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noteで学べるシステマ講座 第14回「エゴとは何か。システマ的考察」
そもそも「エゴ」とは?
エゴが緊張を生み、動きを妨げる。
だからエゴをなくせ。
システマでしばしばそう言う言葉が聞かれます。
はいそうですか、とエゴをなくせる人はいません。なぜならエゴとはなにか、エゴをなくすとは具体的にどういうことか。そういう前提がクリアになっていないからです。
特に私の場合は、性格的な問題かついつい前提から疑ってしまいます。
「そもそもその前提であってるの?」というところから考えたくなりますし、文中には「そもそも」という単語が頻出します。
その考えで前提を疑っていくと、ここには2つの疑問が出てきます。
「そもそもマスターたちの指す『エゴ』とは何か」
「そもそもマスターたちの指す『エゴをなくす』とはどういう行為なのか」
例えば「犬」が出てきた時に、受け取る人によって犬種がまるで違うはずです。マルチーズを思い浮かべた人もいれば、土佐犬の人もいるでしょう。もしかしたら「ロビンソン」を連想した人もいるかも知れません。「犬」→「スピッツ」→「ロビンソン」という連想ですね。そこまで含めると、同じ言葉でも受け取る側の解釈はまるで異なるのです。
同様のことは「テンション」でも言えます。
一言でテンションといっても、理系の人なら垂直応力σを表す公式が出てくるでしょうし、クラブのDJなら爆アゲ必至のキラーチューンを想起するでしょう。こういうズレの蓄積がいずれ誤解や認識のズレにつながっていきます。
だから「分かってそうで実はいまいち分かってない言葉」が見つかったら、なるべく多角的に検討する必要があります。
ではマスターたちはどんな意味で「エゴ」という言葉を使っているのか。どうもこれは「テンション」ほど幅広い解釈を持つわけではなさそうです。もう少し狭い範囲でズレを補正するだけで良さそうです。
2つの「エゴ」
まず一般的に、「エゴ」の意味は2通りです。
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