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誰もがコレクター!フィリピンの現代アートイベント「ART IN THE PARK」

こんばんわ。東京・丸の内にてフィリピン産マンゴー・パパイヤなどのトロピカルフルーツを輸入する業者で働きながら、アーティストとして活動している近藤太一です。

前回は、フィリピンの現代アートバブルの背景を紹介しました。

今回は、3月のアートフェアフィリピンが開催された直後、4月におこなわれる大きなアートイベント「ART IN THE PARK」を紹介します。

マニラ市の中心街であるマカティのSalcedo Parkで、2006年より年に一回開催されています。実は、ここからフィリピンの現代アートバブルを垣間見ることができるのです!

2017年来場者数15,000人!!一日限りのアートセール!!

ART IN THE PARKのコンセプトは”ART X OUTDOOR(アートと屋外)”です。

燦々とした青空の下で、食べて、飲んで、気軽にアートを買うことが出来るのでアートフェアの高尚な世界に比べると敷居が低いです。

10時から22時まで行われていて、一般の人が来やすいので人波が収まることが無く最後まで活気に溢れています。

公園の中は白いテントが立ち並び、約70ものローカルギャラリーが作品をバラ売りしています。その姿はまるでタワレコでCDを買い漁るようで、好きな作家や作品を見つける楽しさがあります。

他にも、大きなオブジェと自撮りしたり、上品な料理とビールを楽しみながらワイワイできるところがフィリピン人にとっての魅力です。

価格上限11万円!売上の全てが作家還元と国立美術館に寄付!

このプロジェクトはAffordable Art Fairによって行われています。「手に届く、お手頃な」という意味のAffordableは、普段の生活の中にアートを取り入れようという意図があります。

本来、作品が売れたらギャラリーと作家にお金が入ります。しかし、このイベントは国立美術館をサポートする目的なので、売上の一部はギャラリーではなく美術館の維持と発展に使われます。

そうしたアート業界の結束力がフィリピンのアートバブルを引き起こしたと言えます。

プライスは約11万円(50,000PHP)以下という規定ですが、殆どはもっと低価格で売られています。

ぼくは2015年より作品を出してきましたが、上限約8.8万円(40,000PHP)で約60のギャラリーが出展しました。

ちなみに、初年度2006年は上限約4.4万円(20,000PHP)でで12のギャラリーしかいませんでした。

初年度の2006年に比べると約3倍になっているのがお分かりいただけると思います。

このように国内の競争がバチバチしてきている昨今では、アート業界に急進的な変革が起きています。

マスターピースを探せ!将来性の高い作品も多数出品!

フィリピンは、人口1億を超えていて平均年齢が23歳と若く、GDP成長率が7%というアジアではトップクラスの注目株です。

国民の世帯消費が政府の統計以上に上向きなのは自身の肌で感じて納得でき、国内需要で売れている作家は多数います。ここから世界市場価値が出た作家はたくさんいます。

ニューヨークに活動拠点をおいていたアーティスト友達は、フィリピンの方が作品が売れることに気が付き、フィリピンでの活動に軸足の重心をずらしてきています。

ポイントは、上限価格が決まっているので、情報さえ掴んでいれば有望な作家の作品も安く手に入れることが出来るということです。

フィリピンのアート価格は世界的にはまだ高価ではありません。ですが、世界市場に適応したアーティストは一気に増えています。

アートバブル絶頂期!アートビエンナーレとアートフェア2018を目撃せよ!

2018年は2月~3月にかけてアートビエンナーレがマニラで行われます。

同時にアートフェアが始まるので、来年のマニラは間違いなく熱い年になります!!

Jet StarやCebu Pacificを利用すれば成田からマニラまで往復3万円で行けるのです。

海外では”What’s Happening in Manila”と言われています!!来年こそ見逃せません!!

次回からはArt in the parkから生まれたBIGアーティスト達に焦点をあてて紹介したいと思います。

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