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スペインの魅力をしろう!フラメンコから最先端の音楽まで紹介!

皆さんはスペインの音楽のイメージはどんなものででしょうか?多くの人が”フラメンコ”や”ラテン音楽”の印象を強く持っていると思います。確かにそれらの音楽はスペイン固有の音楽になります。しかし、アーティストは国内の音楽だけでなく国外の音楽にも視点を置いており、そのサウンドを作り出しています。今回はそんなスペインのアーティストの紹介です。その前にちょっとだけフラメンコについて触れてみましょう!

フラメンコってどんなの?

フラメンコは元々は18世紀に移動して暮らしていた民族ロマ(ジプシー)の文化とアンダルシア地方(南にある地域)の当時のポピュラーミュージックが融合してできたものと言われています。これはお祭りを楽しむために順番に踊っていたとされていますが、その中の歌(カンテ)と踊り(バイレ)には迫害を受けてきた彼らの感情が込められています。聴いた時のあの心に響く熱さは彼らの魂が伝わっているのでしょうね。

何世紀かに渡り受け継がれてきたフラメンコに変革をもたらした人物がいます。それがPaco de Lucia(パコ・デ・ルシア)になります。

彼はフラメンコギター奏者でその技術は多くのプレイヤーの中でもトップクラスとされています。しかし、それだけではなく、上にあげたEntre dos aguas(二筋の河)ではベースやパーカッションを加えた楽曲になっており、当時としてはかなり珍しいものになっています。彼はそれだけではなくAl di Meola(アル・ディ・メオラ)やChick Corea(チック・コリア)といったアーティストとも共演しています。

この映像はChick CoreaのSpainという楽曲をPaco de Luciaが演奏しているものになります。

ここまでとてもザックリとフラメンコについて解説していきました。しかし、フラメンコが全てスペインの全ての音楽ではありません。時代が変わるとともによりポピュラーな音楽に着目するアーティストが増えてきました。

Cariño

Cariño(カリーニョ)はマドリード出身の3人組のインディーポップバンドになります。彼女たちはその楽曲だけではなく、『Vogue』にも取り上げられファッション業界からも注目されています。Cariñoはスペイン語で”甘いもの”という意味とともに、関係が深い仲という意味もあります。名前の由来についてインタビューの中で「自分たちの間で"cariño"という言葉を使っていたんです。マリア・カリーニョ、アリシア・カリーニョ、パオラ・カリーニョのようにね!」と語っています

その他にもスペインのIndie Rocksのインタビューの中で”彼女たちはスペインのシーンのパイオニアである”と言われています。

ポイント
Elefant RecordsとTontipop

Elefant Records(エレファント・レコーズ)はスペイン国内のインディーポップのアーティストが加入してるレーベルになります。一般的にはインディというジャンルに枠組みされますが、国内では"tontipop"というジャンルで分けられたりするようです。しかし、誕生してまもないものなので、浸透はしていないようです

Nathy Peluso

Nathy Peluso(ナティ・ペルソ)はスペインのバルセロナを拠点に活動するアーティストになります。彼女の音楽の基盤はRay charles(レイ・チャールズ)やElla Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)のようなソウルミュージシャンで、その他にもサルサやトラップなどがあげられます。また精神的な面では音楽の民族学者の人の話も好んで聞いていたようです。2020年には上に乗せた楽曲”SANA SANA"が注目をあびラテングラミーにノミネートされました。この楽曲ではヒップ・ホップらしさが際立っていますが、Buenos AiresではJust the two of usを思い出させるようなサウンドを感じます。

ROSALÍA

ROSALÍA(ロザリア)はスペインのカタロニア地方出身のアーティストになります。そのスタイルはフラメンコにエレクトロやR&Bを融合させたスタイルになります。融合させたのはダンスだけではなく、正式に習得したフラメンコとストリートでダンスおも融合しております。

彼女の実力は国内だけでなく、国外からも賞賛されておりファレル・ウィリアムスも絶賛しています。彼女自身も多くのアーティストとフィーチャリングに招いており、上の動画ではTravis Scottがフィーチャリングしています。

ポイント
フラメンコの新しい形アーバン・フラメンコ

フラメンコも時代とともにその形を変えており、最近ではエレクトロやR&Bと融合しています。それらは”アーバン・フラメンコ”と呼ばれています。その他にもアバンギャルドの世界では暗黒舞踏にもフラメンコのエッセンスが含まれていたりするようです。

Negu Gorriak

Negu Gorriakはバスク地方のギブスコアで活動していたロックバンドになります。全てがバスク語(スペインの地方言語)であり、その言葉でバスクの自由、政権批判や警察の暴力性について歌っていました。歌詞と同等に活動もとても攻撃的で初のコンサートをバスクの自由を訴える活動家たちが収監されている刑務所のまで行ないそれが政治問題に発展しました。彼らのスタイルは若者に社会の愚かさを伝えるというよりも、その社会自体に声をぶつけるものでした。実際高官や治安警察が麻薬取引に関与しているとする歌詞があり、治安警察のエンリケ・ロドリゲス・ガリンド長官にも認知されました。彼らの音楽ジャンルはバスク・ラディカル・ロックと言われバスクで生まれたパンクロックのようなものになります。

ポイント
バスクとスペイン独裁政権

バスク地方では標準のスペイン語ではなく、地方特有の地方言語が話されたり、特有の文化が発展してました。そのこともあってか、バスクは1939年のフランコ独裁政権期に標準語の仕様の義務化とバスク文化の制限を命令しました。Negu Goriakkのようなジャンルのバンドが訴えているのは原動力はこの政権の偏った文化改革と差別的な扱いになります。

Buika

Buika(ブイカ)はスペインのマジョルカ島出身のアーティストです。彼女の音楽にはフラメンコベースにジャズやソウル、レゲエ、ヒップ・ホップといった多くのものが含まれています。多くの楽曲はトラディショナルなものですが、所々に別ジャンルのエッセンスが感じることができます。

著名なアーティストともフィーチャリングしており、Santana(サンタナ)とはアルバム1枚を通してシンガーとして参加しています。はじめの動画はJason Mrazがフィーチャリングしている楽曲になります。

彼女の歌声はエネルギッシュでエスニックな雰囲気があります。言語はスペイン語だけでなく英語で歌う楽曲もあります。

【筆者紹介】
土田 航(つちだ こう)
京都でベース講師をやっております。
Youtubeにて弾いてみた動画やレッスン動画掲載中
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