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【好きなモノの話】桃地再不斬

 今回は好きな「漫画のキャラクター」について書いていきます。個人的な意見と見解もあるので、軽い気持ちで見ていって下さい。あと、ネタバレもあるので、お気を付け下さい。
 今回フィーチャーするのは『NARUTO』より桃地再不斬。初期の殺伐とした雰囲気が好きな人も多いはず。僕も好きです。

 桃地再不斬の概要は、霧隠れの里の暗部に所属していたが、クーデターを起こし、水影の暗殺に失敗。抜け忍となる。つまり、自分の所属していた国と組織を裏切り、国のトップの暗殺にも失敗。指名手配を受けた。「霧隠れの鬼人」の異名を世界に轟かせた忍者と、こんな感じ。

 この再不斬というキャラの何が良いかというと、「忍者」であるという事に正面からぶつかり、葛藤し、そして最期に自分の本心に気付く。そんなカッコいい所なんですね。
 彼は、主人公であるナルトの最初の敵として出てくる事になります。ナルトはまだ幼く、里一番の忍者になると、自分が成功する未来を夢見る少年です。そんなナルトに忍者とは何か、どれだけ過酷な道を歩む事になるのか、厳しい現実を見せる役目を担ったのが再不斬です。
 実際、ナルトは再不斬と戦った後、自らの進むべき道を決めています。

 再不斬には白という相棒がおり、白も特殊な能力を持つ一族であったため、迫害を受けたり、一族の血が流れていない父親から殺されそうになったりと壮絶な過去を持ったキャラです。
 忍者には個人の感情など不要。ただ任務を遂行するためだけの道具であるという考えが一般的で、彼らが所属していた霧隠れの里は特にその考え方が顕著でした。
 そして、命の恩人である再不斬に白は、自らが彼の最も有用な道具でありたいと考え、再不斬も白を有用な道具と扱っていました。
 しかし、再不斬は死の際に白の事をただの道具ではなく、それ以上に大切に思っていたとナルトに気付かされます。
 このシーンが特にカッコいい!
 幼少の頃から、忍者としての訓練を受け、常に感情を殺し続け、忍者に徹していた鬼人は最期に枷から解放され、最も不要とされていた愛情を覚えるんです。

 例えば、愛を知らない殺し屋がとある出会いから愛を知る物語はよくあります。映画だと、「レオン」とかが思い浮かびます。
 しかし、再不斬の場合は、少年漫画という事で、主人公の熱い想いに気持ちを動かされる展開になってるんですよね。
 心の一番柔らかい部分を突かれる感覚が、読んでてヒシヒシと伝わってきます。

 考察でも何でもなく、ほとんどただの妄想になりますが、再不斬がクーデターを起こした理由は、忍者という世界の居心地が良くなかったからじゃないかと思うんです。自分でも気付いていない心の底にある優しさが、闇の深い忍者の世界とは合わなかった。だから、その苛立ちを何かにぶつけたかった。それがクーデターだったんじゃないかなと。

 最後に、個人的に殺し屋やスパイのような闇の深い仕事で葛藤する話が好きなんですね。
 再不斬の話はそのストレートど真ん中に来たって感じです。
 書いてて改めて、良いキャラだなって思いましたね。

 FIN
 
 

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