毎日悪夢を見る (4)

治療の経過ⅱです。すごい待つ・気が狂う・良い話 の3本立て。


治療

2019年
国立の精神病院を受診した。

紹介状があったが、初診まで2ヶ月くらい待ったと思う。これまでいろんな病院を移り変わってきて、どこの病院でも同じように1~2ヶ月ほどは初診を待つ必要があった。患者に対して医療者が足りていないのかもしれないと思う。

初診時、まず心理士の先生との面談がある。かなり時間を割いてこれまでの経緯や症状などを事細かに尋ねてくれ、洗いざらい吐き出すように話す。内容はパソコンに打ち込まれていく。こうして要約されたものが医師の診察で使われるのか、と思う。

次に医師による診察がある。「それで、どうしましたか」と言う。話していて気づくが、先程の内容は全く伝わっていないのである。すでに一度全部吐き出してしまった後なので、頭の中はすかすかになっている。どうにか言葉を捻り出す。

これ精神科でよくあると思うんだけど(ああ本当に精神科あるあるなんて言いたくないのに)、あの最初の面談は何のためでレポートはどこへ行っているんだろう。


さて、投薬による副作用がひどく、認知行動療法による治療を希望していることを伝える。医師からは、まず投薬で様子を見ましょうと言われ、新しい薬を処方される。どうして...。なにか考えがあるのかとも思い服用してみたが、やはりつらい副作用に襲われた。

次の診察でそう伝えると、認知行動療法のオーダーを入れてくれた。3ヶ月待ちだという。初診に2ヶ月待って、さらに治療の開始に3ヶ月待つのはかなりこたえる。けれど仕方ない。藁をもすがる思い。


発狂する

2019年の梅雨は長かった。毎日鬱々とした天気が続いて気圧も激動していた。体調を崩す人も多かったと思う。私も鬱病症状が激しく出て、ひどい悪夢を頻繁に見た。次第に眠るのも怖くなって布団に入れず、硬い床の上で最低限の仮眠をとる日が続いた。

いよいよこれは危険かもしれないと考えていた矢先、発狂した。中島敦の「山月記」で、李徴が虎になったシーンを思い出す。自分でも自分が、訳がわからなくなる。全身の器官から緊急アラートが鳴って赤く点滅しているようだ。ぐちゃぐちゃに泣いて床に倒れ込んだ。まともに声も出せなくて、同居人に頼んで病院へ電話してもらった。

医療と、同居人と、近所に住む保健士の友人に助けてもらい、1週間ほどで回復した。もう発狂したくないと思う。


いい話

そういえば、私の体質に合わないのは西洋医学の薬で、東洋医学の薬、すなわち漢方薬は問題ないのではないかと思った。

通院中の病院に許可を取り、漢方内科へ並行して通った。ここで出してもらった薬がとてもよく効いた。残念ながら悪夢のひどさは変わらなかったのだが、悪夢で起きた後の悲惨な気分が格段に改善された。随分生きるのが楽になった。


西洋医学の精神疾患の治療薬は、飲み始めるのは簡単だけど、中止が難しいケースがある。飲み続けた薬を減らしたり止めたりすることで、時に離脱症状と呼ばれる身体の不調が現れる。これが耐え難ければ、元の服用に戻さざるを得ない。依存状態だ。私はすでにこれです。

その点漢方には依存性がほとんど※ない。効果がなければ止めれば良い。不眠や悪夢や鬱病等の治療を検討している方は、まず漢方を試してみるのもいいと思う。

ただ副作用があることもある。それから、その人に合った薬を見極めるのが難しい。薬局でも買えるけど、できれば漢方の病院で処方してもらうのがおすすめです。(私は抑肝散加陳皮半夏を飲んでいます)



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※漢方薬に依存性があるのかどうか調べた中で、全くないと言い切っているものもあれば、少し気をつけるべきものが挙げられているものもあった。その点でも、医師と相談のうえ服用すると良いと思います。


概要

認知行動療法を受けるまでにめちゃくちゃ待つ。その間にもかなり体調が悪化したが、どうにか回復する。飲み始めた漢方薬が体質に合い、気分の落ち込みがだいぶ改善される。西洋医学(一般的な精神科)の精神疾患治療薬には依存性があるものもあり、緊急でなければ東洋医学の漢方でまず治療してみるのはおすすめ。









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