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夫婦でフジロック2021に行ってきた話

少し時期は空いてしまったけど、今年のフジロックに行ったことについてまとめてみたいと思う。今回一緒に行った妻共々、フジロックから帰ってからはコロナウイルスの症状などもなく元気であることは前もって伝えておきたい。

今年のフジロックに関しては昨年にフジロックに行くつもりで買ったチケットを払い戻ししていなかったので、フジロックの運営とか地域の方々を応援したい一心で行くことを決めた。

フジロック開催に対してはだいぶ前からSNS上では賛否両論が飛び交っていた。身の回り含めて開催するべきではないという声が目立つ中で、自分はあえて行くことをSNSに呟いた。

フジロック反対の意見も沢山飛び交う中で、ある程度は反発があるだろうなというのは承知の上のこと。「楽しんできてね」と言ってくれる友人もいれば、残念ながらSNSのフォローを外されることもあった。「理解できない」と距離を置かれることだってあった。

本当に葛藤したし、頭が痛くなるくらい悩んだ。「楽しみたい」という気持ちより「応援したい」という気持ちの方が大きかったし、だからこそ苗場に足を運ぶことを決心した。

スキー場周辺の民宿や観光地はシーズンオフである夏場は閑散としているものだ。老朽化の進んだ民宿ばかりが連なる越後湯沢周辺の風景を見ていると、フジロックがいかに地域産業に対して大きな救いとなっているかが身に染みてわかる。

自分達が2泊3日お世話になった宿のオーナーはとても心優しい方だった。東京から来た自分達に対しても「遠くからよく来たね」と温かい言葉をかけてくれて、宿を出発する時にキンキンに冷やした飲み物を持たせてくれたりした。聞くところによるとコロナ禍で海外からの観光客が来なくなったので、花火やスキーシーズンでの宿泊客が激減したらしい。分かってはいたけど、少しばかりショックだった。

事前の抗原検査や体調のヒアリングはもちろん、現地での検温に関してもかなり厳重だった。トイレブースには消毒液も完備されていて感染対策はしっかり施されていた。観覧ブースはもちろんフードの出店の列にも目印が書かれていてソーシャルディスタンスが保てるように工夫されていた。

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例年のフジロックのように密になることもほぼ無くて、凄く快適な環境だった。もちろん完璧というわけにはいかないし、現時点でやれる限りの対策であったかなと思う。お酒の販売がなかったこともあってか、例年のようにお祭り騒ぎをするような人もいなくて秩序が保たれた非常にクリーンなフェスだったと思う。苗場で飲むハイネケンはそれは最高なのだが、このクリーンで開放的なフェスを楽しめるならアルコールなんて無くて良いとすら思えた。

音楽に対して思い入れの無い人たちの心ない批判とか、色々な意見に対して胸を痛めていたのは出演するアーティストも同じ。あの日に苗場で演奏していた人たちは誰も悪くないし、咎められる理由なんて何ひとつない。音楽フェスを害悪のように槍玉にあげたネット民も100%悪いとは言い切れないし、何よりも政府がろくにコロナ対策なんてせずに国民に不安ばかりを抱かせてきたことが今日の混沌に繋がっている。もどかしいし無力だなと思うけど、自分ができることは自分が大切にしているものを支援すること。バンドとかライブハウスとかフェスもそうだ。自分たちの大切にしているものを守るためにはどうすべきか。すごく考えさせられる良い機会だったと思う。

フジロックは来年もまた足を運びたい。音楽フェスの明るい未来を感じたし、心の底から応援したいと思える。早くワクチンが皆に行き渡って、コロナが終息してマスクなしで笑い合いながら乾杯したいよね。その日が来るまで元気に健康に生きよう。

良かったらまた苗場で会いましょう。

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