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ベーシストとして大事にしてること

久々に人にベースを教える機会があるので(6年ぶり!?)ちょっと振り返ってみる。

バンドでベース弾くときに私が気をつけてること。
ちなみに私はガチめのコピバンをたくさんやるタイプの人間なので自分たちの曲で勝負する人ではないことを断っておく。

最初に聞いたフィーリングを大事にするとか、
周りの音を聞きながらタイミングを合わせたりとか
そんなことはパート関わらずにやることなので一旦置いとく。

ベースだからこそ、私だからこそこだわってるところはどこだろうと思ったときに、曲から得られるイメージが大きいことに気づいた。

人は誰しも大なり小なり共感覚があると思う。
私は音から映像が見えるのが割と強めの共感覚がある。(これは他人と比較して、とかじゃなくて、自分の他の機関間の互換性と比較して強いと言ってる)

見えないこともあるけど(そういうのはだいたい自分がドキドキしない曲)、一曲聴ききったら何かしらの映像が目に浮かぶ。

はっきりしてる時もあれば、ぼんやりとした曖昧な時もある。ぼんやりとしてる時は色だけ、形だけみたいなときもある。

音の印象や歌詞のイメージから思い描いてるのだと思う。
ドラムのシンバルの響きや、ギターのキラキラしたアルペジオ、ベースのフレージングから心に思い描くイメージと、歌詞が密接に結びつくと
かなり強固なイメージができて
私の演奏にも力が入る。

ベースの音やちょっとしたニュアンスを汲み取ると、より具体的なイメージが出来上がる。
その曲の世界観の中で、自分という人間がどういうふうに存在するかという主観が生まれる感じというか…。

こんなに言うならお前は耳がとてもいいのか?とというとそうじゃない。
あんまり細かいフレーズはききとれないし、
それを完璧に再現する技術もない。

ただ、聞こえてきた音から世界を妄想する力が多少強いんだと思う(だからミスってもへへへって感じです。ごめんね、元メンバーたち)
そしてそれが楽しい。
それを音に乗せるのが楽しい。

だから自分が扱う楽器、ベースの細かい音使いをしっかり聴くのだ。
そしてその感じを込めてベースを弾く。
もともともっと身体性の高い楽器、ボーカルがやりたかった私は、そうやって表現をしようとしてるのだと思う。

なぜその音価か?なぜグリスのニュアンスがこうなのか?
大体自分が納得できる理由が見つかる。それを理解した上で演奏することは人の曲をもってして自己表現ができる。

例えばYUKIのCosmic boxという曲。
後半ウォーキングベースが終わった後からめちゃくちゃグリスが入る。
私にはこれが流星群に見えるので、流れ星みたいな滑らかで一瞬の輝きを大事に大きくうねらせる。

終わりの方に細かい音符で自由降下していくプレーがあるけど、それは飛んでく寸前のロケットみたいなイメージでエンジン音みたいなのをイメージして弾く。
爆発から推進は直後にドラムとピアノの伴奏でバッチリ表されてるので私は一生懸命にエンジンを温めることに徹している。(途中のかっこいいベースよりここに命をかけてると言っても過言ではない)

あんまり取り留めがない感じだけど、
そんなことを考えながらベースを弾いてきたんだなーとおもった。

おわり。

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