サザンと同じ空間に居た日
ロッキン2024ひたちなか、最終日に参加してきました!!
倍率何万倍とも噂されるこのプレミアチケットの当選の報が入ってからというもの当日に至るまでずっと楽しみにしながら生きてきました。
快晴かつ気温も心地よく、夏フェスとは思えないくらいグッドコンディションの中次々とアーティストたちが出演し、盛り上げていきます。
(個人的にcreepy、イエモンが染みた…)
野郎3人で参加した今回のフェスでは、出来るだけベストな位置でサザンを見るべく早め早めの行動を心がけてセンターよりの良い位置を取れました。(前方入れ替え抽選はハズレ…)
サザンが始まる前どころか、イエモン前からものすごい人で埋め尽くされ、サザンの登場を今か今かと待ち侘びていました。
そしていよいよ、歓喜の瞬間。
サザンの面々が登場するやいないや、5万人の地響きのような歓声が湧き上がりました。
(本当に凄まじかった…ここまでのは初めての体験)
周りを見回すと、老若男女様々な世代の人たちの興奮の表情。サザンというバンドがいかに国民的ロックスターであるかを感じました。
Dr.松田さんの「1!2!3!4!」から、サザン最後の夏フェスの夜が幕を開けたのです…。
⚠️以下、それぞれの曲の感想になります⚠️
⚠️思い入れ強すぎてかなり長いです! ⚠️
【一曲目】
女呼んでブギ(1978)
「一曲目何やるのか問題」は友人たちとも話題に上がっていました。
桑田さんのラジオ(やさしい夜遊び)では
「今の時代なら絶対作ってない」
「いろんな団体から抗議が来そうな曲」
というヒントがあったので
(エロティカセブン?)
(まさか一曲目からマンピー?)などXでも様々な予想が繰り広げられていました。
個人的には、
サザンのコンプラ無視ソング=女呼んでブギというイメージだったので→(すごい失礼)
(もしかしたら一発目か?)とにわかに思っていたのですがこれが見事に的中!!
原坊のピアノのイントロが来た瞬間、
(やっぱり!!!)と思わず叫んでしまいました笑
令和の時代にこの曲を一発目に持ってくる辺りがサザンが超大物バンドでありながらも、
「スケベなおっちゃんたち」という親しみやすく愛すべき存在のバンドであり続ける所以なのかなと思いました。
【二曲目】
ジャンヌ・ダルクによろしく(2024)
「新曲やります!」という桑田さんの掛け声で始まりました。
どのタイミングでやるのかなぁとは思っていたけど、まさかこんな前半で来るとは!とちょっとビックリ。
そして、新曲ながらもどこかで聴いたことがあるような…昔のサザンのアルバムに入っていたような懐かしさすら感じるロックナンバーです。
キャッチーなメロディーと一回聴いたら頭に残る歌詞。ファンが望むサザンの真骨頂のような曲をずっと作り続けられる胆力は本当にすごいと感じました。
【三曲目】
My Foreplay Music (1981)
こちらもお馴染みのライブ映えするロックナンバー。
直訳すると"私の前戯の歌"というなんともサザンらしいといえばらしい曲。
ただそんなタイトルでも大人の艶めかしい色恋を想起させるカッコイイ曲で、いやらしさを一歳感じさせないのがサザンのすごいところですね。
(個人的にはサビの原坊のハモリも好き)
【四曲目】
海 (1984)
ここで雰囲気がガラッと変わってしっとりとしたバラードへ。
「海」好きなんですよね。
の囁くような歌い方といい、最後のサックスの音色といい…。
中学生の頃に聴いて「大人のロマンチックな恋ってこんな感じなのかなぁ」と漠然とした憧れを抱いたのを思い出してしみじみ聴き入ってしまいました。
【五曲目】
神の島遥か国 (2004)
僕がひそかに桑田さんのオキニの曲だと睨んでいるこの曲がやっぱり来ました。
沖縄の自然豊かな風景、風や海の音が想起されるこのナンバー。
沖縄出身でもなんでもないのに、こんなに郷土愛にも似た沖縄愛に溢れた曲を作れるのか…
BEGINやTHE BOOMにも負けず劣らずの
"島曲"で桑田さんの才能を改めて感じました。
【六曲目】
栄光の男 (2013)
大の巨人ファンでサザンファンでもある僕にとって、長嶋茂雄さんをモチーフにしたこの曲は特別な思い入れがあり、イントロから思わず涙してしまいました。
戦後からプロ野球黎明期の昭和時代に、どれだけの人が長嶋さんのプレーを見て熱狂し、勇気付けられたか。
桑田さんもその一人だったそう。Aメロの歌詞は桑田さん自身の体験談が基になっているそうです。
桑田さんにとっての栄光の男が長嶋さんであるならば、僕にとっての栄光の男は桑田さんです。
【七曲目】
愛の言霊〜Spiritual Message〜 (1996)
ここでまたガラッと雰囲気が変わります。
ピアノとブラスの特徴的なイントロで沸き立つ客席。
正直僕自身、この曲は初めて聴いた時あんまりピンときませんでした。
というよりサザンの生み出す世界観や表現を理解するにはあまりにも幼すぎたからです。
おまけに歌詞がマジでわからない。笑
ただ年齢を重ねてサザンの曲をたくさん聴いていくうちに、これぞ桑田節という表現が満載な曲であることに気がついてからはグッと魅力的な曲に感じるようになりました。
日本の古典的な表現の中に言葉遊びのように英語を織り交ぜて…または日本語だけど英語のような発音で…といった桑田節を余すところなく味わえる一曲だと思います。
(ディスプレイに歌詞が書いてあったからなんとか一緒に歌えました笑)
【八曲目】
いとしのエリー (1979)
ここで僕の涙腺が完全に崩壊しました。
本当にサザンの振り幅はズルい。愛の言霊→エリーがくるなんて誰も想像できない…。
この曲が日本を代表する珠玉のバラードであることは言うまでもありませんが、その理由の一つとして今から45年も前の曲なのに全く古さを感じないところにあると思います。
愛する人をただひたすら純粋に想う気持ち。時を超えても不変で、いつの時代に聴いても共感できるストレートな楽曲。
そして、この曲を超えるバラードに未だ出会っていないのです。正直。というかこれからも出てこないでしょう。
客席を見渡すと桑田さんと共に熱唱する人、静かに涙を流す人、待ってました!と言わんばかりに笑顔で聴く人…様々な感情がそこにはありました。
この光景を味わえてつくづく幸せだなぁと噛み締めながら聴かせていただきました。
【九曲目】
思い過ごしも恋のうち (1979)
個人的に
「多分やらないだろうけどやってくれたら狂喜乱舞するランキング」の1位に選んでいた曲がこの曲でした笑
初期サザンらしい軽快でダンサブルなナンバー。
歌謡曲全盛の時代にこれをやってのけたサザンの凄さ。当時を知る人はさぞ衝撃的だったと思います。
「そげなこと」って良い表現ですよね。
「そんなこと」とそのまま言っちゃうと味気ないけど、「そげなこと」って言われるとなぜかちょっと色気を感じるような不思議な表現。
"意味は伝わるけど日常では使わない"
みたいな独特な日本語表現を上手く多用するのがサザンの真骨頂。
【十曲目】
東京VICTORY (2014)
桑田さんのMCにて
「ちょっと掛け声の練習やってみましょう」という呼びかけが。
コールアンドレスポンスをひとしきり楽しんだ後、早速練習の成果を発揮して!と言わんばかりのOh〜のイントロ。
やっぱり来たか!という流れでした笑
東京オリンピックの応援ソングということで、みんなが口ずさめるようなストレートな歌詞とメロディーでありながらも、ちゃんとサザンらしさも詰まってる一曲で、客席とステージの一体感が最高でした。
【十一曲目】
真夏の果実 (1990)
やはりイントロから歓声がすごかったです。
日もすっかり落ちて晩夏というよりほぼ秋を感じさせるような気温の中、一気に恋人と過ごす夏の甘い夜に変わったような不思議な感覚でした。
「いとしのエリー」から時が経って、同じラブバラードのジャンルではあるものの、こちらの方が大人でドラマチックな恋愛の雰囲気で、曲の世界観に一気に引き込まれます。
四六時中も好き〜と言って〜♪
とみんな大合唱できるレベルのヒット曲なのに、歌ってる人が少なかったのは、この曲はやっぱり桑田さんの甘い歌声で聴きたい!と感じる方が多かった証拠かも。
【十二曲目】
恋のブギウギナイト (2024)
こちらも新曲です。
ドラマ新宿野戦病院の主題歌。
照明やネオンのような派手な演出が煌びやかで、一気にステージと客席がダンスフロアに早変わり。みんなで踊り狂いました笑
本当に桑田佳祐という男はサイテーで最高だなとつくづく感じさせてもらえるような素敵(?)な歌詞です笑
むしろ安心感すら覚えるエロ歌詞。
昨年の「盆ギリ恋歌」といい令和でも健在です笑
【十三曲目】
LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜 (1998)
この曲も大好きなんです。
やってくれた〜〜〜!!って嬉しくなっちゃってイントロで叫んじゃいました笑
不倫という禁断の愛を歌っているのに、こんなに爽やかでポップかつメロウでそして美しくて…
なんちゅうオシャレで甘い歌詞なんですか、ほんとに。
今風で言うと"エモい"なんですが、そんな言葉でまとめたくない!ただエモいという言葉が合っちゃう!
曲中の主人公と不倫相手のもどかしい関係性が聴いてるこっちまでなんとも言えない"エモい"気持ちにさせてくれます…。
生で聴けて嬉しかった曲の一つでした。
【十四曲目】
マチルダBABY (1983)
イントロが来た瞬間、正直選曲が意外すぎて一瞬何の曲かわかんなかったです笑
(往年のサザンファンであろうおじさんおばさんオーディエンスたちもどよめいてました笑)
この曲もライブ映えする曲の一つだなぁと思いました。
そして特筆すべきは、大画面に往年のRPGゲームを彷彿とさせるようなドット絵が表示されるというこの曲でならではの演出がとにかく良かったです。
余談ですが
この歌詞絶ッッッ対、ヤってるよね?
教えて!桑田さん!
【十五曲目】
ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY) (1984)
いや〜ここで来ました、お馴染みのミスブランニューデイ。
やっぱりイントロのヘイ!ヘイ!がとにかく盛り上がる。ブワ〜っと鳥肌立ちました…!
レーザー光線みたいな光の演出も良かったし、この曲はとにかくみんなで大合唱でした笑
そしてこの曲も40年前の曲という衝撃。
当時としてはあまりにも最先端すぎるし、今聴いても全く古さを感じないサザンサウンドの代表のような曲だと思います。
【十六曲目?】
ロッキンひたちなか オリジナルソング (2024)
ここで聴き覚えのない演歌調のイントロが。
「あれ?なんだこれ」と一瞬思って、すぐに
「あっ、桑田さんのおふざけだ」
と気づきました笑
おじいさんおばあさんという歌詞で
「そっか、この人たち年齢的にはおじいさんおばあさんなのか」と改めて気付かされました笑
こういうライブならではの遊び心をちゃんと入れてくれるところがサザンの好きなところの一つでもあります。
(サザンの後を任されたリョクシャカのプレッシャーエグい)
【十六曲目】
みんなのうた (1989)
正直この曲が始まったとき、このライブがもう終わりに近づいていることを悟って、
「みんなのうた」を聴けることの嬉しさと
この光景があと少しで終わってしまうことの狭間で少し複雑な気持ちになってしまいました。
ただ
このまさに今目の前で繰り広げられているような素敵な光景をそのまま表現したかのような歌詞を聞いた時、「今楽しまなくちゃもったいない!」と晴れやかな気持ちになりました。
それからは桑田さんの聖水...じゃなくて放水を受けている前方エリアの人たちを見たり、少年のようにはしゃぐ桑田さんを見たり、バンドメンバーを見たり、一生忘れることのないであろうこの光景を噛み締めていました。
本当にサザンは見ている人たちを一人残らずみんなまとめてハッピーな気持ちにさせてくれる素敵なバンドだなと改めて感じました。
こういう一つ一つの替え歌にも愛と笑いが込められてて素敵でした笑
【十七曲目】
マンピーのG★スポット (1995)
皆さんお待ちかねの"ど直球エロ曲"のコーナーです笑
イントロのどでかい花火演出やお馴染みの卑猥な被り物でステージを縦横無尽に暴れる桑田さん。
その桑田さんにガッツリ目のセクハラを受けるダンサーさん。
マンピーのGスポット!Gスポット!Gスポット!と老若男女問わず熱唱するフロア。
どこを取っても狂喜乱舞の様相です笑
こんなことがこの時代に許されるのか?
許されるのです、サザンだから。
【〜アンコール〜】
ここまで来て本編は一旦終了。
すぐさまアンコールの声が。手拍子が鳴り止みません。
余談ですが、桑田さんは本当に後輩思いなんだなぁと感じました。
曲の合間で随所に
「creepy nuts! creepy nuts!」とコールさせてみたり
「ヤバT最高だよ!」と褒めちぎってみたり。
若い世代のアーティストへの理解と愛がスゴいんですよね。本気で次の時代のフェスを引っ張って行って欲しいと思ってるのがひしひしと伝わってきました。
その桑田さんの熱い想いが、この後アンコールで形となります。
【アンコール一曲目】
希望の轍 (1989)
一曲目でも演奏されることの多いこの曲がアンコールの一発目で来ました。
イントロのゾクゾクするような原坊のピアノ、テンション上がりますよね〜。
この曲も勿論オーディエンスみんなで大合唱。
テンションは上がるけどどこかセンチメンタルな気分にもなるサザンメロディに酔いしれました。
【アンコール二曲目(ラスト)】
勝手にシンドバッド (1978)
ついにラストです。サザンの締めといえばこの曲しかありえない!!
お馴染みのサンバ隊とド派手な花火&ファイヤーの演出、紙吹雪、煌びやかな衣装…。
これこそまさに「お祭り騒ぎ」という言葉がピッタリです。
今何時?→そうね大体ね を生で出来たことは
一生の自慢になりました…。
そして間奏ではなんとなんとのサプライズが。
この日出演したすべてのアーティストたちがステージに大集合!みんなで踊れや歌えの大騒ぎでした!
これもやっぱりサザンだからこそできること。
サザンというバンドの歴史、偉大さ、そして後輩アーティストたちへの愛をまざまざと見せつけられました。圧巻だった…。
……
帰りの鈍行電車の車内。
一緒に行った友人二人はすっかり疲れ切って夢の中。
僕はサザンを生で見れたという興奮冷めやらずで、起きているのに夢の中にいるような夢か現かわからない状態で余韻に浸っていました。
自分の人生に寄り添って、彩ってくれたサザンとその名曲たちをこれまでもこれからもずっと、近くで感じていたいなと思った1日でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?