見出し画像

高野山へ①

去年の12月に、ある出来事があって
私は高野山へ行くことにした。

もちろん1人でだ。
思い立ったのが、夜の8時位だった。
そのまま家を出た。家族にはきちんと話をした。


高野山へ行くには、新幹線を使った。
途中、電車がなくなるので、
大阪のネットカフェで休むことにした。

翌朝の始発で大阪を出発。
雨の朝だった。あたりはまだ暗く、人もいない。
不思議とお腹も空かず、飲み物だけ買って電車に乗った。その時は、ただただ、弘法大師様にご挨拶をしたく、その事だけしか頭になかった。
それが目的だったから。


ようやくあたりが明るくなってきて、極楽橋という駅に着いた。そこから乗り換えて、高野山へと向かう。ケーブルカーでの移動だ。とても急な山を登っていく。生憎の雨で良く景色が見えなかったが、空気が変わっていくのを感じた。
雨脚が強くなってきた。折りたたみの傘しかない。そのため足元はずぶ濡れだ。これも私に課せられた行だと思い、ありがたく思った。
毎年このくらいの時期だと、雪で高野山にはいけないはず。それを思うと、なんてラッキーなのだろう。


高野山駅に着いた。ここからはバスで移動になる。小銭がなかったので、売店でお土産を買った。ゴマ団子だ。売店のおばさんの「雨が降って寒いから気をつけてね」の一言が嬉しかった。
大きな傘を持っていなかったので、こちらで借りることにした。帰る時に戻してくれれば良いとのこと。ありがたく借りることにした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?