セッション超定番曲を10曲まとめてみた。ーちょっとだけコツも紹介しますー
僕はベース講師とベーシストとして活動しながら時よりセッションもしています。セッションといってもフリーセッションというお金を払ってみんなで楽しくセッションを行うものです。そこで今回はセッションでよく出てくる超定番曲についてまとめてみました!ジャンルはジャズファンクセッションでよく聴くものになります。
インスト系定番曲
ジャズファンクのセッションは歌があるものもありますが、楽器陣だけで行うものもあります。その中でも以下5曲は絶対にやるであろう5曲なので覚えておくと便利です。
Cissy strut (The Meters)
ニューオリンズ・ファンクを作り上げたバンドであるThe Metersの楽曲になります。基本的にC7のコード1つで進む曲なのですがテーマのメロディーはベースでも弾けるようにしておくのをお勧めします。この楽曲はテーマのメロディが2パターンに別れていると思うのですが、上の楽曲のように2パターン目のリフはベースもメロディにユニゾンさせるのが一般的です。
Cantaloupe Island (Herbie Hancock)
ジャズ、フュージョンアーティストのHerbie Hancockの楽曲になります。この曲のコード進行は以下の通りです
Fm7 /Fm7/Fm7/Fm7
D♭7/D♭7/D♭7/D♭7
Dm7/Dm7/Dm7/Dm7
この時のDm7の時にキメがあるので注意です。さらに、セッションによってはエンディング(ソロ回しが終わったとのテーマ)の時のキメがもう4小節増えたりします。
Chicken (Alfred Ellis)
Alfred "pee Wee" EllisのChickenという曲になります。この曲もだいたいどのセッションでも演奏されていますね。この曲のコード進行は以下の通りです。
B♭7/B♭7/B♭7/B♭7
B♭7/B♭7/B♭7/B♭7
E♭7/E♭7/D7/G7
C7/C7/C7/B♭マイナーペンタリフ
この曲は頭の4小節がX time(何回やるかはその時次第で決まりはない)でベースのリフから始まることが多いです。そして、最後はB♭マイナーペンタのリフをみんなでユニゾンします。
Chameleon (Herbie Hancock)
こちらも先ほど紹介したHerbie Hancockの楽曲になります。コード進行は以下の通りです
B♭m7/E♭7
この2つが永遠と繰り返されます。この曲もベースリフから始まることが多く、半音ずつ上がっていく特徴的なものです。リフが3拍裏から食って入るので小節頭を見失わないように注意してください。
Strasbourg/St. Dennis (Roy Hargrove)
自身の作品製作だけでなく1975やD'Angeloなど多くのアーティストの楽曲にも参加しているトランペット奏者のRoy Hargroveの作品になります。この曲のコード進行は以下の通りです。
B♭m7 Cm7/D♭M7/B♭m7 Cm7/D♭M7
B♭m7 Cm7/D♭M7 E♭sus/A♭M7/F7(♭9)
コード進行がシンプルでわかりやすいですね。特に注意するところはないのですが、原曲のベースラインがすごくいいので是非コピーしてみてください。ちなみにこの曲もベースから始まることが多いです。
ポイント
ーCissy strut.Cantaloupe Island.chameleon.Chickenについてー
上にあげた4曲はそれぞれの頭の文字をとって"4C"と呼ばれたりします。フリーのセッションではステージの上で楽曲を決めることも多いので誰かが「4Cの曲やりたい」と言ったらこの4曲のどれかだと思ってください。
歌もの系定番曲
インストで行う曲もあれば、ボーカリストを交えて行う曲もあります。以下5曲は歌ものの中でも超定番曲ですが、ギターやサックスなどの楽器がメロディをとってインストの形で行う場合もあります。
Superstition (Stevie Wonder)
Stevie Wonderの楽曲になります。彼の曲はSuperstitionだけでなくIsn't she lovelyやi Wishなど多くのものがセッションで演奏されるので覚えておくと便利です。この曲はほとんでE7で進行していくだけでなく、動画のようにアグレッシブなセッションになったりもするのでロックが好きな方にもオススメです。
Just the two of us (grover Washington Jr.)
この曲は難しい曲ではないのですがコード進行に重要な部分が含まれています。この楽曲のコード進行はこの3つに分けられます
➀D♭M7 C7♭9/Fm7 E♭ A♭7
D♭M7 C7♭9/Fm7
➁D♭M7 C7♭9/Fm7 E E♭ A♭7
D♭M7 C7♭9/Fm7
③D♭M C7sus/BM B♭sus/AM7 A♭sus/D♭M7 G♭13
この曲の➀と➁は椎名林檎の丸の内サディスティックに似ています。この進行を王道進行と呼び、多くの楽曲で使われるので覚えておくと便利です。上にあげた動画は僕の好きな動画で途中で笑いあったり、歌い方のモノマネをしたりみんなで演奏することを楽しんでるのがいいですね。
Feel Like making love (Roberta Flack)
Roberta FlackのFeel like making love(作詞作曲は別の方ですが)は今回紹介している歌ものセッションの楽曲の中でも頻出頻度は1番多いと思います。この曲いろんなアーティストにカバーされているため、時折人によって認識が違ったりしますが、上の動画のような演奏が多いです。
この曲シンプルなんですけど少し注意するところがあり、それはソロ終わりのエンディングです。ではコード進行を確認してみましょう。
➀Fm9/B♭sus/E♭M7/D♭7 C7
Fm9/B♭sus/E♭M7/A7
➁A♭M7/Gm7/Fm7/Cm7 A7#11
A♭M7/Gm7/D♭7/Cm7 E♭ E/F
この曲のコード進行の最後に以下のようなキメがあります
E♭ E F ~
ソロ前のテーマは楽譜などに書いてある進行で進むのですが、ソロ終わりのエンディングは何回かこのキメを飛ばして➁のコード進行をループさせる時があります。最後はこのキメに落ち着くのですが、ここにも落とし穴があってこのキメを何回か繰り返して(経験で言えば3.4回ぐらい)テンポを落として終わります。この部分はあまり公になってない部分でもあるので頭に置いておくとうまく対処できます。
If I ain't got you (Alicia keys)
Alicia keysがまだノーメイク発言をする以前のアルバムの楽曲ですね。つり目のメイクが印象的でした。この曲は特に注意する部分はないのですがアウトロのこの曲の特徴とも言えるピアノ(またはギター)のアルペジオの時にベースのハイフレットでフレーズを作るとエモーショナルになります。
セッションとは別の話になるのですが、下に載せているNYのタイムズスクエアで行われているIf I ain't so got youのライブが素晴らしいです。Quest Love にJhon Mayerが共演しているのは好きな人からしたら最高のライブだと思います
Lovin' you (Minnie riperton)
他の楽曲よりも頻出頻度は低いですが、それでもよく演奏される楽曲になります。実は先ほど紹介したIf I ain't got youのイントロとサビとLovin' youのコード進行(Cメロ以外)が似ています。コード進行をみてみましょう。
Lovin' you
DM7/C#m7/Bm7/AM7
If I ain't got you
CM7/CM7/Bm7/Bm7/Am7/Am7/GM7 Am7 Bm7
進み方がよく似ているのがわかるでしょうか?この進行も王道進行の1つになります。
ポイント
ーFeel like making loveと王道進行ー
今回は王道進行にも触れましたがFeel like making love には多くの王道進行が含まれています。例えば、冒頭のFm9/B♭sus/E♭M7もツー・ファイブ・ワンと呼ばれるもので(詳細は次週別記事にまとめます)Maroon5のSunday Morningがこの進行で進んでいきます。そのほかにも➁のA♭M7/Gm7/Fm7はLovin'youやIf I aint got youのような進み方をしていますね。
【筆者紹介】
土田 航(つちだ こう)
京都でベース講師をやっております。
Youtubeにて弾いてみた動画やレッスン動画掲載中
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