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超入門!筆者オススメ!海外ヒップホップ5選

最近ヒップホップやラップミュージックが世界的に流行しています。アメリカでは音楽チャートの上位がほとんどヒップホップ出会ったり、そのジャンルにインスパイアを受けているものになります。しかし、膨大な曲の中から何を聞いたらいいのか分からない、、そんな方に僕がオススメのアーティストを紹介します!

今回紹介するグループの特徴

一口にヒップホップやラップミュージックといえどそのスタイルは様々でサンプリングやチョップといったジャズやR&Bなどの楽曲の一部を切り取りアレンジしループさしたものにリリック(歌詞)をのせるものや、実際にギターやドラム、ベースといった楽器を使い作っていくものなど様々です。なので聴こえるサウンドは機械的なものから、バンドサウンドなものまで様々です。今回紹介するのは数多なアーティストの中でもよりバンドサウンドに近いものを選出しました。時代背景や個人の思想が強くでるジャンルですが、今回はサウンド、グルーヴとちょっとした豆知識などを楽しんで頂けたらと思います。

Fugees

Fugeesはミス・ローリンヒル、ワイクリフ・ジョン、プラーズからなる3人組のヒップホップグループになります。fugeesはRefugees(意味は難民)からきています。メンバーのワイクリフ・ジョンは9歳の時にハイチからブルックリンのジャマイカンエリアに移住してきており、プラーズもハイチ人系のアメリカンです。もともとニュージャージーの高校でプラーズとミス・ローリン・ヒルが知り合い制作を始め、そこにプラーズの従兄弟であったワイクリフ・ジョンを呼んだのがきっかけだそう。

スタイルはヒップホップだけでなく当時のストリートミュージックである、レゲエやカリブ系の音楽やジャズ、ソウルも含まれています

ミス・ローリン・ヒルは結成前から『天使にラブソング2』に出演するなど女優としても活動し、現在は各自がソロ活動を行なっています。

The Roots

The Rootsはドラマーのクエスト・ラブを中心に結成されたヒップホップグループになります。初期メンバーはMCのブラック・ソートとマリク・B、ベースのハブ、ドラムスのクエスト・ラブです。結成当時はその時代では珍しいバンド編成で活動していましたが、サンプリングとスクラッチがいないことを指摘され制作に導入しました。最近では大所帯の編成になっており、DJだけでなくチューバなどの管楽器も加わっています。

ルーツは、ジョン・レジェンドやエリカ・バドゥといったアーティストとフィーチャーしており、ルーツ・ピクニックというフェスも毎年行いバンドとしての活動だけでなく音楽やコミュニティーの活性化も行なっています。

メンバーのクエスト・ラヴはエリカ・バドゥやコモン、ディアンジェロといったメンバーでソウルクエリアンズというプロデュースチームを結成しネオ・ソウルというジャンルの誕生に大きく影響してます。

2PAC

2Pacはニューヨークのマンハッタンのハーレム出身で数多くのMCに影響を与えたアーティストのです。本名は”トゥーパック・アマルン・シャークといいトゥーパック・アマルンは古代インカ語”輝ける龍”という意味があります。肉親がブラックパンサー党員(60年代後半から70年代にかけ黒人自由主義運動を行なっていた黒人の政党)でもあった。

ヒップホップは東海岸や西海岸、南部でそれぞれの特色があり、MCの多くがギャングであるというのも合間って度々激突していた。特に東と西はレーベル同士の対立もあり争いが絶えませんでした。そして2PACもその争いの中にいた人物です。この話をすると長くなるので割愛します。結果からいうと彼は1996年にこの争いが原因で銃殺されます。

今回載せているChangeは彼が死去した後に発表された楽曲です。この作品はアフリカ系アメリカ人の差別を痛烈に批判しているものです。この曲のサンプルネタ(冒頭のピアノ部分)になっている楽曲はブルース・ホンズThe way it isになります。

Guru

DJ の中でもDJプレミアといえば、偉大な人物のひとりとしてあげられます。そして、グールーは彼とギャング・スターというデュオをやってたラッパーになります。そんな彼の作品でジャズのトラックからサンプリングしている『Jazzmatazz』は彼の表現が詰まっています。

もともとジャズやファンクソウルとヒップホップは相性がよく音源をループさせトラックを作るというのは定番の手法でした。ギャング・スターで活動していた時のトラックもジャズやソウルからサンプリングしているものがあります。その点では、グールーはギャング・スターの頃と変わっていませんが、よりヒップホップとジャズのトラックの溶け込み方が自然に感じます。
あるインタビューでも彼は

“I was leery. It had to be done right. My main concern was to maintain my street credibility and to represent the hardcore rap crowd because they've got me to where I am now.”

「とにかく注意深くやった。正しい手法でやらなくてはならなかったんだ。自分の中で最も重要だったことは、ストリートで得た信用を保持することとハードコアなラップミュージックをレペゼンすることだった。何故ならばそれが自分の今を作り上げた物だったからだ。」

と語っていることから彼がこのアルバムにかける思いが伝わります。

Bahamadia

バハ・マディアはフィラデルフィア出身のフィメールラッパーになります。もともとはDJをやってたみたいですが、Guruが立ち上げたIllkid RecordsでMCとしての参加した時からキャリアが始まります。彼女が出したアルバム『Kollage』ではグールーやDJ プレミア、ルーツなどが制作に参加しています。

とても有名なMCかというと知ってる人は知っているという感じですが、クリエイター系のアーティストからは高い評価を得ています。日本のアーティストでしたら、m-floともフィーチャーしています。

彼女の魅力はそのクールで土着感のある存在感です。そこに痺れるかっこよさを感じますね。

ヒップホップの界隈

今回はより耳に馴染みやすいであろうものを選出しました。感の鋭い人は気づいていると思うんですけど、今回紹介したアーティストはユニットやデュオを組んでいても別のアーティストの作品に参加したり、そこから新たなチームが生まれたりというのがよくあります。今回あげたアーティストやバンドだけでもそれぞれ関わりがありました。色々と関連しているのです。例えば、The fugeesでボブ・マーリーのNo women No cryのカヴァーがあるのですが、そのメンバーのミス・ローリン・ヒルはボブ・マーリーの息子のローアン・マーリーが夫になります。こんな感じでヒップホップだけでなくブラックミュージックの世界はとても大きなコミュニティが出来上がっているのです。なので揉め事も多いのかな、と思ったりもしますね。

【筆者紹介】
土田 航(つちだ こう)
京都でベース講師をやっております。
Youtubeにて弾いてみた動画やレッスン動画掲載中
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