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エンジニア養成機関「42」 Paris校合格!入学試験piscineを終えて



私は2021年3月に開催された 、エンジニア養成機関42 が開催する26日間に渡る入学試験・piscineのパリ本校の試験に参加しました。

プログラミング完全未経験でありながらも、無事に合格することができました。

私について

スペック
// 日本の最終学歴:文系学士号(MARCHレベル)
// 現在の学業:パリ市内国立大学学士課程在学

// プログラミング:完全未経験
// macユーザー歴:10年
// 在仏歴:6年(独身 / 学生ビザ滞在)

// フランス語:問題ナシ
// 英語:高校レベル

コロナウイルスの影響で在籍している大学が全てオンライン授業となり、一人暮らししているアパートから一歩も出ることなく、誰とも話すことのない日ばかり。フランスに住んでいることの意味が見出せなくなっていた矢先、42に通っている台湾人の友人が毎日楽しそうにしていたので、「環境を変えたい……」という軽い気持ちで受験しました。

2020年に六本木に開校した42Tokyoと基本的な試験のプロセスは同じかと思います。また「海外の42に挑戦したい!」という方の参考になれば幸いです。

コロナ渦での試験

試験期間中は、コロナウイルスの影響でフランス全土に夜間外出制限(18:00~6:00)が設けられていたため、朝7:00〜17:30までしか学校が開校できない、という制約がありました(途中、夜間外出制限時間がサマータイム移行で改定され、18:30まで開校になりました)。そのため、少しでも多くの時間コミットできるよう、毎日7時に学校に到着するようにしていました。自宅に帰ってからも勉強していたので、期間中は、1日にトータル14時間程度勉強していました。

タイムスケジュール
// 6:00 起床
// 7:00 ~ 17:30(18:30) 学校でpiscine受験
// 18:00~21:30 自宅にて学習
// 22:30 就寝

3度目のロックダウン

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マクロン大統領の会見の様子

また、試験開始2週目にフランス全土で3度目のロックダウンが開始されました。しかし、42側は試験の続行を決定してくれたため、中止とならず、無事に最後まで学校に通学して受験することができました。

ちなみに試験中、「コミット時間は選考基準に関係ない」と学校側からアナウンスがあったと記憶しています。ですが、だからといって学校に行かなくてもいい、という訳ではありません。

試験中に苦労したこと

ディテールには触れませんが、試験はC言語によるプログラミングが主軸でした。正直言って、決して簡単ではありませんでした。私の場合、プログラミングの基礎知識が全くない状態でpiscineを受験したこと、また日本語話者が自分以外に一人もいない環境で試験を受けたことで、他の受験者に比べ苦労が多かった気がします。

そもそも、プログラミング用語のフランス語が全くもって分からなかったので、最初は戸惑いました。「せめて、プログラミング用語を日本語で知っていれば良かった」と最初は思いましたが、その都度単語を調べるなどして気合でなんとか乗り切りました。分からない時はとりあえず自分で出来る限り手を尽くして調べて、それでも分からなければすぐに近くの受験者に聞きに行くようにして、あまり長い時間同じ問題で考え込まないように心がけていました。

自分にとって運が良かったこと

私にとって追い風となったのは、コロナウイルスの影響で国外からの受験者がおらず、受験者のほとんどがフランス人ないしは、私のようなフランス在住の外国人だったことです。実際、約130人の受験者のうち、フランス語が話せないという受験者は1人だけでした。ですので、フランス語しか話せず、英語がまったく出来ない私からするとかなりありがたい環境でした。

フランス人は英語が得意

実は、運のいいことに(?)、このフランス語が話せない唯一の受験者と試験期間中にグループワークで同じチームになってしまったのですが、、もう一人のフランス人のチームメイトに間に入ってもらい、英仏の通訳をしてもらってコミュニケーションを取っていました。フランス人は英語が普通に話せるので、フランス語ができなくても、英語さえ話せるならなんら問題はないです。よく、「フランス人は英語を話してくれない・・・」なんてイメージがありますが、そんなことはありません。ちなみに、もし、海外の42を受験する場合、自分の意思を明確に伝えられるレベルの英語は最低限できないと、他の受験者とコミュニケーションを図ることがかなり困難になると思います。

私の場合は前述の通り、運良くフランス語だけで完結する環境の中に身を置くことが出来たので、英語が話せなくても問題ありませんでしたが、仮に英語しか話せない海外からの受験者が沢山いたとしたら、私の英語レベルだと、コミュニケーションをとることが億劫になっていたと思います。

断トツでビリなのに合格

piscineは合格基準が明らかにされていません。東京のpiscineはどうか分かりませんが、パリの42の場合、受験者それぞれが試験中に獲得した点数で序列された順位表を随時見ることができました。私は、ドロップアウトした集団のすぐ次、参加継続者の中ではほぼビリに常に位置していました。

そのため、試験最初の2週間はかなりの劣等感、そして「こんな成績では絶対に合格できないのでは……」という不安に苛まれ、耐えきれず、泣きながらコードを書いていた日もありました(笑)。周りの受験者から「わっ、TJ泣いてるやん(笑)!!泣かないで!!諦めちゃダメ、絶対合格できるから!!」と何度も励ましてもらいました。

途中からは順位を気にしないようになりましたが、私は、最終試験の後もランキング表ではビリ集団の中のままでした。

受験者の中にはpiscineのリトライ者(人生で2回まで受験可能)・プログラミング経験者・事前予習者が多数いたので、彼らが上位に位置することは当たり前なのですが、、「常にビリ」という環境にずっと身を置くことは自分にとって大きなストレスでした。

しかし、諦めずに勉強し続けた結果、私は合格しましたし、私よりも上位にいた人でも多くの人が不合格となっていました。

自分なりの「泳ぎ方」が大事

人それぞれ、自分のペースがあります。piscineは周りの受験者を蹴落とす主旨の試験ではなく、自分との対決だと思います。自分がいかにpiscine期間中に成長できたか、を見せることが一番の合格の秘訣なのではないでしょうか。

また、周りとガンガン関わることも同じぐらい重要です。

どんどんイベントに参加しよう

試験中、42では様々なイベントが開催されました(ポーカー、マリオパーティー、ロデオetc...)。私も、人生初ロデオに参加しました!沢山のオーディエンスの前でのロデオはちょっと恥ずかしかったですが、とてもいい経験でした。

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校舎内に突如出現したロデオマシーン

piscineをこれから受験なさる方は、是非、自分なりの「泳ぎ方」を模索してみてください。



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