アンビエント

あまり信じてはもらえない話かもしれないが、エモよりもシューゲイザーよりも何より好きな音楽がアンビエントだ。

アンビエント=環境音楽
それこそ、音響に拘った心地良いエレクトロニカにも通じるサウンドが特徴的。
音楽に対して心地良さを求めるようになったのはアンビエントを知った故だ。

自分がリバーブやディレイを多用するようになったきっかけはポストロックだが、Hammockと出会ったことでいかにそれらを駆使して心地良い音像を作ろうかと思うようになった。

所謂ボリュームペダルやディレイ、リバーブを多用した音像。
この曲に出会った事で自分の音楽観やギターの音作りに対する感覚は180度変わった。

どんなジャンルにおいても、心地良い音像を作る。
自分がギターを弾く上での心得になった。これは今もなお、突き詰めている永遠の課題みたいなものだ。今はそこまで機材に投資できる環境でも無いので、手持ちの機材で音色を突き詰めるスタンスだが、それはそれで感性が養われているので凄く刺激的だ。

自分のギターはテクニック志向では無いし、自分自身も理論や技巧には疎い。
バンドメンバーの支えがあってこそのギターだとは思う。

心地良いサウンドを軸に、いかに声とメロディに寄り添えるか。

まさに自分が今、ギターを弾く上での一番核となる部分だ。
地味かもしれないし、派手では無い。リードギターは派手だから良いものでも無い。曲を彩る要素を一番兼ね備えているからこそ、一歩引いて考えることが大事でもある。

以前、noteにも書いたが自分は音の感覚を色で例えるようにしている。
https://note.com/tkjsp/n/n1f53a7cb5042

全てが全て、色で例えられるわけでは無い。
それでも"見える”瞬間がある。その時の自分にはゴールが見える。間違い無く当てはまる音はこれだと。

決められた定義があるわけでは無いし、ずっと探究し続けるからこそ面白い。
アンビエントには可能性しか感じないし、音のバリエーションなんて無限大だ、
雨の音だけ流していても、環境音楽になる。突き詰めると、あらゆる物音は全てアンビエントに直結するのでは無いだろうか。

エフェクター をいくら繋いでも、近づける範囲は限られている。
いかに目の前の世界に溶け込めるか。それこそが、自分がアンビエントを通じて知ったギターの音に対する1つの答えなのかもしれない。