noteで学べるシステマ講座 第22回「意識を広く保つ練習」
「視野を広く保つ」とは?
視野を広く保つ。
その重要性は、システマのセミナーでたびたび指摘されます。
重視されるということは、その理由があるということ。
ヴラディミアは護身や警護について語る際も、まず冒頭に意識についての話をします。視野を広く保つ。それそのものが身の安全を確保するうえで、多大な効果を発揮するからです。
犯罪者は「周囲の見えてない者」をターゲットに選ぶ傾向にあるとされています。接近も実行も容易だから。周囲の見えている者は、除外されます。すぐに気づかれ、避けられたり、騒がれたりする可能性が高いから。
周囲が見えているか、見えていないか。
その判別は簡単です。視線が下を向いたり、上を向いたり、前を向いていても焦点があっていなかったりするからです。わざわざ正面に回り込んで確認しなくても、後ろ姿からでもだいたいわかります。すこし注意すれば、街なかの自動車をみても、その運転手が周りが見えているかどうかがわかるでしょう。周囲が見えている運転手とそうでない運転手とでは、車の挙動がまるで違うからです。だから「この運転手は周りが見えてないな」と判断したら、無理に突っ切ったりしないで、距離をおくように注意します。で、どんな人が運転してるんだろうと思って見てみると、やっぱり周りが見えてない目線だったりするし、スマホとかいじってる人も少なくなかったりします。
サバイブ力の向上という意味でも大事ですが、単なる人間観察としてもけっこう楽しめます。
あまりおおっぴらにはいえませんが、個人的にこんな実験をやることがあります。
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