TOKONAME FIREPROOF

直火で使えるやきもの

常滑焼窯元・山源陶苑と新しいやきものをつくりました。「TOKONAME FIREPROOF」と言います。山源陶苑の直営店舗、TOKONAME STOREの顔とも言える「TEA FAMILY」、「CROCK」と並ぶ定番になるよう開発に取り組んできました。顔料を練り込んだ耐火性の色土を焼き締めた無釉のやきもの。光を吸収する柔らかい肌感は土そのもので、玉縁のぽってりとした印象も合わさって、手に取り触れてみたくなるような親しみやすさが表れたと思います。

写真奥:TOKONAME FIREPROOF DEEPPLATE φ180 BROWN
手前:PLATE φ90 GRAY

使い方など。はじめは木の器のように油を馴染ませてから

釉薬をかけていないので、いきなりお料理を盛ったり調理をすると油染みで表面にムラができたり汚れが目立ちます。なので、使い始めに器の表面に満遍なく油を塗って馴染ませます。油は荏胡麻油や亜麻仁油など比較的入手しやすい乾性の食用油がおすすめです。より身近なサラダ油やオリーブ油でも問題はありませんが、不乾性なので油を塗ってサッと余分を拭き取っても少しだけ油のベタつきが気になるかもしれません。油で一層コートすると、無釉のマットな佇まいはそのままに、油染みや汚れがつきにくいので気楽に使えます。直火調理を繰り返すと胴周りは焦げで黒ずんでいきますが、土鍋やカスエラのように使い込んだ感じがお料理を引き立てるように、時間が経つほどに魅力が増すやきものを目指しました。油が馴染めば普段お使いの食器用洗剤で洗っていただいて構いません。吸水性はゼロではないので、洗った後は風通しの良い所でしっかり乾かしてから収納してください。

構想中の食堂の調理道具、器として

TOKONAME STOREができて、今年で早8年になりました。ちょうど私が常滑に移住したのも同じ年。ぼんやりと見えてきた10周年に向けて、「TOKONAME 2.0」と呼べるような新しいプロジェクトをやりたいねとチームでミーティングを重ねてきました。その中で、地域に愛される食堂をつくる計画が進みはじめ、その食堂で使うやきものを徐々にリリースしていくことになりました。食堂で調理道具や器として生き生きと使われている様子を頭に思い浮かべながら、丈夫で欠けにくく蓄熱性も高く、程よく重なるなど要件を整理し、素材やかたち、仕上げを決めました。メニューはまだ先になりそうですが、「TOKONAME FIREPROOF」はオーブンやトースターなどの加熱調理もお手のもので、もちろんお料理を盛り付ける器としても。やきものから食堂をつくっていくなんて、窯業地や窯元ならではのやり方なのでしょう。

9/23-24 PASS THE BATON MARKET にて先行発売

「TOKONAME FIREPROOF」を9/23-24の2日間、KOKUYO SHINAGAWA THE CAMPUSにて開催予定のPASS THE BATON MARKETにて先行発売します。TOKONAME STOREもメンバーの「スベル」という常滑の団体で出展することになり、できたてほやほやの新作を持参します。どのくらい仕上げ磨きをしようか?お客さんに紙やすりで仕上げてもらおうか?など未確定事項について、お客さんと直接話せるので相談してその場で磨き具合を調整しようかなど考えていたり。

「スベル」は常滑で土を基礎とし領域を超えてつながる共同体で、私が代表を務めています。コアメンバーはTOKONAME STORE 鯉江優次、陶芸家の鯉江明、農家兼木工家の谷本和也、水野製陶園ラボ 水野太史、キング砥石 渡辺敏郎。

PASS THE BATON MARKET Vol.13
日時:23年9月23日(土)~24(日)11:00~19:00※最終日18時終了/雨天決行/最終入場は終了時間の30分前となります
場所:コクヨ東京品川オフィス THE CAMPUS
お申込み: 公式サイトのフォーム入力または公式LINEにて事前申込み
入場料:300円 ※小学生以下無料
お支払い:交通系IC•クレジットカードのみ
主催:PASS THE BATON
共催:コクヨ株式会社/運営:株式会社スマイルズ

photo 1 : Shinpei Kato






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