで売って10ドルで買い戻すことで2ドルしか儲けが出ないため-1ドルの機会損失と言える。
※取引にかかるコストは0として考える。取引にかかるコストを考える場合には、それを説明すれば良いと考えられる。
ネットに溢れる-2ドルという答えについて
ネットに出回っている-2ドルという回答は間違っていると言わざるを得ない。
テレビで-2ドルと紹介されていた？そうだが、そのロジックが崩壊している。
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8ドル買い→9ドル売りで1ドルの儲け(理解できる)
9ドル売り→10ドルで買いで1ドルの損失(理解不能)
10ドル買い→11ドル売りで1ドルの儲け(理解できる)
したがって1-1+1で1ドルの儲けがでる。
そして、通常売買であれば出ていた3ドルから1ドルを引き機会損失-2ドルとなるというもの。
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ここでおかしいと言えるのは、9ドル売り→10ドル買い買いで1ドルの損失が出るという部分。
ただし、FXや株の信用取引などの売り買い両方から入れるものであれば、9ドル売りで10ドル買いした時に-1ドルの損失が出ると考えることはできる。
-2という答えは鶏を空売りした上で、機会損失も考えているということ
空売りは、証券会社から株式を借りて売り建て、決済期日までに買い戻して株式を返却し、その差額で利益を狙う取引です。
もし、9ドル売り10ドル買いで損失が出ると考えるとすると、
FXのように「2回の買い→2回の売り」と「1回の売り→1回の買い（空売り）」つまり、「合計3回の買いと3回の売り」が行われた場合である。
これは実際の鶏を空売りすることになるので問題となっている取引には当てはまらないと考えられるが以下のように考えることができる。
■【赤い四角】通常の仕入れ、販売（2ドルの利益）
8ドル買い→9ドル売りは通常の仕入れ販売(1ドルの利益)
10ドル買い→11ドル売りも通常の仕入れ販売(1ドルの利益)
■【青い四角】空売りから買い戻す部分（1ドルの損失）
9ドルで空売り→10ドルで買い戻す(1ドルの損失)
空売りして損失を出せば、1ドルの利益で、3ドル出るはずの利益と比べると2ドルの損失（-2ドル）となる。
重要なポイント
空売りする場合、以下の図の通り、8ドルで1羽買った鶏を、9ドルで2羽売る（8ドルで仕入れた鶏1羽と、空売りの鶏1羽）ということになる。
そうでなければ、9ドルで売った鶏を10ドルで買い戻して損失を出す（-1ドル）ことはできないから 。
今回の取引では、通常の仕入れと販売を行なっており、
8ドル買い→9ドル売りは通常の仕入れ販売(1ドルの利益)
10ドル買い→11ドル売りも通常の仕入れ販売(1ドルの利益)
の2つの取引が行われたと考えられる。
以上。
P.S.
ネットでは、99％の人が間違えた問題などと言われているようだが、実際にはネットの解説の99%が間違っていると言えるのではないだろうか。
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