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存在のない子供たち

                           -あらすじ-
わずか12歳で、裁判を起こしたゼイン。訴えた相手は、自分の両親だ。裁判長から、「何の罪で?」と聞かれたゼインは、まっすぐ前を見つめて「僕を産んだ罪」と答えた。中東の貧民窟に生まれたゼインは、両親が出生届を出さなかったために、自分の誕生日も知らないし、法的には社会に存在すらしていない。
学校へ通うこともなく、兄妹たちと路上で物を売るなど、朝から晩まで両親に劣悪な労働を強いられていた。唯一の支えだった大切な妹が11歳で強制結婚させられ、怒りと悲しみから家を飛び出したゼインを待っていたのは、さらに過酷な“現実”だった。果たしてゼインの未来は―。
引用;公式サイト


原告側弁護士以外、主人公少年を含めた主要人物の全員が、役と同じような境遇に生きる素人の演出である。否、演出ではなく 涙や叫び、訴えは''本物'' というべきである。

「生きてるだけで素晴らしい」をテーマに生きる私にとって、当映画は そのテーマの真髄に迫る。言葉が出ない。翌朝 目が覚めても なお考えさせられた。映画サイトやSNSのレビューを読み漁る。自分の言葉で 残したいと強く思うが、言葉が見つからない。残したい思いは、日本に生まれたことの有り難みじゃないし、生きてることが素晴らしいということでもない。居ても立ってもいられない思いをただ呆然と見つめ、言葉に残すことも出来ず、今日も日常を生きる。私にとってのこの日常が、誰かにとっても希望なのかもしれない。

夢がひとつ増えました。

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