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肩の0ポジション。

通常バラバラである腕と肩と肩甲骨の関係性で、まとまりが出て一つに使える位置関係に、肩の0ポジションというものがある。元はインドの整形外科医が提唱した言葉で、肩甲骨と上腕骨の向きを揃えることである。
肩甲骨の出っぱりの肩甲棘と上腕骨のジョイント部分を一直線に揃えるのがコツだ。

この肩の0ポジション、医学界の次に採用したのが野球界である。ピッチャーの肩の故障を防ごうというのだ。とくにピッチャーの負担が大きい高校野球で積極的に取り入れられている。
こういう背景から私は、肩の0ポジションをつくるときは腕を挙げないといけないと思っていた。現に、上腕骨を挙げるだけで容易に肩甲骨と上腕骨の関係性は、肩の0ポジションになる。野球のピッチング動作に取り入れられているのがその表れだ。
だが、相撲のはず押しの姿勢、てっぽうの動きでも、肩は0ポジションに位置している。つまり、上腕骨側から肩甲骨に位置を合わせるだけでなく、背中を丸め、肩甲骨を外側に広げて落としこむことでも、腕を押す位置関係で肩は0ポジションになる。

この気付きは大きかった。これまでは肘を挙げて上腕骨と肩甲骨の位置を合わせていたので、萎えし棒での打ちぐらいにしか使えなかったが、肩甲骨の外放でも肩は0ポジションになるのなら、てっぽうだけでなく、素手の掌打や打ち技にも使えるのだ。

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