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noteで学べるシステマ講座特別編「犯罪者の心理学」後編

モスクワ本部ウェビナー「犯罪者の心理学」初日のテキスト後編です。

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天国への門は無料、地獄の門は有料

すでにプライドについては話しましたね。たとえばお酒についてもプライドが関係します。人は楽しさや悲しみからお酒を飲み始め、習慣となり、最後にはアルコール依存症になります。武器だって同じなのです。楽しみで銃を撃つ、悲しみで銃を撃つ、そして習慣になります。アルコール中毒と同じように、成長していくのです。武器を所持する気持ちが、趣味のような、癖のような形で大きくなっていきます。その本質は、やはりプライドなのです。
面白い動画が送られてきたので紹介します。

ミカエルがロシアのユーチューバーの動画を紹介。

『考えてみなよ。人生って複雑だね。簡単にできることはあるのに、人は困難な方を選ぶ。しなければならないことをすればいいだけなのに。
何が人の人生を狂わせてしまうのかを考えたことがあるかい?
人間の運命を狂わせてしまうもの、人間性を狂わせてしまうもの、人の生命に実に悪影響を与えるものの全ては、楽しそうに見えて、魅力的に見えて、気分をアゲてくれて、快楽をもたらす。そうでしょう? 心の成長を妨げるもの、君が得ている信頼を壊すものの全てが、本当に楽しそうに見えて、キラキラ輝いて見えて、カッコよく見えて、他から際立って見える。
じゃあ、これはどう?

人を強くしてくれるもの、勇敢にならせてくれるもの、精神性を高めてくれるもの、強い人間性の持ち主、いわば偉人と呼ぶことのできる人たちは、傍から見ると、退屈なもの、暗いものに見えて、辛抱強さや忍耐を求められる。そうでしょう?

たとえば本を読むことは、傍から見ると退屈なことのように見える。でもカジノで遊び、きらびやかな世界でお酒を飲み、タバコを吸い、お金を浪費し、タイやドバイなんかに旅行に行って楽しむことは、カッコよく見える。本当にカッコよくて、輝いて見えるんだ。
でも、そこから得られるものなんてない。わかるかい?
奇妙だと思わないかい?
ヘンテコな話だけど、地獄は有料で天国は無料なのに、人は天国に行こうとしないんだ。

お金の使い方をお教えてあげよう。クラブに行ったりストリップを見に入ったりすれば、お金を浪費できるんだ。
全てお金を使える場所なんだ。遊び歩いたり、お酒を飲んだりするには常にお金がかかるんだから。
でもね、祈りを捧げたり、本を読んだりするのにお金はかからない。断食をするのにもお金は要らない。心からの善なる行いにはお金は要らない。そうだろう?

天国は無料なのに人は天国へ行こうとしないとは、こういうことなんだ。
親の手伝いをしてあげるのに、それほどお金はかからない。ちょっとした手伝いならいつでもできるのに。そうだろう?
考えたらおかしな話なのに、それでも人は有料の方を選んでしまう。
例えば、皆さんはインターネットでフェイスブックなんかのSNSを見るだろう? 一番よく見るのはどんな内容? 有益な、賢くなれるようなものかい? それとも、くだらない内容かい? くだらないものを見るでしょう?そういうものには何百万もの再生回数が付いています。くだらない、理解しがたいものにだよ?

人々に必要な内容のものには時間は割かれておらず、何の必要もないものを人々は視聴しているんだ。
深く考えさせるようなものには、“いいね!”はほんの数えるほどしか付けられない。大部分の人には、見ても理解できる脳ミソがないんだよ』

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