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オーバーハンドパスの手の形、三角形なのかな?

バレーボールに必須な、独特の技術って、やっぱりオーバーハンドパスじゃない?

スパイクやサーブなら、投げる動作に近くって、野球の野手が好プレーで見せるジャンピングスローに似ている。

アンダーハンドの組み手パスも、独特と言えそうだけど、両肘を伸ばしてボールの下から接触するのは、見よう見まねで誰でもなんとかなりそうでもある。

やっぱり熟練者だって見られるのは、ボールの落下に合わせて、無駄のない動きで手のひらがボールを包み込み、クッションを与えたかと思った次の瞬間、もう来た方向に飛び出して行っている、あの一連の技術を、こともなげにやってのけている様子だよね。

「あー、この人バレーやったことあるんだ〜」って思う瞬間だ。

このオーバーハンドパスを教わる場合、よく耳にするのが、「両手の親指と人差し指で三角形を作って」というセリフ。

私はこれ、ちょっとだけ違うんじゃないかな!?と思っている。

両手の親指と人差し指で三角形を作った時、だいたい正三角形に近いから、3点の開きは約60°になるよね?

でも私が実際にオーバーハンドパスをやってる時には、もっと開いて90°、親指と人差し指でL字になってるくらい開いているという実感がある。

そしてそのL字同士の指先2点を触れ合わせて、縦長のひし形みたいにしてほしい。正三角形じゃなく。

次に、指先が触れている2点を、どちらもそれぞれ5cmほど離して、その指先4点でバレーボールを下から支えてみてほしい。5cmといえば、体育館に引かれているラインの太さだよ。

この時、中指と薬指と小指は軽く握って、本当に親指と人差し指の先端の4点だけでボールに触ってみてほしい。

それが、オーバーハンドパスで最も重要な4点の接触点だと、私は経験上実感している。

あなたの額に垂直に落下してくるボールに対して、4点同時に接触し、4点同時に離れるように、気を配るのだ。

4点での接触を確かめたら、次に中指も使って、6点同時接触〜同時離れをやってみよう。
4点の時と同じ90°のL字を保ってね。

この時、スーパースローカメラの映像のように空想しよう。
ボールに初めに触れた4点を維持したまま手首を徐々に反らせていく。
この4点にかかるボールの重さは、25:25:25:25になるようにイメージする。
ボールの落下速度にブレーキをかけるようにクッションを与え、もうこれ以上吸収できない地点にまで至ったならば、今度はさながら山岳鉄道がスイッチバックするかの如く、ボールを来た方向に押し返してやる。
反らした手首を元の状態に戻すことで、ボールに再び速度を与えて、弾き飛ばすのだ。
最後に離れるのは、あの4点であるように気を配りながら。

この4点で、触れて、離す。
その方向での手の動きが、人間が最も手を深く反らせることができる角度なのである。(と信じている)

あれ?でも誰も薬指と小指は握ったままやってないよ?
と思ったあなた。
そうです。薬指と小指の先端も、脱力して開いて、ボールに触りたければ触ってもいいです。触らなかったらそれでもいいです。
触るなら先端だけで優しく触ってください。
そうすればボールは心持ち、安定するように感じられるでしょう。

この接触の間、上手な人は、両肘のクッションも使いますし、両膝のクッションも使います。
ただし、両肘はあまり左右方向に開きすぎないようにしないと、4点接触ができず、親指以外の8本の指にウエイトがかかってしまいますのでご注意。

また両膝は、けん玉で「もしもし亀よ」をやる時のように、クッションと跳ね上げをわずかな上下動で行うようにしてみましょう。
タイミングが合えばきっと、きれいなオーバーハンドパスになると思います。

部員には、きれいな安い4号練習球を買ってもらって、家の中だけで使うようにして、寝ながらとか、直上パスの個人練習を数多く行うようにと教えています。

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