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ゴルスパ 第67話「巣立ち」
GOLDEN SPIRALは第68話で完結である。
つまり来週というか今週土曜0時に完結する。
最終回である。
最終回である。
最終回が来てしまうのだ…。
このブログを書くのは2ヶ月振りになる。
GOLDEN SPIRAL連載開始後、9話以降から次週更新前になるべく感想を書く努力をしてきたが、全話の記事を書けなかったことは心残り。
ただ必ず更新0時にうぇぶりへ走って読んできたし、ブログにまとめられない分はTwitterのタグに残してきたつもり。
次週更新を待って感想を書き、考察が合っていたのか確認したり、己の予想に一喜一憂できるのは今週金曜23:59までしかなく、本編感想としては最後の最後である記事を更新するためnoteを開いている。
非常に寂しい。悲しい…。
GOLDEN SPIRALがサンデーうぇぶりに移籍したあと、56話(ガロが記憶を取り戻す回)以降、うぇぶりコメント欄で「終わりが近いのでは」という感想がぽつぽつ出てきていて、ただGOLDEN SPIRALの展開はいつもクライマックスだったために、私は最終回が近いことなど全く気付いていなかった。マジで。
だって福地先生の作品って昔から信じられないスピードで展開進むんだもん。
往年のファンには言わずもがなだが、他作品なら4ヶ月は描くだろってテーマも1話数で終わらすじゃん。
キャラクターは作品の中でしか生きられないので、本編の中での活躍に重きを置く私としては「ちょっと待ってくれよ!もっと深くこのキャラの内面と設定を見せてくれよ!」と願っても無慈悲に進むからね。
ただその早さが福地先生の作品の魅力だと思う。
ここ最近記事書けてなかったので繋がりはぶっ飛ばして今週の感想と次回最終回について書く!
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♢♢♢67話雑感♢♢♢
・ガロが渡した物
・ガロが3116年に来たのはなぜ?
・水生成装置ベンテンとジル
└そもそもガロって歳とるの?
・ガロの残したメッセージ
・最終回目前の振り返り
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ガロが死ぬかもしれない……………
順序立てて書いていくけど、元気ない。死ぬかもしれないんだもんガロちゃんが。
◆ガロが渡した物
ガロがザビに渡した物はカセットテープだった!!
マジでノアが居てくれて良かったな…!
ノアのおかげでザビに言葉を残すことができた。ノアありがとうと言いたいところだけどノアの素晴らしい頭脳・技術と目覚めたマグによってロケットが完成し、今まさにガロが死のうとしているので複雑。
しかしカセットテープの音声を国民がどこまで信用してくれるのかそこが不安ではある。
リヴェルが出した映像が逆再生の嘘だって証明をするには国民に映像知識を教えないといけないし、カセットテープ録音が本物の証明もまた難しいと思うから。
ただヴァイツ皇子はリヴェルと違って国民の信頼も厚いしな。
なによりヴァイツ皇子が長年所属してた組織エスコートの隊員1名が今まさに死のうとしているわけで、それであと24時間だった国の命が救われたら、ヴァイツ皇子の主張は全て信じられると思うね。
そうです。
ガロちゃんが今まさに死のうとしているのです。
◆ガロが3116年に来たのはなぜ?
ガロは西暦2080年から千年オルペウスの卵に入ってた少年。
そして現在ベルソー王国の西暦は3117年。文字読めないのによく言葉通じたな1年前、およそ1000年の歴史を超えてガロはベルソー王国に飛来した。
謎なのはガロが3116年になってからザビの前に表れた事実について。
ベルソー王国がいつ建国されたのかまでは不明だけど、65話のリヴェルによれば、過去ベルソーの王は1000年前に王族はロストテクノロジーのスーパーコンピュータ等を地下に隠し、国として成り立たせた。つまり2116年頃にはベルソー王国は完成してた。
そして現在3117年までの千年間、ガロはいつ飛んできてもおかしくなかったんじゃない?ということ。
でも56話でジルは「時が来れば(オルペウスの卵は)人の集まる集落に飛ぶようにセットしてある。それが10年後か100年後かはわからない。」と言っていて
ジルの言う「時」が3116年にザビの前に降ってくることなら、ザビとガロの出会いには偶然以外の理由があるのかな…。
リヴェルではなくザビの元に降ってきたのも本当に偶然なのか?
私はこの作品に神がいるのかいないのかをずっと考えてて、どちらかと言うと居ない寄りだったけど、ザビとガロの出会いに理由があるのならそれを決めたのは神なのかと思わないでもない。
◆水生成装置ベンテンとジル
ベンテン開発したのが誰か知らんが
過去の人類なにもかもやっちまいすぎじゃないですか????
まとめると今こんな状況だからね。
見てよこれ
2080年頃、第五次世界大戦
マグユーザー計画の失敗により天使拡大
↓
ガロが創られる
└ジルの計画では"天使を倒せば万事解決、水生成装置もあるし人類には希望がある"との見立て
↓
文明壊滅
↓
水生成装置は稼働し続け海面上昇、生き残った人類は行き場を追われ火口に身を寄せる(ベルソー王国の始まり)
↓
2116年頃、ベルソーの王族はロストテクノロジーを隠蔽・王族間で継承
↓
千年中に継承が途絶える
↓
3106年頃、リヴェルがロストテクノロジーを発見。兄弟間の分裂によりザビの父・国王暗殺。
↓
3116年、ガロがベルソー王国に飛来
↓
3117年、ガロ自らベンテンに飛び込む
人類がマグユーザー創ってなかったらガロは生まれてないしベンテンのせいでガロは死を選ぶ事態になってるし
これじゃガロは死ぬために生まれてきたんじゃないですか!!!!!
ジルの計画もベンテン稼働で的外れになってるし
ガロは死ぬためにここに来たことになるじゃないですか!!!!!?
なんだこれ!大人共が許せん!!
ザビとガロが出会えたのは良いことだったよ。
大変な状況下で生まれる人が不幸とも思わない、逆境で育まれる信頼関係も素晴らしいよね。
でも最終的にガロがこんなことになるのってガロが全ての人類の負の遺産精算を押し付けられてることになるじゃん。
なんでガロ1人がそこまでしなきゃいけないの?
ガロにこんな判断させてるの悲しすぎる。
ジルについては、いくら賢くても設備と技術がないとマグユーザーを創ることなんてできないだろうし、マグユーザー計画の中枢にいた人物なのではと思ってるんだけど、
ジル(達)が「マグユーザー計画は失敗だった、やばいなんとかしよう」と気付いて創り出すのがガロという命って、酷いよ。
ジルもわかってたから涙を流してたけどさ。
天使に対抗できる力はマグ能力しかなくて、さらに無限のエネルギーを持った特別なマグユーザーしか人類を救えないと、考えに考えてガロが生まれたんだろうな…。
ジルに対して本当に酷いなコイツ罪を償え命の製造で逮捕されろと半分怒りもありつつ、ガロの純粋さや使命を果たす心はジルの愛情ゆえ、と感じられるので、恨みきれない。
そもそもジルがいないとガロ生まれてない…。
ジルはまだ生死不明だが生きていてほしい。
ジルは不安を抱えながらもガロに希望を託して長い眠りについたはず。そうして送り出したガロが今している選択を知ってほしいし、計画の見立て失敗は反省してほしいし、健康で元気なガロをハグしてくるくるしてほしい。
ガロはジルの安否不明を誰からも励まされず、慰められてもいなくて、多分ジルへの想いの深さは誰にも語っていないんじゃないかな…。
西暦を知って、愛する父はもういないと勘付いて、その悲しみも最新話の選択のトリガーになったと思う。
もちろん自暴自棄ではないけど、故郷も愛する父も生きた時代も全部失って、自分に出来ることがこれしかないってわかったなら、ガロがロケットに乗ってしまうのは自然な行動だよね。
もはやそうするしかない、生まれてきた意味はここで死ぬことなんだなとわかってしまう。
つらつら書いてたらめちゃくちゃ悲しくなってきた。
弱冠13歳程度でこんな結末、このあとどれほど英雄と崇められても可哀想だよ…。
■そもそもガロって歳とるの?
ガロの身体について、1年間飲まず食わずで平気なことや、天使への作用が強いことからみてリヴェルの上位互換みたいな暗闇でも動ける無限電池の認識でいる。
ガロの年齢が明かされてないのも、もしかしての予想でガロは一定の年齢の肉体になってから生まれた(活動を始めた)のでは?と思ってて、
ガロ自身はノアとおなじくらい〜と言ってたけど0歳児の時代があったのか疑問だし生まれてから数年しか経ってない可能性もありそうだなぁとか考えている。
※ガ○ダムの影響による人造人間あるあるの浅い知識と偏見に満ちた視点
ガロのエネルギーが天使と同じで、ずっと変わらない姿で居続けられるなら多分歳もとらないかなって…。
ガロは彗星の如く現れてみんなを救うのに、ガロがみんなと同じ生き方ができないのかなぁ。
考えれば考えるほどガロの運命が厳しすぎる。
◆ガロの残したメッセージ
ガロに言いたいことがひとつあります
オッドが死んだのはガロちゃんのせいではない!!!!!謝らなくていい!!
ムギもガロちゃんに謝ってほしいと思ってないしオッドだってそう!ガロちゃんは何も悪くない!
でもガロは謝りたかったんだね…。
オッドが亡くなったときからガロがいつか知る罪悪感を心配していて、この一言で胸の中にしまっていたんだなとわかってしまった。ムギを追い詰めまいと言わずに1人で苦しむ時間があったろうな。
ガロはものすごく責任感が強くて思いやるのある子だ。
あーやっぱり最終回を迎えるのがつらい。
ガロがどんな気持ちで1人の時間を過ごしていたのか、長く続いてたら見られる機会もあったかなと期待もあって、もっとガロを見ていたかった。
「もし生まれ変わったら…またザビの所に行くからね。そしたらまた…マシマロおくれ。」
「大好きだよ。オレのもう一人の父ちゃん。」
もう、私をビンタしてください。
試験編でガロと3時間会えないだけで泣いてたザビ見てなにイチャイチャしてんだこいつらwベタベタすんなwとか笑ってた醜悪なこの私をビンタしてください。反省します。
この状況でザビにできることが無いのが絶望以外の何ものでもない。
可能性は低かろうとも、ザビもリヴェルと同じように自我を保ったまま天使になって、跳躍したマグ能力でガロを救ってほしいと思ってしまう。
ザビの泣き顔が子供のようで見ていられない悲しい。
ザビだってまだ20歳じゃん。まだお父さんにはなりきれないよ。
ザビを引っ張るのはいつもガロで、ザビもガロを支えて、お互いの存在を認めあって1人じゃないって思えたんだから、2人は対等な存在だよ!
ただ、ジルを失ったガロからザビを見たら、甘えさせてくれて可愛がってくれて、愛情をくれたザビはもう1人の父ちゃんなんだなって…。
それはザビも同じなんだよガロちゃん!1人でいる時間が長かったザビはずっと寂しかったし、絶対的仲間でいてくれたガロちゃんに同じ気持ちを持ってたんだよ!
卵の中で本当に不安だったのに、初対面のザビに「あ、若いから治り早いんで」など抜かしてたのもガロなりの強がりだったのかも。いや…あれは天然の煽りか…。
たとえ短い時間でも信じようと決めたきっかけは3話で、それから2人は仲間を増やし居場所を見つけ、ザビとガロは本物の心の繋がりを得たんだよ。
はぁ………そして…
「生まれ変わったらザビの所へ行くからね」のセリフについて…………
これにうぇぶりのコメント欄でちらほらと「最終回でザビの子供へ転生するのでは」みたいな予想が湧いているのを目にしているのだが、
え?それってハッピーエンドですか?
今のガロが死んでザビの子供に生まれ変わるのってハッピーエンドなんですか?
無くはないなと思ったからこの予想ついて考えを書く。
この作品に神がいるのかいないのかの話に戻るが、もし転生エンド(もしくはザビがそう感じている描き方)があったら、明確に描写されなかったとしてもこの世界観には神が居ると解釈する。神が居るとしてハッピーエンドに成ると思える。
運命もスパイラルする的な意味で、神の導きによってそれが行われたと理解する。
この世界に神はいなくて、でもザビは子供にガロと名付けて、ベルソーは少しずつ平和になり……それでハッピーエンドとは…良かったとは思えないだろうな…。
だってガロは死ぬんだもん。海の中で一人ぼっちで爆発に巻き込まれて死ぬんだもん。遺体が弔われることもなく海の一部に消えていくんでしょ。それで遺された人達の記憶の中で、人類のために身を呈した少年となっていったって、ガロの生きた時間の幸せが短すぎるし、ガロの最期が嬉しかったはずないと思うから。
私の一番の望みはガロがオルペウスの卵に再び包まれ、命あるところ(ザビたちのいる場所)へ生きて帰ってくることです。
本編の感想ここまで。
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◆最終回目前の振り返り
ゴルスパの1~3話が好きだと過去記事やTwitterで何度も書いてきたが、改めて初期を読んだ頃から振り返りたい。
漫画を沢山読む人なら誰でもわかる感覚だろうが、新連載作品の1話を読んでると「知らん絵(キャラ)に講釈を聞かされてる」気分になることがある。
これはストーリーが先行しすぎてキャラが上滑りしてたり、読者がキャラに没入できないとよく起こる。
でもGOLDEN SPIRALは最初っからキャラが心の中に入ってくる漫画だったから好きになった。
1話の1ページ目からザビのドラマに着いていくことができた。
ザビが夢から目を覚ますコマで「うわ!この主人公かっこいい!」と思えたし、あー周りからザビって呼ばれてる名前はザビなのね、既に戦う立場に居るわけね、とどんどん惹き込まれていった。知らないキャラを見ている気分はなく、ザビの行動を追いかけられた。
すぐにいなくなってしまうムサシすら魅力あるキャラクターだった。
1話から、「作者はこうしたいんだな」じゃなく「このキャラはこうしたいんだな」と感じられる作品ってよっぽど面白くないとできないし、よっぽど強く魅力あるキャラだからこそ私は毎週楽しみにしてた。
特に3話はガロが強い言葉でザビを鼓舞するシーンで胸震えてガロに魅了されて、ガロが大好きになった。いきなり死ぬわけないやろと思いながらも結局4話までずっとハラハラしてた。
その後も出てくるキャラがみんな魅力的で全員好きで、多くを語られないのに背景が想像出来る、それまでの人生を妄想してしまうキャラ達しかいない。
キャラの魅力って、「作品が終わったあとでも好きで居続けられるか」にものすごく影響するんだよ!
この記事の感想前説で「キャラクターは作品の中でしか生きられない」と書いたけど、それはあくまで本編の設定上そこにしか描かれていないってだけだ。
ゴルスパの登場キャラクターは少しの出番でもどんな生き方をしてきたのかな?と興味をそそられるキャラばっかりで、最終回で全てが描かれなくても、向こう20年はあーだこーだ言える確信がある。
ロベルトに20年あーだこーだ言ってるしな私は。彼も過去編は超スピードの描かれ方だったからな。
キャラが読者ひとりひとりの受け止め方をされて、頭の中で動き続け、ずっと生き続けるのが素晴らしい漫画作品だと私は思うし、GOLDEN SPIRALはそれ満たしてくれた漫画だと信じている。
最終回がどのように描かれるのか全く未知だけど、読み終わったあと、私は「このキャラ達がどんな人生を生きるのだろう」と空想するはず。
本編で描かれた「外側」を考えたくなるのはゴルスパのキャラが生きていた証拠だ。
最後を迎えてしまうのは寂しく悲しい気持ちは変わらないけど、ザビたちに出会えて嬉しかった!
予告されているからには最終回、楽しく読みたい!
幸せな終わりが待っていますように!
そして、福地先生連載お疲れ様でした。
この作品を通してうえき時代からのファンと会うことができたり、同じ熱量を持ったファンと語り続けた連載期間で、とても幸せでした。
子供の頃から好きだった漫画家さんの作品に、大人になってからまた当時と変わらない、それ以上の気持ちで読めて幸運だと思っています。
最終回も先生の全力投球を楽しみにしています!
9/15の6巻発売も待ち遠しいです。
また最終回の感想も書きたいのでこの辺で…!
GOLDEN SPIRALはいいぞーーー!!!!
■追伸
描かれなくて嬉しかったこと:アカメさんの彼氏
理由=どこの馬の骨に嫉妬して泣くから
Q.アカメさんの彼氏がノアになったらどうしますか?
A.本望。それが正解
おわりー!
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