流線形に光がすべる時

電車の中ではいつも考え事ばかり。
友達と会った。ターミナル駅でそれぞれ別れ、1人長い乗車時間を得る。

自分の中で相反する、隣り合わせの考えについてずっと思っている。「嬉しい/悲しい」「手放せない/どうでもいい」「この選択/あの選択」。
どちらもが同時に頭の中に存在していて、完全にどちらかに寄っているという状態はほぼ存在しない、と、分かっている。それは成長とも取れるし、諦めとも取れる。「手放しに嬉しい」なんて、ほとんどないという気になる。
そのことを意識しなければ、その瞬間は少しあるのだが、ふと「メタ自分」がそれを見つけると、手放しの感情は捉えられてしまう。
そのことが最近は、はっきり言うと、悲しい。

窓の外、街の灯りが、流れて、溶けて、ほどけていく。
夜に密かに伸びる線路みたいに、確かに前を目指す覚悟を持てるだろうか。

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