【木造勉強記録03】構造用製材と集成材
前回は、構造計算書の概要について、ざっくりまとめました。
今回はこの中から、「2. 使用材料と許容応力度」の項目を掘り下げてみたいと思います。
少し長くなりそうなので、まずは第一弾として、「構造用製材」と「集成材」についてまとめます。
構造用製材と集成材の違い
とてもとてもざっくり分けると…
という違いがあります。
集成材は、一旦丸太を分解して、それを接着するという手間がかかっています。
なぜわざわざそうするかというと、以下の利点があるからです。
構造用製材のこと
一般流通材
木造住宅の市場をベースとしているため、現在の流通材品は、下表のようになっています。
国産材ではスギ・ヒノキが一般的ですが、最近は梁材を集成材や米松を使う場合が多く、スギやヒノキの国産材は受注生産となる場合が多いようです。
等級区分
日本農林規格(JAS)では、等級区分が2つあります。
集成材のこと
丸太から切り出した「ひき板」を、繊維方向を平行にして積層し、接着したものです。
一般流通材
断面サイズの定義は、下記のように分かれています。
軸組工法住宅用に流通している小中断面集成材は、
下記であれば手に入りやすいようです。
等級区分
構造用集成材は、大きく分けて2つに分類されます。
構造用集成材の強度等級は、次のように表示されます。
さいごに
今回は、構造用製材と集成材について、概要をまとめてみました。
それぞれの区分も、もっと細かく分けると使用環境や含水率などなど…もっと奥が深いようですが、全部書くと納まらない(のと、私の頭がパンクする)ので、今回はざっくりのまとめになっています。
参考文献
国土交通大臣登録 構造設計一級建築士講習テキスト 2021年改訂版
/ 公益財団法人 建築技術教育普及センター
おまけ
木材って、果てしなく材種がたくさんあるじゃないですか。製材も集成材も、ラインナップが豊富過ぎて、一体どう選定していけばいいんだ…と途方に暮れておりましたが、調べてみると「いっぱい流通してるやつ」から選べば選びやすそう!と少し安心しました。
確かに、外注先の木造の図面を見ていると、ここで書いた「流通材」から選ばれている気がします。
ちょっと木造への恐怖が少なくなった!気がする…笑
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