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ロジックを1ページめくる
ロジックをひとつめくると、そこにいる人は激減する。
それは「ページをめくる」感覚に近い。
3ページもめくると、ほとんど人はいなくなる。
例えば「空は青い」というロジックがあるとする。
ページを一つめくるのは、実際に空をみて色を確認すること。
それは「空は青い」というロジックに対して、「本当か?」と疑問を立て、検証したということ。その結果「本当に青い」というロジックが肯定される。
ここで多くの人が満足する。
でも、一部の人はもう1ページめくってみる。
「では、常に青いのか?」
今は青いが、青くない時もあるかも知れない。もしかするとたまたま今だけ青くて、ほかの時間はほかの色かも知れない。
ページをめくった人の、さらにごく一部が空を観察し続ける。
すると朝と夕方は鮮やかな朱色に染まるし、夜になれば黒くなるし、星も輝くし、一口に青といっても正午の鮮やかな空色と宵の口の深い群青色とではまるで違う。空一面灰色の雲で覆われることもあるし、夕立の前なんて分厚い雲でいきなり暗くなる。
すると「空は常に青いとは限らない。いろんな時がある。青と言っても色々あるし、白い時も黒い時も赤い時もある。」
「空は青い」と聞いて満足していた人たちはそれを聞いて反論する。
「青いに決まっているだろ!」「そうだそうだ!」
さらには「自分の信じてきたことを否定されたようでショックでした」なんて人まで出てきて、同調した人たちから「なんてひどいやつだ」とまで言われる。
ここまでページをめくる人は全体からするとごく一部なので、味方はほんの少ししかいない。
それでもさらにごく少数の人は、さらにページを捲る。
「なぜこんなにも空の色は目まぐるしく移り変わるのだろう?」
「ほかにはどんな色があるのだろう?」
「そもそも空の向こうはどうなってるのだろう?」
それでいろいろなことを知ったとしても、どうせ理解されないし反論とか心底めんどいから、口をつぐむ。
本当は空はどんな色をしているのか、なぜ様々な色に移り変わるのか。
知る者は言わず。
言う者は知らず。
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