物によって、伝わるもの。


物によって、伝わるもの。

もしかしたら、柳宗悦は物において、たとえば、器物において、近代にうしなわろれたような直観というものを、大事にした見方をしているけど、哲学の世界における、プラトンの観想、テオリアなのではないか。物、直観、テオリア。

ふと、柳宗悦の工藝文化を読んでいて、あっ、観想なのでは、とか、おもってしまった。観照、観想。

テオーリア(〈ギリシャ〉theōria)

《眺めることの意》哲学で、永遠不変の真理や事物の本質を眺める理性的な認識活動。アリストテレスは、これを実践(プラクシス)や制作(ポイエーシス)から区別し、人間の最高の活動とした。観想。

柳宗悦はこれを物をみることで、行っていた。
物は更に使い、用い、

柳宗悦が物をみる、ということは、

かんそう 観想

1 仏語。特定の対象に向けて心を集中し、その姿や性質を観察すること。観念。
2 そのものの真の姿をとらえようとして、思いを凝らすこと。「人生を観想する」
3 ⇒テオーリア

といったこともありながら、そのような見方もしながら、用いること、用の美を説いた。

物を使い、美に至る工藝による、
生活文化。
民藝は深い。

物を用いた知について。

柳は手作り、手仕事をとても評価しているんだけれども、

民衆的工藝には温度もあって、

心のはんえいされた
そのものが一番あるから
無銘にして一途、
生活にして基本なんだな。

民藝、ますますたのしい。


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